TENET テネットのレビュー・感想・評価
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ノーランのセカイは逆回転
コロナ後初のハリウッド超大作がクリストファー・ノーラン最新作というのが映画ファンとしては胸躍る。
絶対に作品を劇場で観たい監督の一人。
コロナで公開延期が相次ぎ、『ムーラン』に至っては配信に。
そんな中、再び観客を劇場に呼び戻すミッションを課せられていた本作だが、残念ながら全米では期待を下回る結果に…。
しかしそれでも、劇場公開に踏み切ってくれた事が嬉しい。
話はなかなかに難しく、賛否分かれているようだが、スケールも映像もビジュアルも迫力も音楽も、さすがノーラン!…とでも言うべき劇場で観る醍醐味に満ちていた。
テロ事件阻止で負傷し、目覚めた名も無き男。あるミッションに選ばれる。核戦争より恐ろしい未来の第三次大戦の阻止…。
謎に包まれた作品なので、ネタバレや詳細に触れる事は控えておこう。(と言うか、複雑な本作の説明を避けようとする言い逃れかもしれないけど…(^^;)
ノーランのこれまでの作品に例えたら、『メメント』×『インセプション』と言った所か。
両作共なかなかに小難しいが、本作はノーラン作品の中でも最難解と言えよう。
大まかなあらすじだけ追うと、スパイ映画。
僅かな手掛かりを頼りに、謎に近付いていく。味方や協力者となる美女。立ちはだかる敵。そして、衝撃の秘密…。
それこそ、今再見している007シリーズのようだ。
そこに、特異であり、最大の特色として描かれるのが、“時間の逆行”。
突然目の前で、銃弾が手に戻る。
敵兵との戦いが巻き戻っていく。
横転した車が元に戻ったり、爆破したビルが爆破前になる。
一体、この現象は何なのか…!?
未来の第三次大戦と何か関係あるのか…!?
主人公とは何の関わりとあるのか…!?
時折出てくる未来を指し示す言葉の意味は…!?
それこそ謎のワード“TENET”とは…!?
全てが、謎に満ちている。
『インセプション』ではビルが歪み舞台が回転する夢の世界、『インターステラー』では誰も見た事の無い未知の宇宙を創造。
本作の映像世界も脅威的で目を見張る。
まず、並行時間。
実物を使った旅客機が建物に突っ込むシーン、カーチェイスだけでも圧倒。
突如として、時間が逆行。
カーチェイス・シーンで前述の通り横転した車が元に戻り、肉弾戦でもバトルや割れたガラスや銃弾が元に戻ったり…。
一体、どうやって撮影したんだ…!?
極め付けは、並行部隊と逆行部隊が入り乱れて作戦を決行する大迫力のクライマックス・アクション。
一体全体、本当にどうやって撮影したんだ…!?
恥ずかしながら、本作を完璧に把握していないだろう。リピーターが多いのも頷ける。
が、有無を言わせぬ迫力にただただ圧倒された。
エントロピーとかアルゴリズムとか、普段聞き慣れない言葉もちらほら。(エントロピーなんて、『まどマギ』以来久々に聞いた)
本当にノーランの頭の中はどうなっているんだろう。お願いだから、我々を置いて先に未来に行かないで~!
