「大人“だから”泣ける映画」映画 えんとつ町のプペル Harumiさんの映画レビュー(感想・評価)
大人“だから”泣ける映画
えんとつ町は、その名の通り建物が上に伸びていて、高低差が大きく建物も密集して建っている。奥行きを感じる、幾重にも重なったその町の風景が、すごくキレイで大好きです。
アニメーションスタジオの『studio 4℃』はこの絵を描くために、新しいマシンを導入したり、作業中に現金を握りしめて、PCを買いに走ったり。新しい事にも挑んだそう。
また、西野さんの描く絵本はすべて、最後は一つのストーリーで繋がるようになっています。その全貌がわかるのは数十年後。他のストーリーと繋がるように裏設定や、伏線がたくさん隠れています。それを見つけるのも楽しい。
すでに私も含め、多くのリピーターがいますが、何度見ても泣ける。
大人だから分かる「人間の機微」みたいなものが、刺激されるシーンがいっぱい。大人“だから”泣けるシーンが盛り盛りです。
また、この映画には、悪い人が1人も出てこない。主人公と敵対する人たちはいるけれど、そちら側にはそちら側の想いや正義がある。
「夢を追いかける人を叩く側にも、何か理由がある」その部分もきちんと書かれていて、そのシーンが本当に優しくて切ない。
何度見ても泣けちゃうし、なんなら、普段ふとした時にそのシーンを思い出します。そして、また泣きそうになる。
それはきっと、自分が、以前そちら側だったからかも。(今なら、誰にも聞こえないくらいちっちゃな声で『今は、ルビッチ寄りです。』って言うんだけど。笑)
そして、最後の立川志の輔さんの口上のような語り(と言えばいいのかな。)
何度聞いても、絶対泣けちゃう。
落語家さんって、すごいんだなぁ、と。
クライマックスのその口上をもう一度聴きたくて、リピートしてるのかも。
ディズニーも、ジブリも何度見ても、私には刺さらなくて、かってに「アニメ苦手なんだ」と思ってたらそうじゃなかった。
今までに、20回以上見ている映画は
・「サマーウォーズ」
・「シン・ゴジラ」
の2つ。そのうち「えんとつ町のプペル」も確実に入りそう。