クワイエット・プレイス 破られた沈黙のレビュー・感想・評価
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隙を与えない、高い完成度を持った作品
脚本、構成、演出、演技とどれをとっても隙がない
まずこの世界の1日目をプロローグとして描くことで序盤から観客の目をグッと引き付けつつ、今作で主軸となるキリアン・マーフィとの関係性をそれとなく盛り込む
街全体がパニックに陥ったところから、緊迫感を引き立たせた状態で前作のラストシーンへと場面が転換し、今作がスタート
ここまででも非常にテンポ良くガッチリと掴まれたが、更にここから
息子の叫び声によって引き寄せてしまったクリーチャーを前作で明らかになった弱点を利用し、撃退するまでをスピーディに描いていくことで今作から見る人々にもどう対抗しするのかを提示している
分かりやすくかつ全体をシームレスに描いていることで観客は釘付けになったまま心が休まる瞬間がない
演出でいえばやはりこの作品のおいて最も重要な要素である音
この緩急の付け方が絶妙。耳の不自由な娘の視点になる途端に一切の音がなくなり無音となることで没入感と同時に緊張感を高め、正に自らがそこに投げ込まれるかのような感覚を味わわせる
前作では登場人物がほぼ台詞なし、ジェスチャーのみでやり取りすることで作品全体の緊迫感へ繋げていたが、今作はこの没入感をもって別のベクトルからスリルを体感させてくれた
とにかくモンスターパニック映画としては非常に完成度が高く、尚且父の思いを、託された補聴器を持って体現する娘や家族を守ろうと立ち上がる息子の成長というものもしっかりと描いており、感情移入という点でも余念がない
少し物足りないとするならラストでもう少し人間が逆襲していく様を見せても良かったのかなと
ただこれは受け手の想像に委ねる猶予ともとれ、それはそれで丁寧な作りとも言える
総じて続編としても単一の映画としても見て損のない作品
是非劇場で鑑賞して欲しいし、更に言えば是非IMAXで体感してもらいたい
進化し続ける映画
3年近く前に1作目を観た時は衝撃を受けた。開始早々、手話で始まり、声を全く発さない。あれ、これってそういう映画なの?、というか映画でこんなことあるの?と驚きを隠せなかった。セリフらしいセリフは1.2箇所しかなかったと思う。
映画の終わり的に完全に1作完結型だろうと思っていたら、2作目が公開されると聞いて正直なところ、惰性でやるのかなと思っていた。
変異種が出てきたりでもするのだろうかとありきたりな想像を膨らませながら劇場に足を運んだ。
作品が始まるや否や、声を発して会話をする場面が多く観られる。普通の映画に戻ってしまったのかと少しがっかりしそうになったが、この作品はそうではない。
リーガンの視点だけではなく、聴点にも切りかわる。
この無音状態がより一層ホラーを引き立たせる。
制作陣も多くが1作目から引き続き担当しており、作品への熱量は相当なものであっただろう。
決してコロナ禍で洋画の上映作品は多いとは言えないが、個人的には今年で1.2をを争う名作だと思う。
前作より良くなっている!
クラシンスキーの演出力が格段に上がってます!ラストに向けての同時に見せる演出はなかなかなものでした。
導入部もサクサク進み、説明し過ぎないのもいい感じで、すぐ前作のラストに繋ぐいい流れです。キリアンはなかなかいいキャスティングでしたが、クレジット見るまでわかりませんでした。老けましたねぇ。
相変わらず色々突っ込んではいけないのと、モンスターの生態も深く考えてはいけないことを守れば、とても楽しめます。ラストの子供達の見事に成長した逞しい姿に胸が熱くなりました。お母さんが赤ちゃんを守るのが精一杯、おじさんが足を怪我して動けないところ立派に戦いました!赤ちゃんも無事でよかった。
しかし、長女がスタジオの機材の使い方を熟知していたところが、、、突っ込んじゃダメですね。
次作もありそうですね。
EURO2020観戦の眠気もふっ飛ぶ
謎のモンスターが初めて襲ってきた場面から始まり、前作の続きがスタート。前作は普通の妻・母親が、家族を守るため、最後は猟銃で狙いを定めたエヴリンの成長を描いたが、続編では、お母さんに着いて行くのに必死だった子供たちが成長。なるほど分かりやすい。前作から長女はなかなかの頭が良さを発揮していたが、なぜもっと早くに「放送」を思い付かないか、というツッコミもありだが、家族で見ても大丈夫な作品。
面白かったが、冒頭に出てくる知り合いの黒人警官と、ジャイモン・フンスー演じる島の人格者の黒人男性、共にすぐに死んでしまう。黒人俳優が演じる役は生き残れずに早く死ぬ作品はよくある。ガッカリだよ、ジョン・クラシンスキー。
サバイバル・クリーチャー・ホラー
アメリカでは大ヒットしたパート1。日本では、B級ホラー的な扱いで、最初はそれほど多くの映画館では上映されなかった1作目。しかし、怖くても、痛くても、声も音も出せないという斬新なホラー設定が、ジワリジワリと評判が広がり、本作は、上映会場数の多さを見ても、かなり注目を集めていると言える。
本作は、1作目では描かれていなかった「なぜ、クリーチャーに支配された世界になってしまったのか」という疑問を、『DAY-1』に遡った出来事を、導入部分で描くことで回収している。つまりパート1を観ていなくても、ストーリーに、入り込める展開になっている。
内容としては、サスペンスからサバイバルな要素が強まり、サバイバル・ホラーとしての面白みが増した。そして、サバイバル・ホラーの金字塔『ウォーキング・デッド』を思い起こすシーンがたくさんあった。廃工場のサバイバル基地、生き残りの合図のラジオ放送、クリーチャーを警戒しながら線路跡を歩くシーン、そして、「また、そんな余分なことするから、周りの人まで恐怖に巻き込んでしまう…」、というような、『ウォークキング・デッド・アルアル』のシーンが多く盛り込まれていたと感じたのは、私だけかな…?
