「84分に凝縮された思い出の共有」恐竜が教えてくれたこと joさんの映画レビュー(感想・評価)
84分に凝縮された思い出の共有
バカンスで島に来た少年がそこに住む人たちとの交流から生きるという喜びを知るお話。
84分という映画としては短いなかで、話の展開が早いわけでもないのにとても濃く、良い意味でお腹いっぱいになる映画です。
タイトルにある恐竜は、「地球上の最後の恐竜は自分が最後って分かっていたのかな?」という主人公の疑問からのもので、恐竜が出てくるわけではありません。
子どもの頃、僕も主人公のように死んだらどうなるんだろう、とか考えて勝手に悲しくなってました。そんなことを一度は考えたことのある人は主人公に共感できるかもしれません。
主人公が出会う女の子テスが可愛らしい。少し破天荒な感じですが、思春期だし納得できる理由もあるし、フランス映画によく出てくるような高慢な女性とは違い、感情移入もできます。
ラストは一体どうなるの?と不安でしたが、予想以上に良いオチでした。ひと夏の恋なのか、今後も続く恋なのかは分かりませんが、人と人は短い時間でも思い出を共有することに意味があると教えてくれます。
誰もが幸せになるような素敵な映画を、是非この機会に劇場でご覧ください。
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