TENET テネットのレビュー・感想・評価
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ロバート・パティンソンに惹かれる
テストに合格し謎の組織に所属することとなった工作員の男。全容も知らぬまま彼は世界の崩壊を防ぐため奮闘することになり…。
設定によって物語が複雑化する様子や観賞後の後味がノーラン監督らしい作品で、時間の逆行に目が行くが本質が人間ドラマにある部分が好きな作品でした。
どうしたノーラン?
ここまでのキャリアで「時間」を一貫した一つのテーマとし制作してきたノーランの最新作。
ここまでの作品群では、
深く掘り下げた世界観によってもたらされる作家性と
徹底した人物描写によって生まれる重厚なドラマの相乗効果によって
ハリウッドにおけるメジャーな評価を獲得していて、筆者もそこを評価していた。
今作はその点に於いてこれまでの作品群とは一味違うものになっている。
今作は熱力学に基づく「時間」の操作、それによって生まれる新しい行動原理と因果応報を、逆再生を用いた複雑な映像表現によって展開している一方で
人物描写とそれに伴うドラマ性を極力排除している。
主人公には背景が無く、記号化された状態で観客を巻き込んでいくのだ。
一歩下がって考えてみると、(別の意味で)面白いほど人物描写が雑であるとも言える。
現代的な「人種、性別、職業その他とそれに伴うステレオタイプ」を基準の一つとして見てみよう。
主人公はこの映画における唯一の黒人であり、背景は全くと言って良いほど明かされない。まるで「初見ではこの映画についていけないであろう全ての観客」を体現したかのように無個性で、ただ黒人であるという視覚的記号があるだけだ。
分かりやすく敵は一個人であり、典型的悪役的な性格を持つロシア人だ。そしてその妻の描写も含め、90年代のスパイ映画の設定をそのまま借りてきたかのように短絡的であると言える。
この映画で唯一と言っていい、人間的魅力を感じられる程の描写のあるニールは、白人男性で、我々の一歩先を行く「分かっている」人。
こう見るとノーランとしては珍しく、一昔前の小粒なハリウッド作品群に見られる様な、とても短絡的で、その属性が持つステレオタイプ以上の深みのないキャラクターで構成されているのがわかる。
これまで、しっかりと人間を観察し深くドラマを描いてきたノーランであるから、これは意図的なものだと考える。(でなければこの映画に対する筆者の評価は、「拗らせ設定厨の作った公開オナニー映画」位のものになる)
何故ノーランはこの様な映画にしたのか?
あまり政治的観点で映画を論じるのは好まないが、気づいた点が一つ。
映画「ゲットアウト」では、
リベラルな白人コミュニティが
主人公の「黒人」としての特徴をもてはやしながら搾取するという、マジョリティの有様を描いていたが、
果たして我々はテネットの主人公を通して同じことをしたのではないか?
黒人として白人至上主義団体KKKに潜入する映画「ブラッククランズマン」で主役を張ったジョンデイビッドワシントンを使って、
今よりも白人至上主義的であった時代に隆盛を誇った古き良きスパイ映画を楽しんだのではないか?
メタ的な映画の構造から作品を作り上げるノーランが
敢えて登場人物の背景をステレオティピカルで浅はかな人物像に抑え、ドラマ性を排除した理由があるのであれば、
そこにこそ、今この映画を公開した意味が隠されているのかもしれない。
あくまで考察の域を出ないが。
とは言え本作は、作家性と大衆性を併せ持つ「インセプション」や「インターステラー」程の完成度ではないし、
主題を映画の構造のみに絞り、シンプルに表現をした「メメント」と比べても
作りが雑である様に感じた。
少なくともこの人物・ドラマ描写の不足によって人々が混乱しているのは間違いないと思う。
巷では「複数回見ることが前提の映画」等と言われているが、
筆者の様に同じ映画を複数回観るタチの人間からしても、
映画は初見で納得がいく作りの方が良い。
本作においては、初見の観客が置いていかれるであろうシーンは作品側の説明不足な点が多い。
混乱しながらも一生懸命考察し、ノーランについて行こうとするファン達の気持ちも分かるが、
描写不足の映画を作って腕を組みほくそ笑んでいるノーランの姿を想像してしまい、それをどこか滑稽に感じてしまった。
ただ、コロナで世界的な不況と通常営業への圧力があるこのタイミングで、劇場公開を押し通した点はリスペクトする。
「ノーランの奇妙な冒険 ジャンボジェットを砕きたい」
秘密結社「テネット」へスカウトされたCIAの男が、第三次世界大戦を阻止するためにインポッシブルなミッションに挑む!というスパイアクション映画。
監督/製作/脚本は「ダークナイト・トリロジー」や『インセプション』のクリストファー・ノーラン。
主人公である名もなき男を演じたのは『ブラック・クランズマン』のジョン・デヴィッド・ワシントン。
主人公の相棒ニールを演じたのは『ハリー・ポッター』シリーズや『トワイライト』シリーズのロバート・パティンソン。
ヒロインである鑑定士キャットを演じるのは『華麗なるギャツビー』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』のエリザベス・デビッキ。
「テネット」の一員で最終ミッションの指揮官を務めた男、アイヴスを演じたのは『キック・アス』シリーズや『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』のアーロン・テイラー=ジョンソン。
イギリス情報機関のエージェント、クロズビー卿を演じたのは「ダークナイト・トリロジー」や『インセプション』など、ノーラン監督作品の常連であるレジェンド名優サー・マイケル・ケイン,CBE。
本作のヴィランである武器商人アンドレイ・セイターを演じたのはノーラン監督作品『ダンケルク』にも出演しているイギリスを代表する名優サー・ケネス・ブラナー,CBE。
第93回 アカデミー賞において、視覚効果賞を受賞!
