「欺瞞のぶつかり合い」オフィシャル・シークレット zem_movie_reviewさんの映画レビュー(感想・評価)
欺瞞のぶつかり合い
「私は、国家に仕えているのではなく国民に仕えている」は、壮大なる後付弁明だった。そういう点を露わにした演出は素晴らしいと思いました。
防諜、諜報の仕事ってそういうもんだし、そこに瞬間湯沸器的に正義心を抱くのは構わないんだけど、指示された業務のどこにもイラク戦争の大義がない(実はそうなんだけど)なんて、一ミリもない。非常任理事国各国の弱みを探ってくれ、なんて普通の防諜だろうし、そこにイラク開戦の大義がない、とするのは飛躍しすぎ。
圧巻は、ラストの法廷闘争です。凄まじいまでの腰砕け、猫騙し、肩透かしには大笑いました。これはダメという評価ではなく、とても面白いとしての大笑いです。実際、国家としてはそうせざるを得ないわけで、防諜の難しさと合わせて情報の保全の大切さを優先させればそうならざるを得ないのは理解できます。
2018年の映画のようですが、日本がUKUSA(ファイブアイズ)に参加云々の話が出てくるタイミングでこの映画の上映ですよね。何かを感じさせませんか?
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