ロミオとジュリエットのレビュー・感想・評価
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ちょっとバレエのひとの表現力を舐めてた。すごい。
英国ロイヤルバレエの演目を、16世紀の街に見立てたロケセットで撮る。映像的には、完全に劇映画の体裁なのだが、役者たちはセリフのひとつも発することなく、すべてを踊りで演じる。映画ファン側からもバレエのファンからも「どっちつかず」という意見を目にするが、自分にとっては映画かバレエかはどうでもよく(そもそもバレエは門外漢でほとんど知らないが)、表現としての面白さに目を奪われた。
バレエ公演もフルサイズでなく、ある程度抜粋されているようで(逆に付け加えられたシーンもあるらしい)、観客が「シェイクスピアのロミジュリ」の筋書きをあらかじめ知っている前提で、多少不親切かも知れないとは思いつつ、一語のセリフも一文字の説明もなくとも、だいたいの物語はわかるのではないだろうか。
出演者の身体能力には驚くばかりだが、『キャッツ』で白猫を演じていたジュリエット役のフランチェスカ・ヘイワードの踊りと演技は衝撃だった。まだあどけない登場シーンの軽やかさから、恋の苦しみに身を焦がす絶望や嘆きまで、ダンスと表情だけで、こんなにも饒舌に表現できてしまうものなのか。ぶっちゃけビジュアル的にも妖精レベルの美しさ、可愛さであり、血の滲むような努力をしているに違いないが、にしても神はとんでもないクリーチャーを造ったものである。
ロミオとジュリエットもフランコ・ゼフィレッリの衣装等をベースにしている?
バレエのオリジナル曲(セルゲイ・プロコフィエフ作曲)を使って、舞台ではなくセットで踊る。画像は主体にピントをあてて奥行きを出す。カメラを何台も使って、カット割りを多くしても、カットした後の位置の矛盾も抑えている。映画、舞台のどっち付かずと称する方もいるが、寧ろ、新しい芸術とも思える作品になっている。カットに於いては、長回しで一つの踊りを撮った上で、ストーリーの流れを加えている。
踊り等の芸に関しては言うまでもない。
ロミオのジュリエットと踊る死のダンスには感涙を覚える。
凄い傑作だ。
ロミオとジュリエットもフランコ・ゼフィレッリの衣装等をベースにしている?と言うよりも、バレエ『ロミオとジュリエット』の衣装をフランコ・ゼフィレッリはリスペクトしたということかなぁ。
【新しきバレエ映画の誕生。舞台ではなく、セットで舞い踊るダンサーたちの表情を大スクリーンで観れる僥倖感に浸る。】
ー実在するバレエダンサーの映画はルドルフ・ヌレエフの「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」とセルゲイ・ポルーニンの「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」位しか見たことがない。
が、彼の名作を英国ロイヤル・バレエ団が、16世紀のヴェローナの街を再現したセットで演じる映画と聞き、地元の映画館で鑑賞。-
■感想
・通常であれば,オペラグラスなどを使って、漸く観れるダンサーの表情と踊りが大スクリーンで観れること。
これに尽きるであろう。
ロミオを演じたウィリアム・プレイスウェルも、ジュリエットを演じたフランチェスカ・ヘイワード、敵役ティボルトを演じたマシュー・ポールも初見であり、資料には”超絶技巧”の舞い・・とあったが
セルゲイ・ポルーニンのあの高く飛翔する姿や、
ヌレエフの激しくも華麗に舞う姿が印象的だったので、彼らの踊りは、余り記憶に残らなかった。(すいません、素人なんです・・。)
<けれども、舞い踊るダンサーたちの表情を大スクリーンで観れる僥倖感には十分浸れた作品>
<2020年9月11日 安城コロナワールドにて鑑賞>
ティンパニの終わりなき連打❗️
プロコフィエフのスコアは抒情的かつグロテスク。バルコニーシーンは古典の風合いながら極めて甘美な死の香り。
《騎士たちの踊り》の根っこを掘り起こすような暴力性、《タイボルトの死》の冷ややかな諧謔性。