コロナ禍の影響により今年公開予定だった大作映画が次々と延期になるなか、ついに公開された超目玉大作『テネット』!
入場制限が課せられているとはいえ、映画館は満員!本作の期待値の高さが窺えます。
本作ははっきり言ってアイデア一発の作品。
「逆行する時間」の中でスパイアクションを繰り広げるという、映画史上初の試みを実行しています。
「エントロピーが何やらかんやら」「祖父殺しがどうたらこうたら」と、本作におけるタイムコントロールの説明や設定を解説するセリフがだらだら続きますが、はっきり言って無視してオッケー👌
博士っぽい人が「頭で考えるな。感じろ。」と言っている通り、「なんか逆再生ぽいことが出来る世界」と思っておけば良い。
なんか難しい映画だと言われていますが「逆再生パワー」で人類滅亡を図るテンプレ悪役を、こっちも「逆再生パワー」を使ってやっつける、というサイコーに単純でバカっぽい物語です。
そもそもノーランって、ミステリー作家のような「結論から物語を作り上げる」というタイプの作家ではないですよね。
週間連載している少年マンガ家のように、撮りたいシーンをつなぎ合わせて物語を作り上げる作家なんだと思ってます。彼の作品を観るとすごく荒木飛呂彦先生の作品のことを思い出すんですよねー。
「弾丸が銃口に戻ったらカッコ良くね!?🔫」
「ジャンボジェットをぶっ壊したら派手じゃね!?✈️💥」
「消防車でカーチェイスしたらワクワクするダロォ〜!?🚒🚛」
「デッカいお船でセーリングしたらカッチョいいダルォ〜!?🌊🚢」
「逆再生の世界に主人公が入り込むとか、すげぇアイデアじゃね!?⏳↩️」
「炎が氷になる…?これってすげぇかっこいいんですけど!!🔥🥶」
「やっぱり悪役の目的は人類滅亡だな。だってなぜなら悪い奴だから。🌎💀」
みたいな、馬鹿っぽいノリこそがノーラン節!
小難しいことやってケムに巻いているけど、妄想好きな中2がそのまま大人になった男、それがノーランでしょ。
本来なら金塊で目眩しするとか、顔がむかつくという理由で計画無視してラスボス撃ち殺しちゃうとか、ギャグシーンとして描くようなものなんだけど、そこを真面目なシーンとして撮ってしまうんだよなぁ…😓
クソ真面目な作風がノーランの持ち味ではあるんだけど、もっと肩の力を抜いたアクション映画を撮ればいいのに、とノーラン作品を観るたびに思ってしまう。
まぁ、本作も普通に面白かったし、どんなジャンルの映画を撮っても60点は確実に超えてくれる超優秀なクリエイターなんだけどさ。
グダグダ言いましたが、映画館で観るべき作品なのは間違いない!
「逆行する世界」というアイデアはすげぇ面白い!
本当にどうやって撮影したのかわからない、摩訶不思議な映画の世界に案内してくれます!
そしてヒロインのエリザベス・デビッキのビジュアル!
