「ウォーキングデッド+ジェラシックパーク新鮮味あまりなし」クワイエット・プレイス 破られた沈黙 グリンリーフさんの映画レビュー(感想・評価)
ウォーキングデッド+ジェラシックパーク新鮮味あまりなし
このシリーズの第一作では非日常+非日常(無音の出産)や非日常と日常の無情な対比(おもちゃの音による末っ子の喪失)等、新鮮な驚きがあった。
だが第二作になると話の焦点が家族の維持と、家族それぞれの成長に移り、新鮮味が薄れたような気がする。家族の生存の為の戦いには、ウォーキングデットやジェラシックパークで見た既視感を感じる。
この映画の取り上げるべき点とは、破壊された世界における、人物それぞれの選択と行動、そしてその結果だと思う。母親の我が子を第一に思い、取る選択と行動、どんな異常な世界でも、母親の愛は変わらず強いのだ、と描いている。
特筆すべきはろうあ者の長女の成長だ。前作でも彼女はそれなりに活躍したが、今作では彼女を中心に焦点をあてている。彼女の選択と行動が家族を救い、世界を救うきっかけになるのだ。肢体不自由者が世界を救う、人間の可能性は実は無限なのだと、映画はおしえてくれる。
ウォーキングデットでも感じたが選択と行動がすべてを決めるのだ、例えそれが最悪の結果になろうとも、選択と行動をしないことの方が最悪なのだと訴えている。それが実にアメリカ的だと私は感じる。
コメントする