ザ・ルームのレビュー・感想・評価
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ロマンス?いやコメディ
私が今まで行った国内の映画館で初めてエンディングが終わるまで誰も席を立たなかったのがこちらです。ここは日本か?と思うくらい皆ゲラゲラ笑っていて、とても楽しい時間が過ごせました。『ディザスター・アーティスト』を先に観た方がより理解が深まり、楽しめるんじゃないかなと思います。
緩やかな混沌
なるほど、「愛すべきZ級映画」とはこういうものなのか。こういうことか。
気の抜けた笑いをいくつも溢し、面白いなあと思いながら観ていた。
大勢で嘲笑しながら観る鑑賞方法は趣味ではないので内心かなり警戒していたけれど、私の観た回は平和で良かった。
緩やかに混沌としていくストーリー。
意図不明のタイミングで意味不明の言動が繰り返され、とぼけた台詞に呆然とし、とんでもない棒読み演技に目を奪われた、謎シーンの連発に唖然とする。
しかし、なんだかもう逆に面白い。
転んでも転んでも起き上がってくるような超ド級の愛嬌に押しに押され、楽しく観られた。
ソシオパスクソビッチと繊細ロン毛おじさんと優柔不断イケメンの三角関係がどんな結末を迎えるのか、気になって気になって仕方がなかった。
まさかあんなことになるとは…あたしゃびっくりだよ。
やたらと長く詰め込まれる濡れ場とコテコテのロマンスソングが好き。
自立心ゼロの未成年…かと思いきや成人してた男の子の謎感がすごい。お前まじでなんなの?
友人の家をラブホ代わりにするカップルとか、まともかと思いきやそうでもない友人男とか、とにかく登場人物だいたいトチ狂っていた。
「ザ・ルーム」というタイトル、入れ替わり立ち替わり人が集まる部屋という意味なのかしら。
映画としての出来は酷いものだけど、それが逆に強みになるのは面白いことだと思う。
ただ、それをネタにしすぎてもスベってしまうし、難しいよね。私は結構嫌いじゃない。
実は最初、作品の内容を勘違いしていた。
このタイトルとポスタービジュアルから、部屋に閉じ込められた男が狂っていくスリラーだと思い込んでいて、上映が始まってようやくその認識の間違いに気付いたのだ。
いやしかし、観て良かった。
きっと映画が大好きで憧れて憧れて作ったんだろうな。
作品の持つ愛嬌とか、映画への愛とか、尊敬の念とか、そういうのって時としてストーリーの面白さを越えるじゃない。そういうことなのよ。いや知らんけど。
"That's the idea!!" ハハハ、それが人生さ! 意...
"That's the idea!!" ハハハ、それが人生さ! 意味不明支離滅裂悲劇的コメディ。常に流れるやたらと情緒的音楽に、脈絡ないセックス/ベッドシーンと、挨拶や胡散臭い笑い声と、フットボールと、説明セリフの羅列または執拗なほどの繰り返し --- かと思ったら突然「人生って〜」みたいな深い話したがる。ワ〜イ、ワ〜イ、ワ〜イ(Why)!? 友人マークは「彼は俺の親友だ」ばかり言って、婚約者リサは「彼を愛してない」ばかり言って、リサ母は「彼と結婚すべきよ」ばかり言う一本調子。まず主人公ジョニーを皆買いかぶるように色々褒めちぎる傾向にあるけど彼の人間的魅力がまるで伝わってこない。あと英語に流暢じゃなくても分かるほどのトミー・ウィソーの棒読み"演技"下手すぎる。全編ツッコミどころ満載で、それは一度見ただけでは追いきれないほど(ex. リサ母のガン、ジョニーの友人新キャラ出てきすぎ)。撮影や編集もあまりにヒドくて、言ってしまえばカットすべき無駄なシーンやグダグダした不毛無意味なやり取りしかない。屋上シーンは漏れなく雑コラ。本作を形作る全ての要素がしつこくクドく不自然ミスマッチでカオスに雑然と散らかっている。
"That's life." そういう風に本作の"笑いどころ"とはつまり(ヒドすぎて)"笑うしかない"というものであり、まさしく偶然の産物、怪我の功名的モノである。そして、そんな奇跡的チグハグ"笑える"部分以外は全体的につまらない。ちなみに個人的に本編中で初めて声上げて爆笑できたのはダニーのドラッグ問題を同じ質問で執拗に問い詰めまくるリサ&母の目まぐるしすぎるカットバック祭。それでもきっとトミー・ウィソー本人の頭の中では神話やシェイクスピア的悲劇を目指していたのかもしれない。普通の人は誰もこんなヒドいものを作ろうと思わないから --- だから本作は幸運にも前例が無かったために"カルト映画"という地位を得られたのだろう。そういう視点で見たときに、ある意味でタキシードでのフットボールのシーンは"真逆"『レザボアドッグス』のアイコニックなOPシーンのようでもある? ということで良く言えば反面教師だけでなくその実行力から映画作る勇気は貰えるかも。臆病者め、コーッコッコッコー。ところで君の性生活は?(←本当にコレくらい急カーブに放り込んでくるので笑うしかないです)
"You're tearing me apart, Lisa!!"
"Anyway, how is your sex life?"
今年有料鑑賞21本目
スノッブ専用
どれ程有名なのかは知らないけれど、未体験ゾーン追加作品で、コメディとしてつくられた訳ではないのに、絶妙な出来の悪さがコメディの様になってしまった作品と認識して初鑑賞。
先ず、そもそもがそういう作品ではないけれど、それを楽しむという邪な作品だし、それは判って鑑賞したので自分もスノッブです。
その上での自戒も含めた否定的意見であり、あくまでも個人的見解です。
もし、ご自身の感想を否定されるのが嫌な方、レビュータイトルや☆の数にモンクつけてやる!と意気込む方は、以下は読まないで退場願います。
万一反駁されても一切応える気は御座いません。
さて、面倒くさい布石を打たせて頂きましたが…
公開2日目、6割ぐらいの客入り。
今作絡めた広告Vから始まり既に劇場内に小笑い発生。
昨日みたのか?以前から今作を知っていたのか?笑いどころが判らない。
そして本編が始まり、一応悲恋を描いたマジメな作品だけど、確かに間もリアクションもズレているというか、すっとぼけているというか、苦笑もののシーンの連続で映画としてはグズグズだし、それが最初から最後までで、酷すぎてニヤけてしまうところも多々あったのは理解しました。
しかしながら本当に最初から最後まで、客席がまるでラフトラックかの様な笑いに包まれていて自分はずっとドン引き。
人の笑い声による相乗効果もあるだろうし、確かにズレていたけれど、本当にそこまで面白かったの?
笑っとけば、というか笑い声出しておけば間違いないと思っている人が8割ぐらい居ませんか?
皆さん映画通の方達ばかりの中で、センスのない自分は場違いだった様です。
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