ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男のレビュー・感想・評価
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第三の天使がラッパを吹き鳴らすと…。 暴走した資本主義の闇黒にメスを入れる、現代の英雄譚!
巨大化学企業「デュポン」が引き起こした水質汚染問題に立ち向う弁護士ロバート・ビロットの戦いを描く、実話を基にした法廷サスペンス/ヒューマン・ドラマ。
主人公である環境弁護士、ロバート・ビロットを演じるのは「MCU」シリーズや『グランド・イリュージョン』シリーズの、名優マーク・ラファロ。なおラファロは本作の製作も務めている。
ロバートの妻、サラ・ビロットを演じるのは『プラダを着た悪魔』『マイ・インターン』の、オスカー女優アン・ハサウェイ。
ロバートが勤務する弁護士事務所「タフト」の経営者、トム・タープを演じるのは『トップガン』『ショーシャンクの空に』の、レジェンド俳優ティム・ロビンス。
〈第三の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、たいまつのように燃えている大きな星が、空から落ちてきた。そしてそれは、川の三分の一とその水源との上に落ちた。
この星の名は「苦よもぎ」と言い、水の三分の一が「苦よもぎ」のように苦くなった。水が苦くなったので、そのために多くの人が死んだ。〉
これは新約聖書中の一書、「ヨハネの黙示録」に記されている世界の破滅に関する一節であります。
7人の天使が一人一人ラッパを吹いていき、その度に世界を大いなる災いが襲うのですが、その第三の天使が引き起こす災害こそが毒物による水質汚染なのです。
1802年に設立された超巨大企業「デュポン」。
南北戦争から現在まで、「死の商人」として火薬や爆薬、ナイロン製品やゴム製品を軍隊に売りまくって成長してきたまさに資本主義の権化。「マンハッタン計画」では核兵器の開発にも力を貸している。うーんこの…。
死のトランペッターもかくやというこの化け物に、ただ一人立ち向かった漢こそが本作の主人公ロバート・ビロット弁護士!フライパンの加工などに使われる合成樹脂「テフロン」の危険性を世界中に知らせた現代の英雄である。彼がいなければいまだにテフロンによる健康被害は広がり続けていたのかも知れない。ありがたやありがたや🙏
主演兼プロデューサーを務めるマーク・ラファロ。超人ハルクを演じたことで広く知られるようになった彼だが、実は熱心な環境活動家でもある。水圧破砕法(フラッキング)という天然資源採掘法が環境を汚染していることを知った彼は反対運動を展開。その結果、ニューヨーク州ではフラッキングの全面禁止が2015年に決定された。
2011年にはスタンフォード大学の教授らと共に「The Solutions Project 」という環境団体を設立。再生可能エネルギーのみで持続できる社会の実現のために活動を続けている。
また、自らの政治的なスタンスもはっきりと表明している。かねてよりイスラエルとパレスチナの非対称戦争状態について非難を続けており、第96回アカデミー賞の授賞式ではガザ停戦を呼びかける赤いピンバッジを胸元に着けて登場。暴力や差別を断固否定する彼の態度こそ、正しくスターとしてのあるべき姿であると言えるだろう。こういうことだぞダウニー・Jr.!😠
そんな政治姿勢をみせるラファロが、ビロットの弁護活動に共感するのは非常に納得のいくものであり、このような映画が作られたこともある意味では必然と言えるのかも知れない。
しかし、世界有数の超巨大企業に真っ向から喧嘩を売るような映画を作るなんていうのは並大抵の度胸では務まらない。彼の勇気、そして彼の下に集ったアン・ハサウェイやティム・ロビンスといったスターたちの義侠心に最大級の敬意を示したい。
弁護士を主人公にした法廷ものではあるが、本作はロバート・ビロットいう人物そのものにフォーカスが当てられたヒューマン・ドラマという側面が強い。