『ウェストサイドストーリー』(バーンスタイン)のスケルツォを今一度じっくり聴き直してみたくなる。
踊るのを一切やめ時間をかけた顔アップ(ジュリエット)で見せるのは映画ならではの特筆すべき試み。
ラストシーンの底無しの絶望感も圧倒的。
然しながらスタッフ&キャストクレジット時の楽曲選択は些か唐突感あり。
マルセリ-ノ・サンベ(マキューシオ)と金子扶生(ロザライン)が演技・表情・踊りに出色、非常に良い仕事でした。
悪くはないんだけど…
ジュリエット役は『キャッツ』で白猫ヴィクトリアを演じたフランチェスカ・ヘイワードということで楽しみにしてましたが…
悪くはないんだけど、中途半端な感じがしました…
踊っている場面は足が見えなかったり、柱の陰から覗いているような演出だったりで見せ場がないような気がして…もう少し舞台のようなバレエを堪能したかったです。
段差のある場所や雨で泥まみれの場面では、ダンサーさんたち大丈夫!?と心配になってしまいました😅
セリフがなく時間的な制約のせいか展開も早いのでストーリーを知らない方は楽しめないかもしれません。オリビア・ハッセー主演の1968年版の映画を観てストーリーを頭に入れておく事をオススメします(^^)
上映館が少ないのが残念ですが、バレエを楽しみたい方には普通の舞台のinシネマのほうが良いと思いました。
爆音映画祭やシネマ・コンサート向きかな…♪
虚構と現実の谷間である
バレエのプロモーション映像において、街路や雰囲気の良い建物とか現実世界で踊るシチュエーションはままあることである。
それをやってきた人々が映画化を考えたのかもな。
リアルな中世の広場、貴族の邸宅etcそうねそうね、やってみたいよね。だがしかし、映画とバレエは残念ながらマリアージュしなかった。と思いました。
出演者は生き生きとアップになるけど、喋らない。
だってバレエだから。
ジュリエットは寝室をはねまわるけどトウシューズ。
だってバレエだから。
やっぱり違和感ありました。
ダンスもダンサーも申し分ないけど、やっぱバレエは現実を象徴化する芸術なので?背景をリアルにすると伝わりづらいですね。
舞台のライブビューイングでOKでした。
バレエの映画、だった。
バレエを、舞台ではなく、ロケとかスタジオとかで撮影して映画にしたというもの。
屋外の地べたっぽく見えるところで飛んだり跳ねたりしてるように見えるけど、足大丈夫かな?とか思いました。
多分床材は木を貼ったりしてるはず。
舞台のバレエより、踊りではなく物語にフォーカスしているように見えました。上映時間は2時間以内。とても映画!って感じでした。
舞台版は去年ヤスミンとマシューボールが主役やったのをシネマビューイングで観てます。
それと比べると踊りの比率は下げてますよね?多分。でも物足りなくはなかったです。わたしは、ですが。
舞踏会の厳しい音楽の踊り、よかったし。携帯のCMのあの曲の。
バルコニーのパトゥドゥの音楽は最高だし。
つかやっぱりね、映画のできとはそれますが、ロミジュリは音楽が好みすぎます。大好き!もう最高!プロコフィエフさんありがとう!って気持ちです。
マシューボールが今作ではティボルトです。贅沢です。
ジュリエットはキャッツに出てたフランチェスカヘイワード!お化粧薄めのジュリエット、よかったですよ…
ロミオ役の人は見たことない人でしたが、小僧感がロミオっぽくてハマっていました。
マキューシオ役の人は、よく観る人で、悪戯っ子感が良かったです。マルセリーノサンベ、覚えておきます。
バレエダンサーは演技も必須なんだなぁと改めて思いました。セリフもなく踊りとしぐさと表情で、ちゃんと物語が伝わるんですからねぇ。
舞台でならアップで映さないだろう乳母の表情とか、風邪に揺れるスカートとか、正面以外の踊りとか、見られて新鮮でした。
ラストは話知ってるのでちょっと眠くなりました。
だってクライマックスはバルコニーのパトゥドゥだもん。
そのあとが長いのよ。
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