ひとくずのレビュー・感想・評価
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おもしろい と言っていいのか
良くも悪くも韓国作品を見ているような感じ。
感情的な場面が多く、人情が滲むお話。
ダークな内容でもところどころ可笑しい場面があった。
連れ合いは星5とのことでした。
合う合わないがあるのかな。
役者さんの名演技が光る(とくに子役2人)
ひとくず
本当は0点にしたいし、観た記憶をなくしたい。不愉快で後悔している。
スマホがでてくるので現代劇だとかろうじてわかるが、昭和のテレビ映画を観てるのかと錯覚する。2020年にやる意味がどこに?
「昭和」という感想をみかけ、敢えての昭和的演出で新鮮味を出しているのかと期待したが、ただただ古臭い懐古趣味だった。
児童虐待をテーマに見せかけているが、実態を調査をしたように感じられる描写はなく、わかりやすいワイドショー的な表現に始終する。
愛着障害による虐待の連鎖については、理解も描写も浅く、「かわいそうな親子」「かわいそうな俺」の演出にすぎない。
主人公はいわゆるアウトローであるが、それが魅力となっていない。社会性のないまま運良く世渡りしているにすぎず、「俺のかわいそうな子供時代」にとらわれ続けている。それゆえに、虐待されている少女を世話することが、拾った子猫に餌を与えるのと変わらぬ行為となっている。餌は買ってきたしかわいがるが、ワクチン摂取やトイレの世話はお前(母親)がやれと放り投げている子供と同じである。
たとえ一人でも、子供を養育し日々を送ることの難しさや忍耐への想像力を全く感じられない。
盗んだ金で贅沢をさせ、「母親(女)が家で子供の面倒をみろ」と怒鳴る男を描くことに、一体何の価値があるのか?
そしてこの監督は、自分が救われるために人を助けることの利己的行為の浅ましさについて、考えたことはないのだろう。幼稚すぎる。
主人公は女性に対し「ブス」「バカ女」と罵りまくるがそれで憎まれるでもなく好意さえ持たれる。都合がよすぎる中年男性の夢想そのまま。いったい昭和何年からコールドスリープしてたんだ。
ドキュメンタリーであれば主人公に成長がなくても現実なので仕方ないが、主人公に何の反省も変容もなく内面のドラマが皆無であり、「アウトローの俺」の自己憐憫と自己陶酔を煮しめた「男向けお涙ちょうだいコンテンツ」でしかないし、物語になっていない。
終盤の歌を背景に夜道を歩くシーンには心底うんざりした。恥ずかしくないのだろうか。
そして、ラストシーンには呆れた。どこまで女に一方的なケアと許しを求めるのか。
カフェでの女同士のキャットファイトはサービスシーンなのだろうが、悪趣味すぎるし本当にどこまで古臭いのか。どうしてこういう感性でいられるのだろう。
主人公が少女の部屋へ入りこんだ後、ゴミだらけの部屋をあっという間に綺麗に片付けていたが、コメディだろう。掃除上手の空き巣のアウトロー。ギャグ漫画なら面白そうだ。
主人公に親しげにする刑事も古い二時間ドラマ臭がしてコントのようだった。小学校教諭や児相職員の描写は薄っぺらで、何も調べずに都合よく作ったのだろうとしか感じられない。
そもそも、小学生の女の子にあんなに執着する中年男性を母親が警戒しないのはおかしい。
いたるところが現実味を欠き、安っぽい。
社会派を気どるならせめてケン・ローチ作品くらい観て演出や構成を勉強して欲しい。というか、現実をちゃんと調べてくれ。
ただ、高齢の観客にはうけていたようなので、昔の人向けのお涙エンタメとしての価値があるのかもしれないが、これからの時代には意味がないばかりか害悪ではないだろうか。
唐突過ぎる展開
ネグレストを受けている子供を通して、自分の過去を軌道修正する様な話だった。
ネグレスト体験からビクビクしてる子供、愛情表現がわからない母親、思い通りに事が進まないと怒鳴ってしまう本人、観ていると胸は締め付けられ脳裏に焼き付いてしまった。
ただ唐突過ぎる展開が雑な作りに見えてしまい、入り込めない部分があった。
ダークヒーロー…いや本物のヒーローだ
凄い映画だった
この物語は空巣カネマサが〝仕事先〟で育児放棄された少女マリと出会うところから始まる
この映画には児童虐待が描かれている
序盤から子供の甲高い叫び声が続くのが不快でさらに登場人物はほとんど口汚く罵り合う。
幸せに育てられた(と思っている)私はとんでもない映画に入ってしまったと思った
だけどカネマサは一貫してマリだけには優しい
なんの縁もなく偶然出会っただけなのに
カネマサはマリを救うことで過去の自分を救いたいのだと思った。よくある話だ
だけど途中からカネマサは本当にマリの幸せを考えているように感じた。
虐待は連鎖すると聞く
マリの母親も虐待を受けていたような描写があった
だからどうやって子供に接していいのかわからないと
だけどカネマサは自らも虐待を受けていたはずなのに連鎖を止めてマリを救おうとする
強い人間だ
今の世の中アニメや映画にはかっちょいいヒーローが溢れているがそれらに負けないくらいカネマサはかっこよくみえた
犯罪者なんだからダーク系なんだろうけどマリには本物のヒーローに見えたことだろう
自分が苦しい時に他人に優しくなれる人間は強い
ラストでもカネマサはマリを思いやった
罰を受けるのは当たり前なんだけど
『そんなのってないよ』と思った
こんなにもせつない『誕生日おめでとう』はない
あの場面では不覚にも涙が溢れしゃくりあげるのを堪えるのがやっとだった
凄い映画だった
最近の映画じゃないけど先日から近所で公開されました
観てよかったです
最後に一言
エンドロールが始まっても席は立たないで!