前半こそデュポンの悪事の証拠を掴むために捜査を進める探偵映画的な要素や、「PFOA」という謎の物質の正体を突き止めていくというミステリー要素があるものの、後半は長く苦しい戦いに疲弊してゆくロバートやサラの心理心情を描くということに終始しており、前と後ろで映画のトーンがガラリと変わった感じは否めない。正直、前半のスリリングな展開の方が映画的には楽しく、後半になるにつれて面白さが目減りしていったように思う。
ただ、ラファロが本当に描きたかったのは後半の人間ドラマ部分のはず。家族や仲間からの理解を得られず、原告側である住民たちから非難を浴びせられながらも孤独な戦いに挑み続けるロバートの姿を観客に見せたい、という制作側のビジョンは伝わってきたので、これはこれで正解なのだろう。
不満なのは妻であるサラの役割が小さかったこと。金ではなく義憤によって行動する夫のことは尊重したいが、子供たちとの生活は守らなければならないという、板挟みになる彼女の心境はかなり複雑なもののはず。ただ、この映画ではそこまで彼女の心奥に迫っているとは言えず、「夫の行動を理解出来ない妻」程度の役割で収まってしまったのは少々残念。せっかくアン・ハサウェイを起用しているのだから、もう少し彼女の出番を増やしても良かったと思うのだが。
地元に雇用をもたらし、福利厚生もしっかりした優良企業だと住民たちに信じられていたデュポン。しかしその裏では水質汚染により公害を引き起こし、あまつさえ人体実験まで行っていた。
この映画が教えてくれるのは、権力や体制を信用しその言動を鵜呑みにすることがいかに危険かということ、そして膨れ上がった資本主義は必ず澱み腐るということ。
「紅麹」による健康被害を生み出した小林製薬や、下請け業者に対し不当な搾取を続けていた日産自動車など、近年の日本でも大企業による不祥事は後を絶たない。
あまりにも既存の権力に従順になり過ぎていると、怒るべき時に怒れなくなる。ロバート・ビロットやマーク・ラファロのように、調子にのっている奴らを全員ぶちのめすくらいの覚悟を持ち続けていたいと心から思う。
「PFOAは全人類の99%の血液中に存在している」という、あまりにも恐ろしすぎるエンディングロール。デュポン社の製品を使っていようが無かろうが、知らず知らずのうちに我々もその毒牙の餌食になっているのである。…まぁこの99%という数字にどのくらいの根拠があるのかは知らんけど。
本作は、ある意味どんなホラー映画よりも恐ろしいモンスター・スリラー。鑑賞後、自宅のフライパンの事が気になって夜も眠れなくなること請け合いの1作!1人でも多くの人に観てほしい!
信念を貫く
巨大企業と長い年月を戦った実話!
キャリアを捨ててでも地道に調査し巨大企業に立ち向かう主人公のマーク・ラファロに引き込まれました。
以前見たエリンブロコビッチも集団訴訟の実話映画でしたが2作共に素晴らしい作品でした✨
煮ても煮つかぬテフロン加工
おそらくこのような卑劣で姑息な隠蔽は、アメリカの一企業に限ったことではなく、日本でも、さらには世界中で鉄面皮(!)に行われていることなんだろうと。本件のように何かのきっかけで明るみに出ないと、住民は水面下(!)でじわじわと蝕まれて、取り返しのつかない状態になってから社会問題化するのだ。
マーク・ラファロは「スポットライト」とも共通する正義感あふれる役柄だが、あまりにも自らの家庭と健康を犠牲にし過ぎで、いたたまれない。よくわからないが、控訴というわけでもないのに、ひとつの訴訟にこんなに十何年もかかるものなのだろうか。
映画の帰りにデパートの台所用品売場に寄ってみたが、未だにフッ素樹脂コーティングのフライパンはたくさん並んでいたのだが…。
シリアスだからこそ魅せ方が大事
昨年、コレクティブがつまらな過ぎて今後はシリアスな組織隠蔽モノは観ないと誓いましたが、本作はドラマ性が評価されていたので騙されたと思って観に行くことに。結果、当たり!弁護士事務所に所属する一弁護士がクライアントである企業に立ち向かうという無理ゲー設定から始まり、エンディングまでの物語のアップダウンは見事(=基本に忠実)。これには原告である農家のおじさんの存在が大きくて、あのおじさん夫婦が癌を患ってしまった時はどん底に突き落とされた気持ちだった。主人公である弁護士の私生活での苦しみが庶民でも共感できる内容であったこともポイントだったと思う。
