「サイコスリラーって触れ込みはマジでふざけすぎ。」ナンシー ジュリエッタさんの映画レビュー(感想・評価)
サイコスリラーって触れ込みはマジでふざけすぎ。
サイコスリラーってうたい文句でこの映画を紹介していたが
配給会社は何を考えているのだろう。馬鹿じゃないのか?
スリラーでもホラーでもなんでもない。
寂しい女性の本当の親探しごっこ。
コミュ症のナンシーはネットでであった男性に嘘をついて
仲良くしようとしていたが、嘘がバレて失敗。
その後、母親が亡くなり天涯孤独になってしまったナンシーは
たまたまテレビで見た行方不明少女が大人になったらこんな感じ
ではないかというCGが自分そっくりだったため、その夫婦にコンタクトを。
しかし、DNA検査では親子ではないのが判明。
物語はただそれだけ。
この話の面白さはナンシーが本当の両親だったらいいな、という空想が
本当なのか空想なのかわからないところにあるものだった。
多分ナンシー自身も違うとは思うけどもしかしてそうだったらいいな、
という空想の元にこの夫婦を訪ねたのだと思う。
ところがだ、サイコスリラーというコピーのせいで見ている側は
ナンシーが嘘をついてこの夫婦に取り入ろうとしていると先入観で見てしまう。
現にこの映画を見た人の感想はナンシーが嘘をついていると思い込んでいる。
ナンシーは嘘をついているのではなく、もしかしたら?くらいの空想のような
感で悪意のない心で夫婦に接触したのだと思う。
でなければDNA検査自体受けるわけないし、電話がかかってきた時も
奥さんが検査結果に落胆しているのを見てナンシー自身も落胆するわけがないからだ。
ナンシーは万が一にも可能性を感じていた瞬間だったと思う。
でも、言っていないことがいくつかあると最後に言うことで
可能性は元々低かったと言うことが垣間見える。
だけど、ぼくはこの映画がサイコスリラーという触れ込みだったため
最後の最後までナンシーがストーカーになると思って見てしまった。
邪推しながら映画を見ると純粋に楽しめないんだよね。
せっかくいい話が配給会社の糞コピーのせいで正しい見方ができなかった。
とはいえこれがサイコスリラーという触れ込みでなかったら見ることは
なかったので、ある意味糞コピーのせいで出会ったわけだが。。。。
とりあえず見てよかった。
ナンシーの寂しさがめっちゃ伝わる良作でした。