「愚直に悪意の懐へ」暗数殺人 室木雄太さんの映画レビュー(感想・評価)
愚直に悪意の懐へ
検挙数を競う出世社会では、振返り掘り起す人間など、疎まれるだけの厄介者なのだろう。法の絡繰りを嘲笑う凶悪犯の思惑通り、意図して単身切込む行為には、そんな男にしか務まらない正義が滲む。そして、このやるせない歯痒さこそ、韓国サスペンスの魅力を増幅させるスパイスになる事は定石である。根負けせずに鍵を探り続け、真相を暴く。社会の闇に葬り去られてよい人命などは無いのだから。
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検挙数を競う出世社会では、振返り掘り起す人間など、疎まれるだけの厄介者なのだろう。法の絡繰りを嘲笑う凶悪犯の思惑通り、意図して単身切込む行為には、そんな男にしか務まらない正義が滲む。そして、このやるせない歯痒さこそ、韓国サスペンスの魅力を増幅させるスパイスになる事は定石である。根負けせずに鍵を探り続け、真相を暴く。社会の闇に葬り去られてよい人命などは無いのだから。