そのノーラン世界に応えたスタッフ/キャストも称賛モノ。
キャストは皆、熱演と身体を張ったアクションを披露。
まだ僅かなキャリアながら、ジョン・デヴィッド・ワシントンが堂々たる超大作主演。偉大な父への第二歩。(一歩目は『ブラック・クランズマン』での快演)
ロバート・パティンソンもナイス相棒。ほぼ完全にヴァンパイアの血は抜けたね。
ケネス・ブラナーも秘密を握る敵役で凄みたっぷり。監督業も多いが、やはり名優。
特筆は、エリザベス・デビッキ。その華のある美貌もさることながら、彼女演じる役から見ると、もう一人の主人公とも言える。
臨場感たっぷりのホイテ・ヴァン・ホイテマの撮影。
編集と音楽はノーラン組初参加。特に、『ブラックパンサー』でオスカーを受賞したルドウィグ・ゴランソンによる不穏な音楽が時間が逆行する世界を際立たせている。
お粗末ながら、これだけしか語れない。
本当に結末やこの脅威の映像世界は劇場で体感して欲しい。
“残念ながら、『TENET/テネット』について語る事は出来ない。自分の目で確かめろ”…ってやつ。
敢えて言えるなら、
今を生きている我々は、時間の中間地点に居る。過去があって、未来があって。
起きてしまった事は仕方ない。
どう向き合うべきか。
話は難解だが、訴えるメッセージは案外普遍的だったのかもしれない。
期待以上のノーラン映画
自分はSFは好きだし、映画や漫画などいろんな作品をこれまでに見てきてる方だと思ってるけど、それでも追いつけないレベルで話が進んでいく。
まず説明している内容が難しいししかもすごい早さ。
もう字幕を読むだけで必死であるが、しかし主人公はさっさと飲み込んでしまうので、問題はより複雑になっていく。
もちろん、これを求めていたので最高だ。難しすぎるとか言うくらいならBTTFでも見たほうがいい。
と思っていたが終盤は全然ついていけなかった。
今までのSFにある現象を使ってるなら、そこの説明を省略していくのはわかる。だが、時間の逆行というこれまでにない発想の世界で、そこの説明も必要最小限のまま戦闘に巻き込まれたりしていくので、追いつくことを諦めると一気にどうでもよくなっていく。仲間と次の作戦を考えるシーンとか、仕組みがよくわかってない自分みたいな観客の頭には入ってこない。知らない会議に参加してるみたいな感覚でさすがに眠くなってくる。
そんなときはただ不思議な世界を楽しむしかできない。
ジョジョの新しいスタンドが出てきたくらいに思った方がいいのかもしれない。あらゆる現象が逆に進むのは新しくて面白かった。
逆行の仕組みは一回じゃ絶対に理解できない。けど、説明を受けたのにまったく理解できない状態で逆行世界に行くときの緊張感を味わえたのが楽しかった。
そして終わってからもその原因と結果が逆という考えに取り憑かれていると、自分の考え方、生き方も変わるような気がした。
ややこしすぎる
イライラした
映画館という装置は時間を逆行しない
今までのタイムトラベルモノは、過去のある地点まで行き、そこから過去の世界と同じ時間の進み方をする。
それに対して今作は、過去のある地点からまたさらにそこの世界の時間を逆行して行くのだ。
頭では理解していても、目の前で繰り広げられる現象にパニックを起こした人は僕だけではないはず。
ストーリー自体も簡単に理解させてもらえるようなモノではなく、どこもかしこも「待って!まだ理解してないから、もう一回観せて!」とまさに時間を逆行させてしまいたくなる作品だった。
正直ストーリーをきちんと理解できたわけではないけれど、時間が逆行するという体験は十分に楽しめた。逆行してきた自分との戦いや、ラストのニールなんかは震えたね!