コレクティブと比較して、同じトーンの作品であっても作り方が異なるだけでこれだけ刺さり方が違うのかと実感。真面目なだけはつまらない。本作のように丁度良い塩梅の作品とこれからも出会いたい。
終わりは無い
迎春。
図書館のように落ち着いた建物「シネ・リーブル神戸」で映画鑑賞。
一人の弁護士、一人の夫として、正義を背負い込んで立ち向かう男の姿が描かれている。
更には舞台となる街で先天性異常や内蔵疾患を患った「実在の」住民が出演している。
そんなわけで妻役アン・ハサウェイがやっぱり目立ちすぎかなという印象。
PFOAや化審法で調べると現在進行形の話だと分かり、他人事ではない。
少量を摂取する分には排出されるらしいが、
大量摂取したり気化した煙を吸い込むとガンや奇形発症のリスクが高くなるとのこと。
そしてブログなんかを読むと「想定外の使い方をしなければそういった心配は無い」と書かれている。
以下をすべて守るのが「想定内の使い方」らしい。
・1分以上空焚きしない。
・食材が乗っていない部分も空焚きになるので分量に合わせたフライパンを使う
・フライパンの表面に優しい「木や樹脂のツール」を使う
・フライパンの中に料理を入れっぱなしにしない
・フライパンが熱々のまま水道水に付けない
自分が初めてフライパンを手にしてから想定外の使い方を何回やってきたか、もはや数え切れない。
そして外食で一体どんなフライパンが使われているかも知るところではないが、
たまにはそんな些細なことに目を向けてみるのも良いかもしれない。
主人公を演じた環境活動家でもある俳優マーク・ラファロも話していた。
「国が何とかしてくれる。ではなく、自分で何とかしなければならない」
後世に残る大仕事。ノーベル弁護士賞!
テフロンやばいね!『フォックス・キャッチャー』もデュポンの御曹子が道楽でヤバいことする話だったけど、この映画はもっとスケールのデカいヤバさ。デュポンって会社はどうなっちゃってるんでしょうか?
マーク・ラファロは『フォックス・キャッチャー』にも出てて、御曹子にいいようにされた役だったけど、今度はデュポンと闘う弁護士役。
しかも、テフロンって、全世界のありとあらゆる日用品に使われてて、アメリカだけの話じゃない。
ほぼ永久に体の中に残っちゃって、腎臓ガン、精巣ガン、白血病、潰瘍性大腸炎などの原因がはっきりしないと言われている様々な病気や奇形児の原因になってる。ヤバすぎ。これ知らなかったし、なぜ今まで知らされなかったのかも不思議。
人体への影響がありそうな化学物質がまだまだ沢山あるなんて話も最後に出てたし、結局、法律の整備やらその実運用やらの法システムが機動するのはまず事実が証明されてからの後追い。第二次世界大戦終わってから危険な化学物質の規制が始まったって、それ最近じゃん。しかも危険かどうかは企業からの自己申告制。自己申告はふつうにダメでしょ。隠すに決まってるじゃん。
でも、この弁護士が頑張ってくれなきゃここまでこれなかったし、金じゃなくて、正義と安全の価値観を貫くことを仕事としてるから気合いが違う。キリスト教の教えが正義に導いてる風にも描かれて(マーク・ラファロは教会のシーンで讃美歌を歌わない。奥さんが熱心。奥さんが導びかれてマーク・ラファロを救った)宗教は悪いことばかりじゃない。人に重要な生きる価値を与えてます。
金で解決の現世利益会社の巨悪を知って一人で抱えたらそりゃあストレスで病気にもなりますよ。誰かが助けないと。ティム・ロビンスは素晴らしい上司でアン・ハサウェイも素晴らしい奥さん。助けてくれる人がいて本当によかった。金のために現世利益で生き、公共性や人類に対して無責任な行いをする弁護士もいるなかで、こういう人が頑張ってくれたから人類の未来があるし、そういう仕事こそ後世のために残る。そういうすごい仕事を見ました。ノーベル弁護士賞がもしあれば間違いないです。
悪魔の所業
何千億もの利益を前に「良心」なんて価値観を持ち出すのはおかしいのだろうか?
