劇場公開日 2020年8月14日

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ファヒム パリが見た奇跡のレビュー・感想・評価

全51件中、1~20件目を表示

4.0欧州でのインド圏民族の受容を描く映画の系譜として

2020年8月25日
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鑑賞方法:試写会

楽しい

知的

幸せ

ここではインド、パキスタン、バングラデシュを歴史的背景から「インド圏」と書くが、欧州の地でインド圏民族の移民や難民(二世含む)の主人公が差別や偏見と闘いながらどうコミュニティーに受け入れられるかを描く作品が、近年コンスタントに日本にも届く印象だ。今年は本作に、インド系英国人監督グリンダ・チャーダによる「カセットテープ・ダイアリーズ」、2018年の「ボヘミアン・ラプソディ」もそう。人種的多様性の尊重が一般化する中、植民地時代に有色人種を搾取した白人社会の贖罪意識もあるだろうし、チャーダのようにインド圏民族の血を引く才能ある表現者たちが彼らの物語を描くケースもある。

実話に基づく「ファヒム」もやはり、バングラデシュ難民の少年が天才的なチェスの腕前で人生の難局を打開する爽やかな成功譚だが、難民受け入れが必ずしも人道的に行われていない現実があるのは日本も同じで、そんな苦みも味わうべきだろう。

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高森 郁哉

4.0才能の開花と難民の現実。

2022年1月1日
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鑑賞方法:VOD
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キッスィ

2.0バングラデシュって政情不安なのか

2021年7月20日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

移民、難民の問題は難しい。
この作品では貢献する難民を受け入れる形で落ち着いたが、ほとんどの難民や移民はそんな能力を持ってないのは想像にかたくない。

フランスらしい傍観や国民性、逆にバングラデシュらしさ(時間を守らない)とか含みを持たせているが、ラストの大統領への電話が奇跡なのか?
ヒューマンドラマにしては味付けが薄味であっさりしてる。

よく知らない世界を見渡すと複雑な気持ちにさせられる作品だった。
難民を産み出さない社会が一番善いのだけれど…。

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うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)

3.5二本立て二本目。実話ベースのよう。 祖国バングラデシュから逃がれた...

2021年4月11日
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鑑賞方法:映画館

二本立て二本目。実話ベースのよう。
祖国バングラデシュから逃がれたチェス名人の子どもが主役。
親切にしてくれる周りへの感謝が薄い生意気なこの主人公がどうも…エンディングに出てくる本物の写真は謙虚そうで安心した(笑)
師匠がなかなか強烈キャラ。壁叩き、うるさい!
こちらの本物は他界された模様。本作が良い供養となるでしょう。

1500レビュー、劇場に身を委ねたが自分で選んだ方が良かったかも(笑)

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はむひろみ

3.0日本だったら…

2021年4月4日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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KEI

2.0優れた才能を極める

2020年10月25日
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鑑賞方法:映画館

政治難民である8歳の少年が母国バングラディッシュらはるか遠くの異国フランスで果敢に挑戦するヒューマンドラマ。自分の才能で未来を切り開いた姿は素晴らしく称賛に値する。優れた才能を極めることの重要さを改めて実感した。
ただ内容としては、あり触れた展開で盛り上がりに欠け新鮮味がない印象を受けた。
2020-188

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隣組

3.5事実だからびっくりしちゃう

2020年9月10日
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鑑賞方法:映画館

エンドロールで流れる映像を観て、改めて感動します。
それまで観てきたストーリーにいっそう現実感が溢れてきます。

嘘みたいな本当の話ってあるんだなぁ。

全子役の演技が素晴らしく、(特にチェスのライバル役の子は良い)
このチェスチームが大好きになりました。
大人達も良い人だらけ。
・・・ただファヒムのお父さんだけは、ずーーーーーーーっと説教したかった(笑)

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バリカタ

4.0顧みて、日本では…

2020年9月10日
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移民、難民の話ですよね。

フランスでさえ、これなんですよね。

日本、難民に厳しいですよね。

これから日本で働いてもらいたいが、労働力だけ、欲しい。
生活、人生はいらない、って政策ですよね。

その内、海外から働きに来られてる方々の搾取する日本が映画の舞台になりますよ、きっと。

難民、移民の子が藤井さんに将棋で勝つ、ような事が映画になるかもしれませんね。

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みけ

4.0可愛いお父さん。

2020年9月7日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

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せつこん

4.0出会いが人を変えていく

2020年9月6日
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人との出会いは偶然なのか、必然なのか。
人生が終わるまで、それはわからないことだけれど、人生が変わる出会いがあることもたしか。

それにしてもフランスという国。
こんなアメージングな番組があって、首相がそれに応える素晴らしさ。日本ではあり得ない気がする。

「フランスは人権の国ですか?それとも人権宣言をしただけの国ですか?」

なんという問いかけ!

