わがままなヴァカンスのレビュー・感想・評価
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いやー、いい話です。青春って、いつの世もちょっとほろ苦い
明らかにスケベ心全開で観ていたら、最後に穢れのない目の覚めるような一撃を喰らって、思わず膝をついてしまった作品。おっと、そう来るのね、鼻の下伸ばしていてごめんなさい!ってな感じ。
刺激を求め、男を虜にする従姉妹に憧れながらも、背伸びしきれない主人公ネイマの揺れ動くピュアな心が、最後はまぶしく美しい。そして、その光を優しく見守る中年紳士フィリップのかっこよさ。「君には価値がある。多くの価値がね」。短い言葉だけど、しびれました。
高級クルーズ船や別荘地でのディナーなど、美しい海辺の町カンヌを舞台に16歳の少女が経験する一夏の魅惑的かつ刺激的な体験。ではあるんだけど、少女は男たちを魅了する従姉妹をはじめリッチな人々との非日常を経験する中で、お金持ちであること、自由であることとは何かを感じ取っていくのだ。
そして、思いがけない出会いと体験、一夏の甘く苦い思い出が、少女を一歩前へと進める。
冒頭の「人生で最も重要なのは職業の選択だ。しかし、それは偶然によって決まる」というパスカルの言葉が、あとあと響いてくる演出が心憎い。
フランス旅行の記憶が蘇る映画
バカンスの名のとおり!
南仏いいですね
若い頃ってこんなもの。
夏のカンヌがとても素敵。
解放感を部屋に居ながら味わえるお得感。それだけでも見る値打ちはあった。
登場する二人の女の子が全くちがうタイプで、≪自分にないものを相手に見出だし引かれる≫的関係で、ちぐはぐながらくっついている、そんなところも楽しめる
ナイマは、こどもっぽくて垢抜けないけれど、ナチュラルで健康的、磨けば上品で素敵な美人になりそう。
ソフィアは、おしゃれでセクシーだけど、品がなく、顔立ちよりもメイクの派手さが目につく。そして繊細で孤独で不安定。
ナイマのように、若いときって、好奇心旺盛で、とんでもない人にフラッと付いていって思いもよらない経験をする羽目になったりするものだ。
そんな経験を経て少しずつ自分らしさを見つけて大人になっていくんだ。
そんなことを思い出させてくれた、なかなか健康的な映画だった。
意外に素朴なストーリーに好感
何気に借りたDVD、
なかなか良かったです。
別作「アデル、ブルーは熱い色」にどこか似て、年頃の女の子二人の物語。
何かと目立つ存在の従姉妹のソフィア(「アデル~」ではレア・セドゥ演じるエマのタイプ) ではなく、この派手なソフィアの影で地味に隠れていたナイーマに大輪の花が咲くという物語。
南欧のフランス語は、北の大都会パリの言葉と違って柔らかいですね。
カンヌで遊ぶセレブリティの映画はいくらでもあるけれど、そこに住む人たちの「労働者階級の目に映った来訪者=ヴァカンス客たちの姿」という視点は、興味深いものでした。
終盤、港で、フィリップに別れを告げるナイーマと彼のやり取りが、子供相手でもフランス流儀の粋な会話なのです―
「いいヴァカンスだったかい?」
ナイーマ「ウイ」
フィリップ「ノン」
ナイーマ「ウイ」
フィリップ「ノン」・・
傷ついたはずのナイーマが「ウイ」と応えて夏が終わる。
私は子供じゃないと意地を張っていたナイーマの、大人への脱皮。
エンディングでの厨房で働くナイーマの横顔の綺麗なこと。
遊び人の ひげのアンドレはともかく、物静かなフィリップはナイーマを忘れないでしょうね。
僕はイタリア・カプリ島では昔数日過ごしたことがあるんです。紺碧の海と陽光。ストローハットに麻のジャケット。GUCCIのサングラスにメッシュの靴。良く日焼けしたヨーロッパ各国からの本物のセレブたちの賑やかさとお洒落ないでたち。そして滞在中にはお世話になった安宿の女将さんや洗濯屋さんの親切を思い出しました。
ああ、海を見たい。
コロナ禍で、カンヌもいまは寂れているんだろうな・・
欲しいのは刺激と冒険
カンヌで暮らす高校生のネイマがパリから帰省中の従姉妹のソフィアとヴァカンスを過ごす話。
派手でエロいネエちゃんになって帰ってきたソフィアに憧れて行動を共にして行くネイマ。
3000ユーロもするお揃いのカバンを貰って双子だとかもう上機嫌で、大人の世界を覗きみていくストーリー。
ウニ小僧も軽くいなして相手にしないソフィア。
キラキラしていると思っていたけど、やっぱりついて行けない部分もあるし、ドロドロしたものや理解出来ないものをみてお勉強する成長物語ではあるけれど…。
直接張り切ったのはドド君のプレゼントの件とご挨拶ぐらい?
振り返りも結局稼ぎになっちゃうし、なんかイマイチ響いたりスカッとしたりするものもないし、可愛らしさや爽やかさもあまり感じられなかったかな。
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