劇場公開日 2020年12月25日

「期待通りの感動傑作!ココとザルードの間にある深い愛が涙を誘う」劇場版ポケットモンスター ココ ニンフィア好きさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5期待通りの感動傑作!ココとザルードの間にある深い愛が涙を誘う

2021年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

やっぱりポケモン!今年も例年通り泣かせていただきました。2018年の「キミに決めた!」以降、テレビのアニメシリーズとは離れて、ポケモンと人間のつながりを描く映画が続いていて、人間もポケモンも同じ命、同じ生き物として存在しているという描き方がとても胸を打ちます。
今年の映画は、ソードシールドで登場した新しいポケモンもたくさんいるので、現在放送中のアニメを見ていない人や剣盾のゲームをやっていない人には知らないポケモンが多いかもしれませんが、サトシとピくらいしかわからない人でも十分楽しめる映画だと思います。子供を持つ親御さんにこそ観てほしいような映画でしょう。親って何だろう。親子って何だろう。ココやザルードが抱えるそんな疑問に共感できる人も多いと思います。親がいるから自分がいる。そういったことをこの映画は教えてくれているように感じました。
ザルードは人間であるココの本当の親じゃないにしても、ずっと愛情をもって育ててきたのがまず感動です。ココは、自分がポケモンでないことを知ってもザルードが自分の親だと信じ続けて最後まですべてを守り抜こうとする勇気と姿勢も印象的でした。人間がジャングルを荒らすのを、ザルードの群れ、サトシとピカチュウ、ココ、そしてジャングルのポケモンたちが戦って守る。これは、実際に起きている森林破壊に置き換えることができるのではないでしょうか。人間も、動物も、同じ命です。それでも人間は、自分たちに都合のいいように森林を壊してまで生活を豊かにしようとします。そんな環境問題も、この映画では触れられていると思います。
本当は親じゃないけど、俺はお前の父ちゃんだ。それが、最初から最後までザルードの思いとして表現されていました。ココへの愛情は本当の親並み、いや、本当の親以上なのかもしれません。世界中のすべての親子に、ザルードからココへ向けられた愛が、親子とはこういうものだと語っています。これは、人類にとって永遠のテーマなのではと思います。

ニンフィア好き