やってる事は大量殺人と変わらないんだが…。
間接的に人を土地を殺していく。
それに、その危険性を人体実験さながらに検証している節がある。その指示を出したのも、それを担当したのもおそらくならば「人間」だ。
この世界が不公平なのも不平等なのも分かりきってはいるが、こういのは酷すぎないか…?
「MINAMATA」を観た時を思い出す。
今作の主人公が弁護士なので、法律を絡めたエピソードが多数あって見応えもあった。
明らかな「悪業」を法律を介する事により正当性を付与する企業のやり方とか悍ましい。
それをまた法律の力を使って覆していく。
見応えも興味もあったのに、ラスト近くに寝落ち。
あー、俺のコンディションが悪かった!
稀に、弁護士にも良い人は居る。かも。
正直、カチンと来る。またまた説明が足りて無くてウンザリしますもん。PFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、フッ素樹脂加工の工程で使用されるものなので、加工後のフライパンには、ほとんど危険性は無いんですけどね。このままでは誤解を産む。と言うか、悪意も感じます。
企業犯罪を追求する物語りとしては、リアリティが感じられて良かったし、アン・ハサウェイの演技力には参りました。
3535人の原告との裁判に、いい加減にせーよ!とデュポンを諌めて和解させたのは米司法省だし、テフロン加工製品の危険性は皆無と見られている事など。演出上の意図からの「伝えない自由の行使」には、少しシラケました。
いずれにしても、映画としては、良かったです。
公開規模が少な過ぎる!
事実に基づいた裁判の話になりますが、分かりやすく描かれている。
見終わったら
え……まだ解決してないんかい! と
これを映画にすることが出来るのも凄いというか……
決着を見守りたい。
【一人の弁護士が、超巨大企業が40年に亘り環境汚染物質を垂れ流していた事実に対し、法廷闘争を10年以上続ける姿に心打たれた作品。法に携わる者は、弱者側に立て!と言う教えを思い出した作品でもある。】
ー デュポン社の環境汚染問題が、2016年に公になった際の衝撃は覚えている。
何故なら、私が勤める会社は、毎年、デュポン社の安全コンサル評価を受けていたからである。
デュポン社との契約を安全統括部が、速攻で打ち切ったのは言うまでもないが、恥ずかしい限りである。
それにしても、何故、アメリカを代表する大手化学メーカーは、愚かしき行為を半世紀近く行って来たのか、そしてその事実を隠蔽してきたのかが、この作品を観ると良く分かる。
テフロン加工のフライパンが出た時の、世間の評価は当然高く、利益を生み出す商品の一つであったからである。
歴史的な流れ”撥水”も寄与していると思う。-
◆感想
・環境弁護士ロブ(マーク・ラファロ:今作の製作者。深い尊崇の念を抱く。)はウェストバージニア州の農夫テナントから、ある日アポなしで訪問を受ける。
彼は、自分の土地がデュポン社により汚染されていると、激しい口調で訴える。
- ここで、彼は一度はテナントを追い返すが、祖母の紹介という事もあり、後日テナントの元を訪れる。
彼の妻サラ(アン・ハサウェイ)の言葉が印象的である。
