劇場公開日 2020年9月18日

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「コンディション悪く眠気に負けた」TENET テネット うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0コンディション悪く眠気に負けた

2021年5月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

散りばめられた伏線と、驚愕の映像は想像もつかない映像美。動きの優雅さと、アクションの迫力、もはやデジタル処理ですら追いつかないレベルの異次元の撮影技法は、どうやって撮ったのか想像する余地も与えない。さぞや俳優さんたちはハードな動きを要求されたんだろうなと想像する。いや、スタッフの面々も、ノーラン監督の要求する映像にどうやって答えるか苦悩の連続だったんじゃなかろうか。

残念ながら、パンフレットが売り切れていて、撮影については何の情報も得られなかった。それどころか、コロナ禍の劇場では、座席もディスタンスでほぼ満席状態だった。つまり50%の動員ということだ。しかし、アメリカでは動員に苦戦して、これ以降予定されている大作が再び延期される検討に入ったとか。

『ワンダーウーマン』『ブラックウィドウ』が、ちゃんと劇場で見られる日が来ることを祈るばかり。

それにしても、これほどの異次元のアクションで、やっぱり眠気を催す自分に嫌気がさす。瞬きするのももったいないのに、寝てしまうなんて。

きちんとストーリーを理解できなかったのは仕方ないとして、コンディションのいい日に、もう一度見に行こうと思う。それほど魅力的な映画だった。複雑なタイムパラドックスものは、日本人好みのストーリーラインと言えるし、俳優のキャラも立っていた。映像に合わせた音も、IMAXのド迫力で楽しめた。音楽も良かったし、何よりも、アクション大作が劇場に戻って来たことがうれしかった。

クリストファー・ノーラン作品としては『メメント』『インセプション』『インターステラー』の系譜を継ぐ時間の概念を弄ぶ演出で、とことん考え抜かれたシナリオだった。今年は映画がほとんど見れなかったが、少しは取り戻せた気になった。

2020.9.21

うそつきカモメ