劇場公開日 2020年9月4日

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「キアー、ザック、ビン」行き止まりの世界に生まれて I am R.さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0キアー、ザック、ビン

2020年9月5日
iPhoneアプリから投稿

3人の青春、成長のドキュメンタリー。
mid90sと立て続けに観ました。
何らかの問題を抱えている子たちにとって、集まってボードにのる時間がいかに楽しくて支えになっていることか。
結局は問題の根底は差別や偏見や格差のある環境なのだと思うと、
改めて、特に格差も無く差別や偏見という感覚を持たずに生きれる日本はなんて生きやすい国なんだろう、と。
黒人の方が抱える差別問題は到底わたしたちには理解できることではなく、
黒人ってだけで警察官に銃を向けられたり、仕事も選べる程ではなかったり。
キアーが父親に言われたという「白人の友達がいても自分が黒人だってことを忘れるな」という言葉に
ブラインドスポッティングを思い出しました。
ザックが「落ちるとこまで落ちる」という迷言を残してる中でも、キアーは真面目に働き、車を買い、
休みだ!!ととても嬉しそうにボードにのる姿がとても印象に残っています。
疎遠になりつつも、暴力の疑惑がかかるザックに対し「あいつはそんなやつじゃない。」と言い切るキアーに、
支え合ってきた3人の仲の深さを感じました。

今ではザックもちゃんと責任を果たす努力をしているみたいだし、
キアーは街をでて、スポンサーが二社ついているとか、
ビンはこんなに立派なドキュメンタリー映画を作り…
とてもとても感慨深い作品でした。

I am R.