一体何頭身なんだよあの人…。
191cmあるらしく、主人公であるジョン・デヴィッド・ワシントンも小柄ではないはずなのだが、正直かわいそうなくらいちっちゃく見える。
キャットというキャラクターは出来損ないのボンドガールみたいで好きにはなれなかったが、エリザベス・デビッキは本当に素晴らしかった。
彼女が映るだけで映像がスペシャルなものになります。
『GotG2』で金ピカのエイリアンやってた人とは思えない🤣
「逆行の世界」というアイデアは最高に面白い!😆
…なんだけど、この「逆行の世界」に入り込むのは80分過ぎたあたり。
それまでは普通のスパイ映画を観させられる。
…ノーラン、『007』が好きなのはわかった。
でも、本作は「逆行」という最高のアイデアがあるんだから、映画前半からどんどん見せてくれよっーー!😭
この前半が退屈で退屈で…。
この映画の構造上、2回観る必要が絶対にあるんだけど、前半の退屈さを考えるとそのまま2回目に突入するのは無理でした…。
キャラクターの描き方も難あり。
主人公のキャラクター像が薄ぼんやりしているのは、物語の展開上意図的なものだろうし、それは全然オッケー。
問題はポッと出てくる登場人物たち。
「飛行機係」のマヒアとか、司令官のデイビスとか、もうちょっとキャラ立ちさせても良かったでしょう。これじゃあただの便利アイテムだよ。
ニールも初登場のインパクトが薄すぎて、途中までただのモブキャラかと思ってた。
悪役のセイターもなぁ〜。存在を消された村出身の、世界滅亡を企む自殺願望のある武器商人かつ時間操作能力者かつ尻の穴の小さいDV男というなんか凄い盛り沢山なキャラクター。
これだけ属性を盛ればキャラ立ちしそうなものなんだけど、つまらないキャラクターなんだよなぁ。
こんなに面白くなりそうなキャラクターをつまらないテンプレ悪役にしちゃうのは逆に凄い。
アイデアや映像表現に注力している反面、ドラマやキャラクターはかなり疎かにしている、という印象を受けた。
一番の問題はクライマックスの挟み撃ち作戦。
「順行する世界」と「逆行する世界」の挟撃作戦というのは確かに面白い!
…なんだけど、いかんせんアクションが全然面白くなかった。
建物をRPGみたいなのでぶっ飛ばすところ以外、見所となるアクションシーンがなかったんですよね。
スパイ映画なんだから、やっぱり最後は「順行」の世界に主人公、「逆行」の世界ではニールが単騎潜入してアルゴリズムの破壊を目指す。ラストは2人がかりで敵の超強いやつと戦うみたいな、ベタベタの王道展開が観たかったなぁ。
あと、本作で物足りなかったもの。それは「音楽」!
『クリード』『フルートベール駅で』のファンなのでルドウィグ・ゴランソンがフィルムスコアを手掛けると知った時は嬉しかったのですが、ウーン…😥
「逆行する世界」では音楽が逆回しっぽくなってるとか、アイデアは良かったんですけど全体的に地味というか印象に残らない。
『007』の「パラッパラ〜、パ〜ラ〜」とか『スパイ大作戦』の「チャッチャッ、チャッチャ、パラパ〜パラッ」とか、耳に残るテーマソングがあればこの映画の個人的評価は爆上がりしてましたね。
ジョン・バリーとかラロ・シフリンみたいな天才がいればねぇ〜…。
いやぁ、しかし「時間の逆行」という複雑なテーマを扱い、それをここまで視覚的に面白いものに仕上げるとは、さすがクリストファー・ノーラン。
ノーランさん、次の仕事は『ジョジョの奇妙な冒険』の実写映画化は如何ですか?
ノーランの撮る「キンクリ」とか「D4C」が見たい(笑)
なんかスゲェ
理屈は抜きで...
期待と違った・・。
これはゲームでやるべき作品だ!
