「〈時間〉から脱出せよ」TENET テネット 23さんの映画レビュー(感想・評価)
〈時間〉から脱出せよ
冒頭はロシアのオペラハウス、軍に紛れてプルトニウムの奪還を試みる名もなき男
回収には成功するも、誘拐されて自殺ピルを飲む
目を覚ますとテストに合格したと伝えられ新たな任務を言い渡される。
任務の内容は人類を救うこと
ヒントとして手を合わせたジェスチャーとTENETの単語を言い渡される
黒幕を見つけるため、ニールと共に武器商人のスーザンと接触を図り、ロシアの秘密地域出身のセイターという男が時間の逆行に関わっているという情報を掴む
セイターに近づくため美術鑑定士の妻キャットの弱みを握り空港から絵画の奪還を試みる
セイターに近づくことに成功したワシントンはセイターが金塊を受け取っている場面を目撃、プルトニウムをセイターに渡さないために先に奪還する作戦に出る
しかし逆行するセイターにプルトニウムを盗まれ、キャッツは撃たれてしまう
キャッツを救うため自らも時間の逆行を決意
当日のプルトニウム回収、空港で時間の順行、アルゴリズムの回収の流れで作戦を進めていく
アルゴリズムの回収シーンは逆行と順行が入り乱れる、作戦の中ニールの機転で作戦は成功、しかし結果を得るためには逆行による原因を作る必要がある
ニールは未来のワシントンに任務を下されたもう1人の主役であり、親友ワシントンとの別れはワシントンにとっては出会いであり、その後のTENETを形作るものとなる
Dolby cinemaにて鑑賞
一切手の抜かれた場面がない、時間の逆行と順行によって繰り広げられていく世界が余すところなく表現されていく
場面場面で起こった現象を何度でも体感できる
観測者によって見え方の変わる世界
名もなき男とキャット、2人の主人公が憧れの存在へと昇華していく
思うに、インターステラーから今作まで科学的な事象への抵抗感が作品を楽しめるか否かを左右するように感じる