暗数殺人のレビュー・感想・評価
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暗数……恐ろしくも印象的な表現
主に犯罪統計の分野で、警察等の公的機関に認知された犯罪の件数と、実際に起きた件数の差を言うらしい。本作で初めて知ったが、“暗い数字”とは言い得て妙だ。
「羊たちの沈黙」のレクター博士と捜査官クラリスを想起させる、収監された知的な殺人犯と優秀な刑事の奇妙な協調関係。ただしこちらは韓国で実際に起きた事件をベースにしている。事件追跡番組「それが知りたい」のエピソード869で取り上げられたケースに着想を得たという。検索すると55分ほどの動画が見つかったが、残念ながら字幕なし。韓国語の分かる方は興味があれば。
警察が把握した事件以外に、6人も殺したと告白された刑事は、周囲の反対も振り切って捜査にのめり込んでいく。だがそれは犯人の巧妙な罠で、証言を翻す犯人に捜査は攪乱される。現代社会の闇を感じさせる事件。日本や他国でも、実際は他殺されたのに失踪や行方不明として処理される件はあるのだろう。
採点3.3 タイトルにもある「暗数殺人」という言葉がかなり残る。 ...
採点3.3
タイトルにもある「暗数殺人」という言葉がかなり残る。
遺体どころか事件にすらなっていない、うすら恐ろしい殺人事件。
キム・ユンソクとチュ・ジフンのW主演で静かだが中々に見応えのある作品でした。
虚言を巧みに使う知能犯との、深いやり取りを見せるサスペンス。
そしてキーとなった避妊リング。自分自身つい最近知ったものでびっくりしました。
実話ベースらしいですがまだまだこういった事件がゴロゴロしてそうで、何だかそれが怖かったです。
理想的な刑事の事件捜査
作り話のような本当の話で、理想的な刑事が主人公。
チュ・ジフン演じるIQが高い受刑者の言動が憎たらしい。
年配の熱血刑事が全てを賭けて事件を捜査するところが凄い。
7件の殺人の真相に迫るストーリーに引き込まれた。
暗数という意味
素晴らしいサスペンス映画で
見始めから一気に引き込まれました
刑事役のキムユンソクはもちろんのこと、
犯人のチョジフンが憎たらしい役。
あまり韓国映画、ドラマ見ないので知らなかったのですが
やはり韓国映画面白いわ
クライムサスペンスというより
実話なだけあって、ヒューマンも合わさって面白かった
韓国ノワールなんですね
しばらくチュジフンにハマりそうです
それまでのらりくらりと犯人の方が上手だか、ラスト30分怒涛の快進撃が気持ち良い
ひたすら励む
鑑賞して一週間ほど過ぎてこちらのキャスト欄を見てチュジフンだとわかりました。『宮』のチュジフンとは!観ている間、どこかで観たな、誰だろう?と思いつつ‥‥。あの王子様、他の作品でもスーツをビシッと決めた印象しかなかったので。上手いです。あの悪辣な表情。狡い返し。相手の刑事さんが、社会に出してはいけない、という信念の基に辛抱強くこの男に会いに行き話を聞き調べるの繰り返し。警察の仕事に真摯に向き合う人ほど大変だと常日頃思っていますが、本当に大変。あるか無いかわからない事件を追う姿に頭が下がります。
抑制による強度
主人公の動機が見えないまま物語が進み中盤でようやく朧げに主人公の意思が見え始める。
この題材・この役者達ならもっとドラマティックに、もっとエモーショナルにも描けた筈だがそれをやらなかったのはテーマをより明確に描くためだと思われる。
特にチェ・ジフン演じる犯人は、より猟奇性や狡猾さを際立たせる事ができた筈だし、そうしたとしても完成度の高い作品になったに違いない。ただ、その選択をした場合を想像するとやはりテーマがぼやけてしまっていただろう。映画全体が抑制の効いた演出で統制されているからこその強度を獲得している。
どこにいるんだ?!社会の暗部を覗いた人数を追う話
内容は、韓国🇰🇷で2010年9月に起きたカラオケ店従業員の女性がタクシー運転手に殺された。虚言癖のある犯人は尋問官に、留置所で他に11人殺したと自供し、その内一人は事実だったと言う事件に着想を得た物語。印象に残った台詞は『嘘を信じて最後まで疑うんだ!』殺された人が誰にも知られず蛆虫の餌になると思うと非常に気の毒な気持ちが、伝わってきた。キム刑事が少しでも🤏そんな被害者に寄り添おうと自らの妻との無言の別れ(轢き逃げ事故)から感じられ、非常に強くも脆い執念が感じられ『お前に勝って何になる?!』との二極化した安易な落とし所でない所がリアルで面白かったです。終始達観した眼差しはそう言う背景に寄り添ってたんだなと感じました。印象に残った言葉は、犯人が犯行を行い7分割した肉体を脱水機で血を🩸抜いてる場面が、背筋が痛く凍える様な感じを受けました。しかし丸めた背中とタバコの煙で本当は愛憎の末の結果だという緊張感が複雑に伝わりました。決して許されるモノではありませんが、犯人の自尊心が起こした事件の暗い闇が境間見えます。自尊心+支配欲+冷徹+残忍のダークテトラッドに合致するサイコパスが分かりやすく表現されてた様に感じました。近寄りたくはないですが‥。最後にはキム刑事が行方不明者を探す時に、美しい夕日とススキ🌾🌆が背景に『何処にいるんだ?!』諦めず力強く弱くもある歩く姿は胸に込み上げる安堵感と寂寥感が、美しい背景に溶け合い何とも形容し難い気持ちが押し寄せました。ニーチェの文言で『深淵を覗き込む時、深淵の方からも貴方を見ている事を忘れるな』との怖さに振り回される作品でした。この様な事件の風化を防ぐ為に関係者には厳しいかもしれませんが必要だと感じました。
