「難しく考えると失敗する映画」TENET テネット なんぼなかなさんの映画レビュー(感想・評価)
難しく考えると失敗する映画
クリックして本文を読む
2回この映画を視聴したが2回目で気付いたのは難しく考えないことである。
細かいことを考えるから混乱するのである。
主人公だけの視点でずっと見てみれば、マシンに入るたびに時間を折り返して進んでいると考えればいいのだ。逆行している時の行動は本人の意思より既に決まった結果を辿るように動くため、そこも混乱する要因なのだろう。逆行中の主人公の行動は順行していたときの主人公が観測していた行動を踏んでいるのであり、例えば、逆行中に車で前に進むのではなく、順行中に後向きに進んでいた車を、時間を逆行することで逆の方向(逆行中視点から見た前向き)に進むことになる。
あくまで物語の核心は通常の時間の流れの中で生きた人物たちが観測した出来事であるため、時間が逆向きに流れるシーンで混乱をきたすのである。
ここさえ理解すればあとは映像美に優る映画ときて鑑賞することができる。
SF映画では時間の流れについては触れるものは少ない。時間を巻き戻し終わり、その後、昔の時点から時間を進むものはがりである。そういった中でこの映画はある意味革新的とも言える題材を扱ったのである。
コメントする