2020年のトップの映画は、これで決まりました。
アクションサスペンスなのに最後は大泣きした。
最後の戦場にニールが2人(現在と逆行を考えると4人)存在しており、もっと未来から死ぬために鍵を開けるために存在しているニールが分かったときに涙が止まらなかった。
初めから逆行を理解するのに頭を使いすぎてわけが、分からない展開に持ち込まれる。
1回目の飛行機のシーンで、ニールが敵のフェイスを剥いだシーンを見て、なるほどこれは未来から来た主人公なのかと考えてからピースがはまり理解が進みだす。
そこからの展開の速さと引き込まれるスピードは、過去に経験したことのない映画であり、2時間半の映画は30分くらいの感覚であった。
最後の戦場が終わった時には、一章完であり、ここから本当の黒幕を足早に倒して、映画が完結する。
主人公がニールに死ぬが世界を救うためにもう一度過去に言ってくれと依頼するのは想像でしかない。
時間軸を動かしたり戻したりするのは、ゲームで作るのが良いのかなと感じた、ニールの視点、キャットの視点で別のストーリーを見てみたい。
まとめるともう一度映画館に、答え合わせと見逃した部分を確認しに行こうと思います。
難解につき、スッキリした頭で。
2回目観たよ
久々興奮
「ジョーカー」の対極にある様な次世代の作品。
「ジョーカー」と同じように、単純明快で観て直ぐ面白い!という様な作品ではない。
何度も観返して、発見や理解を深める作品としては共通している。
が、
「ジョーカー」は極めて哲学的で明確な答えが無く、視聴者にゆだねられる部分が大きいのに対し、
「TENET」は、ほぼすべてに明確な答えがあり、極めて数学的になっている。(ストーリー的にも)
ただし、その『問い』(或いは伏線と呼ぶ)の量が極めて膨大であり、
通常の映画であればほんの数点で解り易く強調されているものが、最初から最後まで通してほぼ全てのシーンにおいて張り巡らされている為、よほど頭のつくりが良くない限りは、
1回の視聴ではとても全て理解できないものとなっている。
出演者は全て、「華」は無いが「艶」があるという感じで、やり過ぎな部分も無く極めて自然であり、
そういった部分が作品のリアリティを高めている様に思える。
また、心理描写はあまり強くなく、そういった部分を求める人にとっては、楽しめる作品ではないだろう。
兎にも角にも、只々、情報量が多く、
作品の本質を楽しむ為には、あらゆるシーンを全て憶えておく必要があり、
単純に見た目で派手さを感じるアクション部分であっても、
並行して発生している事象を脳内で噛み砕きながら観る格好になる為、
「難しい事」を考えるのが嫌いな人間にとっては、史上最低の作品と言える。
逆に、『解』が得られること、脳をグルグルと廻す事に快感を覚える人間にとっては、
史上最高の作品である。
私はごく一般人なので、理解し納得するまで、
9/19~21日まで毎日1回ずつ、計3回映画館に足を運んだ。
この作品は一般人が観る場合、
シークバーのある動画にて、気になる部分を何度も観返すのが前提となっている、
映画としては「次世代」のモノだと思う。
もし、普通の方が、
この映画を1回の視聴で終わらせたいと思った場合、
ネタバレを気にせず先にパンフレットを購入し、
半ば暗記する程に読みこんだ後に観ることをオススメします。
ターミネーター続編のもやもやが晴れ渡る
タイムトラベル系SF全部のせボリューム増し増し増しの時間延長と言った感じ、見ごたえ充分満足度No.1(笑)
“逆行”はフィリップ・K・ディックの逆回りの世界からの発想か、そうならいいなぁ
序盤から「三次大戦の阻止」だの「人類滅亡の危機」だの結構なお決まりワードが、わぉ!お、王道~
でも思えばノーラン監督てバットマンではクリーンエネルギーが核のメタファーだったりインターステラーのエウレーカ!のシーンだったり、シックな映像とストーリーテリングで誤魔化してるけどテーマ事態はちょっと古いというか、ステレオタイプなこと多いのかも、分かりやすいテーマなのにカッコいいギミックで捻ってある所がオタクに好かれてるイメージ(皆大好きダークナイトジョーカーもラノベの天才系強キャラみたいだしね)
さて、昨今のタイムトラベル系SFは、まずバックトゥーザフューチャーは嘘だよって所から入ります、過去を変えても多元宇宙が増えるだけで“祖父殺し”は成立しないよ、てやつですね
誰もが知る名作を引き合いに出すのはそれだけBTTFが偉大な証拠なので問題なしですが、もうひとつのタイムトラベルの金字塔を忘れちゃあいませんか、
そう、ご存知『ターミネーター』ですよ旦那、もちろんノーランは忘れてなかった、
SF詰め合わせな『テネット』ですが、かなり強めにターミネーターを意識した作りになっていると思います