暗数。ここに気付いてほしい
暗数=統計に現れていない数字
すなわち「暗数殺人」とは、世に認知されていない殺人事件のこと。
とある殺人事件で逮捕された男カン・テオが突然「全部で7人殺した」と自供。しかし証拠が無い。
その真相を追う刑事キム・ヒョンミンと、警察や検察を相手にゲームを楽しむかのようなカン・テオとの心理戦を描く。
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まず何よりチュ・ジフン頑張ったね〜!と感心。ソウルっ子が慶尚道の方言をココまで再現したら上出来でしょう。
細かい評価が機能的に出きないけど、★+0.2
実際に起きた事件をモチーフに、映画じみた誇張や派手さは無く終始等身大の描写。
身近に起こりうることのように思えて、ある意味での不気味さを感じた。
被害者遺族がこの作品の公開を概ね好意的に捉えていた点を考えてみても、このような暗数事件が世の中にまだ沢山存在しているという事実を社会が知るキッカケを作ったことに、この映画の価値があるのではないだろうか。
チュ・ジフンの迫真の演技が素晴らしい
実話ベースとは恐ろしい。
これは韓国映画ですが、日本にもどれくらい見つかっていない殺人の死体があるのでしょうか。
殺人鬼を演じたチュ・ジフンの迫真の演技が素晴らしかったです。
暗数とは警察が把握している事件数と実際に社会で起きている事件数の差を表す警察用語
韓国映画の猟奇殺人ものや連続殺人ものは実話をもとにした作品が多いが本作も実話がもとになっているそうだ。映画の最後に、主人公のモデルになった人は今でも捜査を続けていると表示される。
実話ベースだから面白くなる訳では無いが、うまく脚色されているのか面白く観ることが出来た。この手の凶悪事件ものは韓国映画の得意分野といえ良作が多い。
狐と狸の化かし合い
もちろんキム刑事は「悪賢い」わけではないけれど。
ふたりの頭脳と忍耐力と執念の勝負から目が離せなかった。
それぞれが事件にこだわる理由が明確に描かれているのもいい。
チュ・ジフンのサイコっぷりも背筋が寒くなるほどだった。
きっかけは父親
坊主頭のジフンが強烈な印象で作品を引っ張る
刑事役のユンソクが最後まで諦めずに事件を追う
……最後まで
ある意味、信念をもって捜査する姿はよかったけど熱血さが余り感じ取れなかった
犯人と刑務所で掛け合うシーンがおもしろかった(見所として)
この映画は一度中断していて昨日ジフンが出ている映画を観て思い出した
やっぱりジフンの演技はいいね
ムカつくー
犯人役の人何でこんなにムカつく演技できるの?天才かしら?どの事件がどれだか途中よく分かんなくなっちゃいましたが、それでも十分おもしろかった。なんだけど途中の裁判で証拠不十分になったのに、最後のやつも裁判官の話聞いてると状況証拠というか推測でしかないじゃんって感じなのに今度は有罪にできてる。どうせ映画なんだからそこははっきり作っちゃえば良かったのにと思いました。
今回はまあまあ頑張っている警察
男前で頭も切れるのが余計不気味で憎たらしい犯人を、何とかやりこめてほしいと願いながら観ていたが。大部分はほんといいように翻弄されてしまうのだが、刑事の執念の源にちょっとグッときた。見直し大事。
そんな記録調べられるんだ。
50点
映画評価:50点
ストーリーが良いとか、
推理要素があるとか、
そういう作品ではなく
この犯罪者と、刑事の駆け引きを
多角的に目撃する。
それくらい主役二人の演技は見応えがあるし、
表現力が天才的だった。
内容はオマケだ。
【2021.10.23観賞】
骨太
ある殺人事件で逮捕された犯人が、さらに6人を殺したを自供を始め…。
物語の構造としては「羊たちの沈黙」を彷彿させるもので、
やはり殺人鬼カン・テオの危うい魅力がしっかり作品の芯になっていたと思う。
対決構造なのに協力関係というのも面白かったし、
こまごまとした疑問にもしっかり応えていくストーリーテリングで安心(?)して見ていられた。
斬新!とか必見!の類ではないけれど、しっかり作ったサスペンス・ミステリーといった感じ。
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