「日本の政治家に観てもらいたい」世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ トシくんさんの映画レビュー(感想・評価)
日本の政治家に観てもらいたい
ウルグアイ。南アメリカだというのはわかるがどこに位置しているかわからない。ホセ・ムヒカ元大統領のこともよく知らない。見た目優しく太ったおじいちゃんが元極左ゲリラの指導者として数々の修羅場を体験し、何度も収監され何度も銃弾をうけていて、脾臓と肺の一部がないというのだから壮絶な人生だ。そんなムヒカは富の再分配を目指して新自由主義に抵抗した。そのためアメリカを敵視、チェゲバラにシンパシーを感じてたのもよくわかる。タイトルの通りの清貧な生活をおくり、大統領時代にも郊外の農地に隣接した質素な住宅から旧式フォルクスワーゲンで通勤していたくらいだ。
この作品はドキュメンタリーでありながらカメラワークが素晴らしい。また音楽もいい。あとで調べたら監督はエミールクストリッツァ!巨匠じゃないすか!
一言一言が重みがある。もちろんムヒカに意を唱える人もいる。それに対し耳を塞ぐことはせずにとことん議論
する。失敗したことは失敗と潔く見とめる。どっかの国の宰相とは大違いだ。
奇しくも報道ステーションのコメンテーターの後藤謙次氏が最後の出演の際、政治と政治の劣化についてのコメントがあった。
全ての日本の政治家また政治家を目指す人に観てもらいたい。
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