映画好きでオタクの端くれならばターミネーターの続編が出来れば一応はチェックするのが嗜みてなモンで、それなりに楽しめもするのですが、金曜ロードショーで放送する2を見るたびに(ここで止めてりゃよかったのに、、)と思ってしまいます※個人の意見です
そもそも、こいつさえ殺せばスカイネットの勝利、だから未来からわざわざ殺人ロボットを送り込む、というのが大前提なのに続編が出来てもジョンが全然活躍しない、そりゃあ主役なので飛んだり跳ねたりはしますが、“全滅寸前の人類を勝利の一歩手前まで導く救世主”と結び付かない、でも前提は覆せないジレンマでもやもやしっぱなしです、しかもジェームス・キャメロン監督すら放り投げちゃったからもうどうしようもないです
その解答がテネットにはあると思います、しかもベストアンサー
ノーラン絶対オタクだから(偏見)ノーランももやもやしてたんだと信じてる
散りばめられた伏線がやけにわざとらしいかなと思ったけど(空港のマスク逆行マン、カーチェイスのシーンなど)それすらラストの落ちへの伏線に思える
それまでの入り組んだ時間軸のトリックから一変、携帯電話ひとつで“主役”から“黒幕”に違和感なく移行させた手腕に脱帽しました
100点!と言いたい所だけれど、前半単調なのと、画面が地味(逆行と通常の爆破などで工夫はしてたけど)だったので星3.8くらい
良くも悪くもノーラン作品だった
映画なんてフィクションで作り物なのに本物の爆破にこだわるのは何なのかねえ、それで迫力なくなったら本末転倒だと思うけど、CO2も出るし
まったく解らないのに面白い
「そういえば《インターステラー》もノーランだったか」と観てて思い出したの。《インターステラー》は「なんか相対論の話だな」「時空だから四次元空間を表現してんだな」と思いながら観て少し解った気になったんだけど、この《TENET》は全然わからない。
物理法則には時間の項が含まれないから、時間が逆向きに進んでも成立すんだよね。ただ、エントロピーが増大する方向に僕らはいて……みたいな話があった気がする。そこを使ってるっぽいの。
それで時間を逆行する人と順行する人が、同じ時間に存在すんだけど、そんなの想像できないよ。この話つくった人は想像できたのかな。
それで、理論的なところの理解は放棄して観るんだけど、それでも面白いのね。なんだか解らないことが展開してるのに、観てると面白い。シーンの力で引っ張ってくのがすごいと思ったよ。
エリザベス・デビッキの謎の女感がすごく良くて利いてるね。
あと時々「そうか、あれは未来のアイツだったのか」が解る演出が入ってるのもいい。
撮影は「逆行と順行を合成したんだな」って思うシーンもあるんだけど、たまに役者さんが後ろ向きに歩いてるシーンもあるのね。そこが、なんか、可愛くて良かった。
一つ良く解かんなかったのが、逆光するときは酸素マスク付けるんだよね。『空気が肺を通らない』って説明だけど、だとしたら酸素マスク付けたって通らない気がするんだけど、どうなんだろ。まあ、付けないと、順行の人と逆行の人が解らなくなるから、付けてくれた方がありがたいけどね。
「時間って不思議だなあ」と思ったので、時間のことについて勉強しようと思ったよ。
複雑だけど薄い映画。
必ずしも複雑な映画=深い映画ではありません。
設定は文句無しに面白いです。またCGを使わない映像はとにかく見応えがあります。しかし肝心のストーリーが非常に軽薄であり、言うなれば「設定を活かすためのストーリー」でしかありません。
これは『インセプション』にも同じことが言えるのですが『インセプション』には妻と夫などの人間関係の興味深さがありました。また今作と比べ鑑賞者にも優しい作りをしていました。
しかし今作は人間関係も表面的です。
主人公とニールの友情関係は悪くはありませんが、その友情を見てとることができないのが難点です。「友情関係があるという設定」にしか感じられませんでした。
総じてこの映画は、ノーラン監督がやりたいことをやった、撮りたい映像を撮っただけの映画だったのだと思います。
面白いけど難しい
映像も音楽もストーリーもとても面白かったです。
でもストーリーを人に説明しろと言われたらできない自信があります。。。笑
時間が逆に進んでいる時は音楽も逆再生になっている演出が好きです。笑(単純ですが)
2回目観てもいいなと思っています!!
複雑な時間軸@久々に映画館にて観賞
難しく考えず、感じる映画です。真剣に逆行シーンを考えちゃうと最後まで混乱するかも。スッキリとすることは無く、謎のままなところも。字幕読み飛ばしちゃった?とか思うけれど、色々と工夫ありまくりの不思議な映像、一見の価値ありです!
補足、コロナ禍のため、隣との間隔を一席空ける、前後空くよう千鳥席になっているので快適でした。
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