見てみぬふりをする国民性を揶揄しながらも、自分にできることを諦めずに行動する。何が違うんだろう?どこが違うんだろう?私たちと。声をあげれば届くという信頼が、どこかにあるのだろうか。

才能に対する尊敬がなのかな。

久しぶりに見たジェラール・ド・パルデューも素敵。まったく衰えていないどころか、よい年を重ねている味が出ていて、大好きだった頃を思い出しました。

帰り道、小学生に道を聞かれて、妙に親切に道案内したりして(笑)

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ミツバチば~や

4.0バングラデシュ少年の逞しさとユーモアに乾杯!

2020年9月6日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

バングラデシュで反政府運動に関わっていた父親が地元でチェスの天才的棋手の息子を政府側の誘拐から守るために国外脱出を決意。行き先はParis。チェスのレジェンドの存在するParisで息子に学ばせ競技会に出させようとした実話がベースになっている。脱出や難民認定までの紆余曲折も描かれているが難民の筆舌尽くせない悲惨さや絶望よりも難民であっても希望があることを前面に打ち出していて好感を持った。役者陣の厚みは特筆もの。ドパリュデューが実在の故チェスコーチにそっくりの体型(お相撲さん風)。パートナーの女性の魅惑的なこと!何事にも動じないグイグイtype。実際に主人公の少年は来仏3ヶ月。フランス語の習得の速さや習慣への馴染みかたにびっくり感心。父親は初めて聞いた《Bon appetitたっぷり食べてね》をどんな場面でも相手に話す。大人が他国の言語やルールに同化するのは容易なことではない。とつくづく考えさせられた。詳しい内容は割愛するがこの映画は荒んだ気持ちを温かくしてくれる。

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Bon voyage

4.0ボナペティ〜召し上がれ〜

2020年9月3日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

天才っているんですね☆

お父さんはお茶目だし、ファヒムは天才だし。

人が人を動かし、良き時代に繋げるという意味が込められてる気がしました。

チェスの奇跡と、行動で、国を動かす。

素晴らしい作品でした。

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minbk

3.0自分が難民になったら

2020年8月26日
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フランスでも難民認定って厳しいんですね。
ものすごい数の難民が押し寄せている欧州各国だから仕方ないとは思いますが。

それにしても路上で寝ているところを助けてくれる赤十字とか、チェス教室のみんなとか、やっぱり日本に比べて優しいと感じました。

多少ですが日本の難民政策を知っていると、私が難民になったとしても欧州を目指しますね。

チェスはちんぷんかんぷんなので凄さが全然分からないし、実話ベースとしても特に目新しいものはありませんでした。
そうは言ってもファヒム君の笑顔だけでも映画をみる価値はありますし、素敵な可愛いおじさまとおばさまもとても魅力的。

恒例になった感じの「あの人似てる!」
今回はファヒム君のライバル、最後の対決相手の金髪眼鏡のイケメン君ってヨン様を彷彿とさせるのは私だけかしら?

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ちこどん

3.5とてもよかった

2020年8月25日
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吉泉知彦

3.0才能があっても永住権は難しい

2020年8月24日
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鑑賞方法:映画館

バングラディシュのチェスの天才少年がパリで開催された大会で優勝し、在留資格を得るまでのお話です。
フランス政府も幾ら子供が才能あっても、フランス語もろくに話せない家族までは正直面倒を見たくないのかなと思われます。
父親はもう少しフランス国民になりたかったら努力してよと思うシーンが多々あり。チョットイライラしましたが難民問題などを学ぶいい機会になりました。

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暇人

3.5ベスドキットではないですが、面白かったです。

2020年8月24日
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ファヒム パリが見た奇跡

2019年製作/107分/G/フランス
原題:Fahim

2010年、バングラデッシュ人の父と息子の親子が家族から離れフランスに不法入国し難民施設で暮らし始めます。
生活苦に喘ぎながら息子は偏屈なチェスの名人に弟子入りし
徐々に頭角を現していき最終は・・・。感動のサクセスストーリーです。
実際の出来事をモデルにしているので移民問題や家族の苦悩はかなりシリアスに描かれています。しかしチェス戦のシーンはルールを知らなくてもかなり楽しめます。将棋の「三月のライオン」囲碁の「ヒカルの碁」の世界に通じる師匠と弟子の雰囲気が楽しめる作品でした。
「ベストキッド」ほどの爽快感はありませんが、少年の成長ドラマとしてお勧めできる作品です。

