劇場公開日 2020年3月6日

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ロミオとジュリエットのレビュー・感想・評価

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4.0ちょっとバレエのひとの表現力を舐めてた。すごい。

2020年3月20日
PCから投稿

英国ロイヤルバレエの演目を、16世紀の街に見立てたロケセットで撮る。映像的には、完全に劇映画の体裁なのだが、役者たちはセリフのひとつも発することなく、すべてを踊りで演じる。映画ファン側からもバレエのファンからも「どっちつかず」という意見を目にするが、自分にとっては映画かバレエかはどうでもよく(そもそもバレエは門外漢でほとんど知らないが)、表現としての面白さに目を奪われた。

バレエ公演もフルサイズでなく、ある程度抜粋されているようで(逆に付け加えられたシーンもあるらしい)、観客が「シェイクスピアのロミジュリ」の筋書きをあらかじめ知っている前提で、多少不親切かも知れないとは思いつつ、一語のセリフも一文字の説明もなくとも、だいたいの物語はわかるのではないだろうか。

出演者の身体能力には驚くばかりだが、『キャッツ』で白猫を演じていたジュリエット役のフランチェスカ・ヘイワードの踊りと演技は衝撃だった。まだあどけない登場シーンの軽やかさから、恋の苦しみに身を焦がす絶望や嘆きまで、ダンスと表情だけで、こんなにも饒舌に表現できてしまうものなのか。ぶっちゃけビジュアル的にも妖精レベルの美しさ、可愛さであり、血の滲むような努力をしているに違いないが、にしても神はとんでもないクリーチャーを造ったものである。

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村山章

3.5【新しきバレエ映画の誕生。舞台ではなく、セットで舞い踊るダンサーたちの表情を大スクリーンで観れる僥倖感に浸る。】

2020年9月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

幸せ

ー実在するバレエダンサーの映画はルドルフ・ヌレエフの「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」とセルゲイ・ポルーニンの「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」位しか見たことがない。
 が、彼の名作を英国ロイヤル・バレエ団が、16世紀のヴェローナの街を再現したセットで演じる映画と聞き、地元の映画館で鑑賞。-

■感想
・通常であれば,オペラグラスなどを使って、漸く観れるダンサーの表情と踊りが大スクリーンで観れること。
 これに尽きるであろう。

 ロミオを演じたウィリアム・プレイスウェルも、ジュリエットを演じたフランチェスカ・ヘイワード、敵役ティボルトを演じたマシュー・ポールも初見であり、資料には”超絶技巧”の舞い・・とあったが
 セルゲイ・ポルーニンのあの高く飛翔する姿や、
 ヌレエフの激しくも華麗に舞う姿が印象的だったので、彼らの踊りは、余り記憶に残らなかった。(すいません、素人なんです・・。)

<けれども、舞い踊るダンサーたちの表情を大スクリーンで観れる僥倖感には十分浸れた作品>

<2020年9月11日 安城コロナワールドにて鑑賞>

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NOBU

3.5ティンパニの終わりなき連打❗️

2020年7月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

プロコフィエフのスコアは抒情的かつグロテスク。バルコニーシーンは古典の風合いながら極めて甘美な死の香り。

《騎士たちの踊り》の根っこを掘り起こすような暴力性、《タイボルトの死》の冷ややかな諧謔性。
『ウェストサイドストーリー』(バーンスタイン)のスケルツォを今一度じっくり聴き直してみたくなる。

踊るのを一切やめ時間をかけた顔アップ(ジュリエット)で見せるのは映画ならではの特筆すべき試み。
ラストシーンの底無しの絶望感も圧倒的。

然しながらスタッフ&キャストクレジット時の楽曲選択は些か唐突感あり。

マルセリ-ノ・サンベ(マキューシオ)と金子扶生(ロザライン)が演技・表情・踊りに出色、非常に良い仕事でした。

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zoe

3.0悪くはないんだけど…

2020年3月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ジュリエット役は『キャッツ』で白猫ヴィクトリアを演じたフランチェスカ・ヘイワードということで楽しみにしてましたが…
悪くはないんだけど、中途半端な感じがしました…
踊っている場面は足が見えなかったり、柱の陰から覗いているような演出だったりで見せ場がないような気がして…もう少し舞台のようなバレエを堪能したかったです。
段差のある場所や雨で泥まみれの場面では、ダンサーさんたち大丈夫!?と心配になってしまいました😅
セリフがなく時間的な制約のせいか展開も早いのでストーリーを知らない方は楽しめないかもしれません。オリビア・ハッセー主演の1968年版の映画を観てストーリーを頭に入れておく事をオススメします(^^)
上映館が少ないのが残念ですが、バレエを楽しみたい方には普通の舞台のinシネマのほうが良いと思いました。
爆音映画祭やシネマ・コンサート向きかな…♪

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ROSE

2.0虚構と現実の谷間である

2020年3月10日
iPhoneアプリから投稿

バレエのプロモーション映像において、街路や雰囲気の良い建物とか現実世界で踊るシチュエーションはままあることである。

それをやってきた人々が映画化を考えたのかもな。
リアルな中世の広場、貴族の邸宅etcそうねそうね、やってみたいよね。だがしかし、映画とバレエは残念ながらマリアージュしなかった。と思いました。

出演者は生き生きとアップになるけど、喋らない。
だってバレエだから。
ジュリエットは寝室をはねまわるけどトウシューズ。
だってバレエだから。

やっぱり違和感ありました。
ダンスもダンサーも申し分ないけど、やっぱバレエは現実を象徴化する芸術なので?背景をリアルにすると伝わりづらいですね。

舞台のライブビューイングでOKでした。

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ジャム太