今宵、212号室でのレビュー・感想・評価
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浮気をめぐる珍奇なファンタジーと思いきや。
夫に浮気がバレた妻。しかも問い詰めてみたら、浮気の数が尋常じゃない超常習犯だった! 冒頭のツカミに思わず笑ってしまう。やがて物語は夢うつつの世界に迷い込み、会いたい人、会いたくない人がのべつまくなしに乱入してくる。演劇的といえば演劇的だし、空間と時間の広がりは映画的でもある。
形としては古典的なドタバタ喜劇だと思うのだが、妻も夫も、最初の印象以上に「夫婦」という関係を信じていることがわかってくる。世間一般的な「いい夫婦」ではないが、明らかに他人には伺い知れない結びつきがあるのだ。
「理想の夫婦」「夫婦があるべき姿」なんてものが幻想なのはわかっているつもりだが、この夫婦のあり方にしみじみと共感するのは難しい。しかし、人生の点描を交えて語られることで、この二人にはアリなのだろうと納得させられるものがあった。大きなことを学んで改心するのではなく、やはり不器用なまま言葉を交わすラストシーンの夫婦の姿がとてもよかった。
浮気し放題の妻
結婚20年、その間10数人とセックスしまくりの妻。それがわかっても離婚したくないという夫。子供も居ないのに、何という夫婦なんだろう?これがフランスなのかな?勉強にはなったが共感は出来なかった。
男女が逆転
ひと昔前だったら、マリアとリシャールは逆の立場で設定されていましたよね。浮気しまくりな大学教授の男性と若い時に年上の男と付き合っていた女性として。この男女の設定が逆転したところと、現在のイレーヌが女性パートナーと幸せに暮らしていたところがとても今っぽくてナイスでした。あと、イレーヌの海辺のシーンも良かった。仮に今が不幸だとしても未来は明るいのよと励まされた気がしたので。
近くからではなく遠くからだと、キアラ・マストロヤンニはカトリーヌ・ドヌーブに似てますね。
#41 大人の男女の物語
若い男と沢山浮気をしてきたのに、ダンナにバレたら開き直る女。
こうなってしまった自分の気持ちを人間や火事で比喩的に表現しているのが面白い。
私が1番好きな場面は、ダンナの昔の恋人が彼の気持ちを知って去って行く場面。
外は白い雪が降っているのに、部屋には黒い燃えかすが降るのがなんとも言えない。
大人に見てほしい一本。
独創的な作品
主人公のマリアの不倫という己の過ち、心の葛藤をアートチックに描いた非常に独創的な作品だった。
未熟ながら監督の独創的な世界観にはついていけず所々理解が追いつかないシーンが多くて戸惑ったが、そこまで上映時間が元々長くないこともあってわりかし退屈に感じる事なく観ることはできた。
不倫や浮気をした経験はなく、第三者の視点とはいえ不倫や浮気といった行為にはあまり享受することはできないタイプだが、この作品のようにアートチックに描かれていると意外と見入ってしまう不思議な感覚だった、
文化の違いなのか、監督の世界観とかけ離れてるのか理由はわからないが作品を十分理解する事はできなかったが面白い経験であった。
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