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Yoji

2.5実話

2020年8月22日
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単純

知的

ワクワクもドキドキもしませんが、考えさせられる作品でした。

難民とはどういうことか?
国として受け入れるべきかの判断も難しい。

日本でも難民や国籍について度々問題になるけど、ボランティアですべてを受け入れられるほど安定した国は存在しない。

子供の才能にすがってこのまま異国で生きていくのも、大変だろうな。

生きるのに真剣な人のお話でした。

それにしても、最後まで主人公が子供らしくてムカつくし、頑なな父親にも腹が立ちました。(笑)

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2G

4.0良かった

2020年8月22日
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鑑賞方法:映画館

108本目。
グッバイ・リチャードは完売。
赤い闇を観ようと思ったけど、この混み具合は嫌だなと回避。
帰ろうと思ったけど消化不良な感じが嫌で、マックで時間潰してからの観賞。
今だと藤井聡太と被らないでもない。
フランス事情は分からないけど、電話相談で首相に直接聞けるのか?
とは言え即対応で、どこぞ国の大臣とはえらい違い。
そっちの方に関心してしまった。

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ひで

3.5ダイエット

2020年8月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

この主人公は実際、撮影三カ月前にバングラデシュから移住したとの事。それであの演技は見事としかいい様がない。
内容は一芸は道に通ずるというか、それを地で行く内容だった。チェスのことはわからないが、映画からは才能を持つ子と、何のとりえもなく言葉もわからない父子の対比から、異国で生きる移民が直面する葛藤がよく表現されている。
尚、実在の本人は2008年にフランスに移住し、栄冠を手にして身分証を得た。昨年成人したが、国籍の取得にはまだ時間がかかると言う。
にしてもジェラール・ドパルデューはダイエットしないとあかんね。

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オクやん

3.5難民を救うのは世界の有権者

2020年8月20日
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鑑賞方法:映画館

 幸運な人の背後には幾万の不幸な人がいるというのは誰もが薄々感じていることだと思う。例えば日本のIT事業で成功するのは数万人に一人らしいから、限られた成功者の足元は死屍累々という訳だ。実際に死んでしまう人は少ないだろうが、破産したり巨額の借金を背負ってしまった人は数え切れないほどいるだろう。中には更に借金をして成功する人もいるかもしれないが、失敗して更に借金ができるのはよほど恵まれている場合で、いずれにしろ成功者はごく一握りの幸運な人々である。

 フランスは難民を受け入れることで多くの問題が生じているようで、最近のフランス映画には難民を扱ったり、シーンの端に難民が登場する作品が多いように感じる。フランスは難民を受け入れるが、言葉の壁は如何ともしがたく、言葉を覚えられない難民に仕事はない。本作品においても言葉をすぐに覚えられた息子とまったく覚えられない父親とで開ける道が異なっていく。
 父親ヌラには危機感がない。パリに行けばなんとかなるとでも思っていたようなフシがある。難民にはいろいろな人がいる訳で、中にはこういう楽天的な人がいてもおかしくはない。一方のファヒムは子供ながらに現実的で、フランス語を覚えない父親をもどかしく思っている。チェスは万国共通で言葉は不要だが、ヌラにはそういう才能がないから、フランス人と接して言葉を覚える機会もない。この俳優さんは無名なのだろうが、家族への愛情が深くて人柄がいいだけの凡庸な人間を上手に演じている。
 主人公ファヒムは幸運に恵まれた少年と言っていい。この子役はとても上手だ。初めて見る雪、初めて見る海には天真爛漫に喜ぶが、自分の身の上を忘れてはいない。一方でチェスの情熱は人一倍で勝つことに執着する。ファヒムが輝く分、ヌラが哀れに見える。
 最近鑑賞した「世界の果て、数多の終焉」で苦悩する小説家を演じていたジェラール・ドパルデューが本作品では偏屈だが心根の優しいチェス指導者を好演。ファヒムを上手に導いてチャンスを確保するのだが、ヌラまでは救えない。ヌラは確かに何の才能もないが、施しは受けないという誇りと人を助ける優しさを持っている。優しくて自立しようとする人間を救えない世界はやっぱりおかしい。
 ありきたりの結末だが、この物語の背後にある難民問題と、難民問題を生み出す世界の格差と貧困と圧政が透けて見える。問題はグローバルで世界の指導者が協力しなければ解決できない。そのためには協力的な指導者を選ぶ有権者が世界中にいることが条件になる。排他的なアメリカの大統領や難民の殆どを拒絶する政治方針の安倍政権などが難民問題の解決を阻んでいる。哀れなヌラを救うのは世界の有権者なのである。

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耶馬英彦