”彼は、学生時代人間関係構築が上手くなくて・・。それで、自分を頼って来る人にはNOと言えないのよ・・。”
・そこで、彼が目にした100頭を超える牛の墓。そして、狂ったように突進してくる牛や、犬の姿。”川の石は、化学薬品の影響で白いんだ・・”と言うテナントの言葉。
- 川にも、毒が流れているという事は・・。水俣病を連想してしまう・・。-
・所属する企業法務を請け負う、法律事務所のタープ(ティム・ロビンス)の助力も得て、開示請求により山の様に届けられた書類の調査を続けるロブ。そこで、彼は”PFOA"という謎の言葉を見つけるが・・。
- 法廷劇としても一級品の今作だが、描かれている内容は、事実である事に愕然とする。ー
・”PFOA"が”C8"とも呼ばれる人体に悪影響を及ぼす化学物質ペルフルオロオクタン酸である事。デュポン社がその事実を知りながら、自社の利益のために隠蔽してきた事が徐々に明らかになる過程が、恐ろしくも面白い。テフロン加工をしていた女性の3割の人が産んだ子供が奇形児であった事。
”レセプター”と言うデュポン社の書類に有った言葉・・。
- ここまでの事実は知らなかった・・。”企業は人なり”ではないのか!-
・デュポン社で働く人の多い町で、彼の大企業を訴えた事で、白眼視される母親、原告。そして、ロブ自身も結果が出ないので、年収は下がり妻からは厳しい言葉を浴びる。
- 日本で言えば、原発のある町で、選挙時に、賛成派、反対派に真っ二つに分かれる事象が多発する事と同じであろう。
ロブ自身も心が折れそうになる・・。住民に血液検査を頼んで7年。結果は届かない・・。
あれは、辛いよなあ・・。-
・ロブの元に掛かって来た一本の電話。それは、恐ろしい事実を告げるモノだった。
”3535人の住民が、健康被害に遭っている可能性があります・・。”
・ロブは法廷闘争に持ち込むが、強かなデュポン社は、あらゆる手段を使って来る・・。
- ロブの行為に対し、”大企業から金を取るためと思われる・・”と言った若手に対するタープの毅然とした言葉に、痺れる。ー
<重厚で、見応えのある10年以上に亘る、一人の環境弁護士の実録公害訴訟で、巨大企業と戦う姿に感銘を受けた作品。
弁護士の中には、自分の利益しか考えていない輩が偶にいるが、ロブの様に弱者の側に立ち、過酷な状況の中、正義のために戦う気骨ある弁護士の姿には頭が下がる。
今作は、重いテーマを扱うが、ストーリーテリングも良く2時間という時間は全く感じない。
トッド・ヘインズ監督の手腕と、マーク・ラファロの執念が産んだ秀作だと思います。
この優れた映画の公開館が非常に少ない理由も、イロイロと推測をしてしまうが、公開してくれた映画館関係者の方々には、改めて感謝を申し上げたいです。
映画は、文化であり、時の政治にモノ申す民衆の想いを伝える媒体であるだから・・。>
怖い
テフロンと言うと今でも良く使われているものだけに怖いですよね。マークラファエロも弁護士らしい感じが出ていて、アンハサウェイも前に出過ぎず良い感じでした。一人の弁護士の地道な努力が、スーパー大企業の不正を暴いて行けたのですね。
トランプの敵と戦い、どんな困難にも負けず最後に勝利した男のノンフィクション! すごい勇気をもらえる!
