「ミラ・ジョボビッチ の髪型がこの映画一番の注目!?」ザ・ルーキーズ Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
ミラ・ジョボビッチ の髪型がこの映画一番の注目!?
短いオープニングクレジットが終わると、白い服を着たいかにも研究者と思われる大勢の人たちが、我先に逃げ惑うシーンから始まり、するとすぐに後ろから白い煙でガスのようなものが彼らの後を狙うように追ってくる。一人の男が、今まさに彼らを置いてきぼりにしてヘリコプターに乗り込もうとしている。それでも助かろうとした人たちがヘリコプターの足の部分につかまり助かろうとするが、いかにも悪人顔の人は持っていたボールのようなものから赤い煙のようなものを無慈悲にも彼らに振りかける。彼らの顔が見る見るうちに変わり次から次へと力尽きて落ちていく。しかし、ここで待ってくださいよ。ヘリコプターのローターが回っているのにもかかわらず、煙が飛び散らないし、素手で持っている悪い人。あなたは死なないのですか? 何故かが変?
ミラ・ジョボビッチがご出演なので、「バイオハザード」のオマージュかと思わせる冒頭のシーンから始まり、映画音楽もこれって「メンインブラック」じゃないのと聞こえてしまっていたけど....ギミックはすべて映画「スパイ・キッズ」の亜流か?
物語は、ミラ・ジョボビッチ演じるファントムという謎の組織のシニア・メンバーであるブルースが、Xスポーツで自撮りをしていたフォンと偶然にも悪の組織同士の取引に居合わせたことによって彼と3人の若者をファントムのメンバーにリクルートするところから映画は始まる。
中国流ドタバタアクションドラマとして成立していて、ほとんどのロケ場所としてはハンガリーの首都ブタペストで撮影されている。その町の古き良き風光明媚な味わい深い場所をこの訳のわからない映画に使われるとは現地の人たちは思ってもみなかったと思われるが、実際にこの映画、個人的には1時間20分ほど何をしたいのかが、全然つかめないでボ~ッと見ていただけで残りの20分ほどの大団円の部分は、割とまじめなアクション中心のスピード感あふれた映像を提供していたので、その部分に関してだけは記憶している。
特にミラ・ジョボビッチさんは前半の一時間ほどが実働で、残りは怪我をした設定になったのでベッド上での演技だけになっていました。
毒ガスを扱う映画としては、先日拝見した韓国映画「EXIT(2019)」での物理的な要素を排除したような寡聞としか言いようのない内容で、その上にいくらエキスパートとはいえ、小さな場所で作った毒ガスをトラック一台分だけの量で街全体に広がるような設定なんて到底ありえない事をおめでたい国・ニッポンでは高い支持をしていたが、この映画の巨大な実験施設兼生産設備を見ると留飲を下すとはこのことかとつくづく感じられた。CGIをわんさか使っていたのでそれなりに楽しめました。