1作目では、なかなか見えないクリーチャーの怖さがあったが、本作は初っ端から正体を現し、次から次へと現れるクリーチャーとアボット家族との対決を中心に展開。特に後半で、
・ラジオ発信していると思われる島を探しに出かけた娘・リーガン、
・マーカスの傷のための薬を探しに出かけた母・エヴリン、
・乳飲み子を守るために廃工場に残った息子・マーカス、
の3場面が交互に映し出され、いつ現れるともしれないクリーチャーへの恐怖と息遣いが、観る者を引き込んでいく。
やはりこの作品の、恐怖は、『クワイエット』にある。様々な場面で、いかにも音や声が出てしまいそうな伏線がたくさん散りばめられている。観ていても、ドリンクを飲み込むとき、ついつい音をたてないように、静かに呑み込んでしまった(笑)
既に、パート3も制作に取り掛かっているとかで、本作も、パート3に続く形にエンドロールとなったため、やや消化不良でもあった。次作も監督と主演は、夫婦共同作業となるのでしょうが、パート3もぜひ期待したい。
"もっとドキドキを!ハラハラを!"な映画
ラスト10分が、この映画最大の見所でしょうね。2人の子どもたちが、宇宙からやって来たこの奇妙な怪物に立ち向かっていく姿は、なかなか凛々しかったと思います…もちろん、ここに至るまでのストーリーというか設定には色々と気になるところは満載でしたけど…笑
前作が楽しめた方は、今作も楽しめるんでしょうけど…さあ、どうなんでしょう?笑
ロッテントマトや他の映画批評サイトの高評価に釣られて、期待し過ぎている私のような映画ファンは、もしかしたら大して楽しめないかも知れません…笑
良くも悪くも前作と同じくらいの面白さ…というのが正直な感想です。
前作のストーリーを忘れていたのでもう一度見直そうかなと思いましたが、ネタバレサイトがあったので、それにザッと目を通して…それで十分でした…いらんお金を使わずに済みました笑
もっとドキドキハラハラさせて欲しかった…それが結論です笑
生まれたばかりの赤ん坊って泣くよね???
とにかくホラーとか、わあーっと驚く映画が苦手なので劇場予告をみて鑑賞予定から外していたのですが…
たまたま時間があって出来心で観ちゃいました。
もちろん前作も観てない。
あの宇宙から来た過激な生命体は一体何者ーーー???
怖すぎる。
心臓に負担がかかってちょっと後悔した。
音に反応するってことで静寂が強調されるから余計にびっくりする。
心臓止まって映画館で死んだら私としては本望だけど、迷惑かけるからなぁ〜
緊迫してヤツが来そうな時は目をつぶったり気を逸らしたりして乗り越えました。
胸が苦しくなりながらなんとかラストシーンまで鑑賞。
そして乗り切ったら、手話で話せる賢い娘とその家族のサバイバルを応援したい気持ちまで芽生えた。
サスペンスホラーという分野なんですね。
生まれたばかりの赤ん坊って泣くだろ???
というところが不思議でしたが…
娘のリーガンと息子のマーカスが賢くて素晴らしいな。
お父さんのことが知りたいから前作も観たい気になってます。
エミリー・ブラントも夫婦で強烈な映画を作ったもんだーー!?