よく公開できたものだ。
普通なら殺される
「ゼイリブ」は映画関係者が謎の死。
「スライブ」も改変された
「JAアングロサクソンミッション」も、初回のが乗っ取られた感じで消された
私はフッ素加工の禿げたフライパンを使って、2回も癌になった。
フッ素的な劇毒は、歯磨き粉や、歯科医、シャンプー、ナプキンなどに使われ
毎日すこしづつ体内に入っている。 だから現代はがん患者が多いが
こんな昔からわかっていて世界中で売られていたなんて・・・
「秘密結社」の訳が出てきて、大爆笑した。
政府も、医者も、警察も、抱き込まれてグルなんて、最近やっと言われ始めたが
当時はすさまじいいじめだっただろう。
何度追い込まれても立ち上がった主役に、男性の強さと
夫を支えた夫人の女性のすばらしさを見た。
どんなに悪い人に嫌がらせを受けても、困難にも
「負けすに頑張れば勝てる!」
という、成功疑似体験が出来、人間の誇りや勇気をもらえる。
勝負や、試験の時に、何度でも見て自分を鼓舞したい、素晴らしい映画である。
このコメントは消されるかもしれないが
出演者や製作者に深く感謝する。
今もなお続く悲劇(ネタバレ)
予想を超える凄い映画でした。
ラストの説明を読んで、この裁判がまだ継続中であることに愕然としました。
ちょっと前に起きた「悲惨だけど今後の改善が見込まれる」中くらいのハッピーエンディングを予想していただけに、本当にショックでした。
マーク・ラファロの怒りがひしひしと伝わってくる構成と演技でした。
家族もキャリアも危うくしつつ、住民からの不審を買いつつ、それでも戦いを続ける理由は、単純明快な正義感だけではないように思えます。
残念ながら、今も昔も権力者は大事なことを隠蔽しがちで、それを防ぐための仕組みが整備されてきたはずなのだけれど、現実はとても厳しいのですね。
デュポンのお膝元でデュポンに歯向かうというのは、自分達の生活を危うくしかねないリスクがあります。
ましてや訴訟から11年という年月は、住人の健康を後戻りできないレベルに悪化させてしまうのに充分すぎる時間です。
行政が自分達を助けてくれないのなら、正義が勝てない現実で生きていくには、自分自身が闘うしかない。
ある種の諦めを抱えながら、今日もまた訴訟に立ち向かっていく主人公の姿は、もちろん美しくもあるけれど、「明日は我が身」という恐怖を観客に突きつけてもくるのです。
この日本でも、公害による健康被害はたくさん起きているし、これから起きないという保証もない。
経済活動はとても大切なことだけれども、それと引き換えに人命や健康が損なわれることを良しとしてはいけない。
そんな当たり前に思えることすら平然と裏切っていくのが、 企業法人という「人ならざる人」の危険な側面であることを改めて痛感させられました。
見応えあり!
巨大化学メーカーデュポンの環境汚染を扱った作品。
20年にわたって戦ってきた。1998年から2015年ついこないだだ。デュポンコーリャンとか人工大理石とかデルリンのテフロン加工の製品も以前私は、プラスチックの商社にいたので販売したことがあるし、テフロン加工のフライパンは我が家も使ってました。フォックスキャッチャーでもデュポンの子孫を扱った作品に出ていたマークラファロが製作も兼ねて弁護士を演じていた、その妻にアンハサウェイだ。弁護士事務所の経営者にティムロビンス。監督は、キャロル、アムノットゼアのドットヘインズだ。検査に7年もかかったり、牛を殺された農夫が、先に亡くなったり、大企業は、あの手この手でダラダラいく。企業の不祥事の多くがそうだね。
弁護士家族も巻き込んだ長ーい闘いだ!
企業による汚染との闘い
内容的にはあらすじで分かっていましたが、水俣病その他と同じく、環境への汚染との闘い、大企業との闘いは送りつけてきた膨大な資料ひとつとっても果てしなく大変なものでした。
ある程度認めても「検査機関が因果関係を認めれば最大限補償する」というのは、要するに認められなければ何もしてくれないということ。
また3500件以上は認めても今度は1つずつ扱い、こちらが真正面から対抗したらやはり一括で賠償金に対応するとか。。。
元企業側弁護士の人の気持ちを動かした案件であること、それだけ闇が深く、対応せざるを得ない重大案件であることが分かりました。
久しぶりにアン・ハサウェイのシンプルな良い演技が見れて良かったです。
考えさせられる、深いテーマの作品でした。
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