ノーラン作品だから言わずもがな、喰らい付いて観ないと完全に置いて行かれる。IMAXで観たから首も疲れたし、こんなに体力を消費した映画は久しぶりだ 笑
ノーランの頭の中
同監督作のインセプションを観た時も感じたが、クリストファー・ノーランの頭の中はどうなっているのだろう。ああいうストーリーを考えつき、さらに映像化してしまう、手腕と実現可能なスタッフィングにはお手上げだ。観客はただただ圧倒的な映像を見せつけられ、理解できるならしてみろと挑戦状を叩きつけられているに過ぎない。今現在、彼のような映画を撮れる監督はいないと思うし、その意味において彼は唯一無二の映画監督だと思う。
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追記
他のコメントを見ていると、理解できないからつまらないという評価が散見されるが、もちろん万人に理解される作品もあって良いし、理解出来ないから分かるまで見るや、他の人の見解を聞いた上で見直すというのも映画の楽しみ方だと思うので、理解出来ない=つまらないはもったいないと個人的には思います。昨今のドラマや映画は頭を使わなくても理解できるように、分かりやすく作る傾向があるので、今作は昔の映画というものを提示してもらった気もして嬉しかった。
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2回目鑑賞
1回目の鑑賞の際大まかに理解はできたが、細かい所を再確認したくて、2回目の鑑賞。
逆行のルールも理解し、どうだったかなという所もじっくり観ることができた。結果、複雑にしている要素は多々あるが、あのテンポと内容で2時間30分あるのだから、丁寧にやれば4時間くらいの作品になっただろう。簡単に書くと2回目観たら普通に面白い映画という印象。
過去を変えると未来に影響があるかないか、劇中で言うところの祖父殺しのパラドックスにおいても分からないと言っているし、世界中の人類を消滅させるアルゴリズムが9つに分割されたパーツで、それをプルトニウムとして奪いあっていたという辺りが物語を複雑にしているのだろう。
もっと細かく知れば、セリフの意味など理解が進みそうだが、ディスク化されてメイキングや解説を観てから楽しみたいと思う。
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ブルーレイ鑑賞
劇場である程度理解出来たつもりでいたが、ブルーレイが安くなっていたので購入して再度鑑賞した。
気になる所を止めたり、戻ったりしながら鑑賞する事で細部まで理解出来た。
とても良く出来た作品だと思う。
他の方もレビューされているように、最後まで観るともう一度最初から観...
"ノーラン映画"だとは思わず観て欲しい。
時間逆行がイマイチ活きてない
ノーランの心意気は立派だけれど・・・
面白い
どうやって?(HOW)だけに特化した映画
IMAXレーザーでの鑑賞です。
さすがノーラン、IMAXの画角をフルに使った強烈な映像はさすが。
だが、黒人の主人公なのに白人のド級のモデルのような女といきなり相思相愛になったり、
出自などの背景も全く描かれておらず、感情移入できない。
ヒロインと世界を救うという大雑把な目的のために、アメリカ人らしき人が謎の組織と共に悪の組織を倒すという子供だましな設定。
また、時間という概念に対するTENET(信条)の議論(SF好きならおなじみの)をもう少し描いてほしかった。
あと、相棒のニールはヒロインであるセイターの妻の息子ではないのか?という疑問はなぞのまま。(コンテナ内で撃たれたヒロインを治療中、ニールとの会話での主人公が目の演技でほのめかしている)
映像を詰め込みすぎて肝心のテーマが見えなくなっているのが残念。
70点
さりげなく、スゴーイ事をやってるの!?
驚愕の映像体験というのが楽しみでしたが、そこまでではない、と思ってしまいました。通常スクリーンで観たからでしょうか。
いえ、面白かったですが、一昔前に「マトリックス」を観た時ほどは感激しませんでした。
スパイ映画としては、美女、大富豪、武器商人、カーアクション、爆破、舞台は数か国、と必須アイテムはそろっています。
でも、SF映画としての、”時間の順行と逆行”がちょっと地味な印象です。例えるなら、フィギュアスケートを観ていて、4回転ジャンプなら、わー!凄いと思うけれど、複雑なステップと言われても、どの位凄いのかピンと来ない、そんな感じです。
本物のジェット機を破壊するなど、リアルにこだわる監督のようですが、時間の逆行はCGを使って派手に演出しても良かったのではないかと思います。
たぶん凄く大変な事をしているんです、でもそれが分かりにくい。そんなにハマれなかったのは、自分の目が肥えていないんです、ハイ。
ずっと興奮状態。すごすぎて涙が出た。
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