メアリーポピンズが懐かしい。笑笑
監督の見事な手腕で凝縮された90分
音を出したら即死(実際はそこまででは無いが)というプロットは前作と同じ。
謎の怪物によって、崩壊した世界を舞台にサバイバルが展開される。
大味になりかねない流れだが監督の手腕で緊張感が保たれる。
ポイントは
1.プロットを最大限活かした演出
音や声を出してはいけない状況の中で
叫び声をあげる瞬間、分かっていてもドキドキしてしまう
耳が不自由な女の子の主観になったときの演出がgood
2.見事なフリの回収
野球のシーンでの手話の説明(秀逸)
スプリンクラー
空気が長くもたない密室
残り少ない酸素ボンベ
他の生き残りはダメなやつら
怪物が乗った船
3.最後のカタルシス
きょうだいの同期した動き
同時解決
という感じ。
監督が丁寧に作り上げた作品であることが伝わってくる。
【”Beyond the Sea” 謎のクリーチャーが跳梁跋扈する世界、再び・・。前作では、両親に付き従っていた姉弟が、恐ろしき世界の中で勇気を振り絞り、成長して行く姿が沁みます・・。】
ー 異常な聴覚を持ち、世界を変えてしまった”クリーチャー”が現れる前は、人々は平凡だが、楽しき日々を送っていた。喫茶店でくつろぐ人々、リトルリーグで、マーカス(ノア・ジュブ)を応援する母エヴリン(エミリー・グラント)と父リー(ジョン・クラシンスキー)。
だが、その穏やかな世界は一日で、崩壊する・・。ー
■感想<Caution! 内容に一部触れています。>
1.前作で描かれた”尋常でない緊張感溢れる世界観”は、今作でも高いレベルで維持されている。そして、 謎の”クリーチャー”が突如現れた”Day1”から描かれ、父リーが、命懸けで家族を守った翌日”Day474”から始まる作品構成も良い。
ー いきなり、平常な日々が覆った経験を、私たちも現在進行形で経験しているので、前作より”彼の世界”で起こった事のリアリティ感が増している・・、哀しいけれど。ー
2.前作では、両親に付き従っていた聴覚のない長女リーガン(ミリセント・シモンズ)と、長男マーカス(ノア・ジュブ)と、母エヴリンは中盤で、夫々の行動に出る。
お互いに、家族の為を想っての行動である。
特に、リーガンが父が発明した”クリーチャー”の弱点を突く武器と、ショットガンを持ち、家族及び生き残っている人たちのために独り立ち上がる逞しさをミリセント・シモンズが見事に演じている。
幼き弟を一人で、必死で守るマーカスも・・。
ー 前作では、両親の指示で生きてきたリーガン(前作では、”クリーチャー”の”弱点”を父リーと見つけたね!)と、マーカスが成長して行く姿。
家族としての絆は常に固く結ばれている事が、描かれている。ー
3.エヴリンとリーの友人で、家族をクリーチャーに殺された、独りで廃工場で生きていたエメット(キリアン・マーフィー)の、当初は立ち位置が謎だが、徐々に明らかになる善性の描き方も良い。
ー 彼が、亡き息子の写真を独り見る姿・・。ー
4.後半、長女リーガン(ミリセント・シモンズ)と、長男マーカス(ノア・ジュブ)と、母エヴリンが三人三様のシチュエーションで”クリーチャー”と闘うスピード感溢れるアクションシーンの数々も、ハラハラしながら、心の中で”応援”しながら鑑賞。
ー 今作は、心理的に”疲れる”作品なのである。そして、それが魅力なのである。ー
<前作では、家族が結束し、謎の”クリーチャー”と闘う姿を描き、
今作では、父の遺志を引き継いだ子供達が、決然とした表情で”クリーチャー”と対峙する姿が印象的である。
だが、以前として何故、”クリーチャー”は地球にどこから現れたのか・・、は明らかになっていない。
前作から、コロナ禍の影響で公開を長き間待ったが、充分に満足できた作品。
続編は、コロナ禍が終息したら、”超高速”で公開して欲しいぞ、ジョン・クラシンスキー監督&奥さんのエミリー・グラントさん!>
前作に比べ子供たちが大きく成長
前作鑑賞済みの中この度新作をIMAX鑑賞。
まぁ前作よりは面白かったかなというのが率直な感想である。
前作では描かれていなかったエイリアンが襲来した1日目の出来事から描かれる。まぁここで新たに何か明かされる事はなかったがまぁ前回のモヤモヤは少しは晴れたかな程度。
今作ではK.マーフィ演じるエメットが今は亡き父の生前の友人である事から協力関係となり一緒に安息の地を探しに出る。
長女のリーガンがラジオから安息の地があると考えエメットと共に旅に出て、長男のマーカスは冒頭に足を大きく負傷した事もあり隠れ基地に留まり下の子の赤ちゃんの面倒と母親を守りと、長男長女が前作に比べて大きく成長し戦士として成長していく姿が楽しめる作品であった。
ストーリーも前作に比べたら対エイリアンと直接戦うシーンがかなり増えた為その都度緊張感は楽しむ事はできる。
ただまぁエイリアンを倒す筋道だったり、新たな対策法だったらエイリアン側の新しい情報もこれといって特になし。
まぁこういう状況下の中でIMAXで新作を観れるといった点では最大限楽しむ事はできた。
少なくとも前作よりは楽しめる事は間違いないと思う。IMAXもしばらく利用がなくなってしまってるとちょっとした音でも過剰に反応してしまいその点では作品とマッチして楽しめた。
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