優しさって何?
虐待を受けた人間のその後の有り様を描いた映画である。
クソ女と罵倒される母親役リンの演技、体当たりで光る。罵倒されながらも、少しずつ、ドギツイ化粧から、少しナチュラルになり、鞠に対する言動が変わっていく。
その情夫役ヒロ君、すぐ死んでしまうのだが、アブナイ目付きと、なんだかラリっている様な喋りがインパクトがあった。
カメラは、いつもローアングル。社会をいつも下からしか見てない様にも思えた。狂犬の様なマサオの目線⁈
実話の児童虐待を元に描かれているので、画面がとてもリアルで、見ていて息苦しくなってくる。しかも、すぐキレてしまうマサオの粗暴さと、言動も、すごく怖い。
そんなマサオの自分の子供時代の虐待画像と、ネグレクトされている鞠とをダブらせる手法。
マサオは、こちら側からしたら乱暴者でまともに働いたことが無いどうしようもない男だが、鞠からしたら救世主の様な存在になっていく。暗闇のトンネルにいたマリにとって唯一光を与えてくれた存在だから。
それは、鞠の母親リンにとっても、少しずつ同様の存在になっていく。
マサオが接した鞠の先生は、鞠を守りたかっただろうけど、マサオの言動はすごく怖かったと思う。
私達観客は、マサオがどうしてこんな風になってしまったのかがわかるが、実際にこんな人に出会って関わったら、どうするだろう?と考えてしまう。関わらない様に避けるだろうなぁ。恐ろしすぎる。
マサオには少年時代から救世主は無く、空き巣と刑務所を行ったり来たりしていた人である。マサオに、希望の光は無かった。ある意味、暗闇を歩いてきた人である。
真面目に働こうとして、履歴書を書いてもムショにいた期間は空白で、そんな人を雇う所はない。刑務所を出た人の約半数は、再犯率が高いという。そりゃそうだ、社会が受け入れないもの。はみ出してしまった人に対して社会は、冷たい。勿論、自分も含めて。
社会がもっと寛容だったら、過ちを償った人にも、光を与えられる様な社会だったら、マサオだって違う人生を歩んでいたかもしれない。そう思うと、とても重たい映画である。
最後、カメラは、川沿いを歩くマサオを上から捉える。エナメル色の川、青い空、遠くの緑。引きのカメラワーク。
観客が、こうなればハッピーだなぁと思う演出を用意している。
それが、「映画の世界」だなあと思う。もう少し、観客の想像力に任せたら良かったと思った。
光の「レオン」闇の「ビューティフルディ」
そしてこれ。
2020年3月に公開してたの知らなかった自分を殴りたい位に突き刺さりました。
個人的な評点もゼロで。規格外という事にしたい、光でも闇でもない枠外の物語。
拙い自分が喋れば喋るほどダサくなりそうなので抑えますが、ラストのラスト以外は古臭い演出を含めて、正に完璧。アレが、余韻を含んだエンドロール後だったら良かったのになぁ、とは思いましたが、それでも評価外の傑作であることにはかわりありません。
あ…結局喋り過ぎでしたね。クソババァ、あんたの赦しは受け入れたから、オレの「ごめん」も聞いてくれよ。アイスでも食いながらさ。という感じでお願い致します。
追記:悲しい話ですが、ゼロに出来なかったので0.5に心苦しくもさせて頂きました。2.5でも5.0でも伝えきれないもので、ご容赦下さいまし。
さ、ら、に、。自分が0.5にしてしまうと、全体評価が下がる事に気が付いたので、変更します。観て欲しいから。
笑ってしまう。
脚本演技演出、全部だめ。観てて恥ずかしくなるシーンだらけだった。 途中下手くそ過ぎるセリフで本当にふいてしまって、まわりのお客さんには悪いことしたな思いました。
しかし他のレビューを見ると絶賛の嵐でちょっと信じられないけど、控えめに言っても駄作でした。すいません
違う意味で見てて苦痛
そろそろ映画のクーポンが期限切れそうな時に、ひとくずを知りました。結構評判も良さそうだし、何かしらの映画祭受賞してるので結構期待して見に行きました。
結果、中途半端な悲しみや笑いを延々と見せられ、変なカット割りや再現ドラマばりのセリフや棒読み、無駄に怒鳴るなどの映像でどんどんつまらなくなり、後20分ぐらいで終わりなのに、堪らなくなって退出しました。初めて最後まで見ずに退席しました。 重いテーマの虐待なのに全部薄味で、これで虐待防止に繋がると思えません。
余談ですが、主人公の人は阿藤快と千原ジュニアをミックスした様な顔でした
ここ最近では秀作だと思います!
テーマは児童虐待ですね。カット割も多いしテンポも速い。まるでアクション映画のよう。製作費が少ないと感じるし苦労も感じます。画像が素晴らしいと感じることもないかも?しかし細かい部分にも抜かりがないと感じた。ひとりでも多くの方に観て欲しい!是非観てください!!
途中までは社会派ドラマ風(でも深刻ではない)、コメディ(人間喜劇)かもと思ったが、最後はベタな昭和の映画みたいになった。でも泣いた。
①逆境にいる少女を社会のはみ出しものが救うという話は世界の映画史の中でよくある設定。それを児童虐待に落とし込んだところが新味か。②前半は社会派ドラマ風。マリの体に残る虐待の傷に、マサオが子供の頃に受けた虐待のシーンがオーバーラップし、マサオがヒロを殺すところまではなかなかシリアスな展開。しかしその後なんとはないユーモアが隠し味みたいに滲み出してくる。③何か気にくわないことがあると直ぐ「くそアマ!」「ブス!」と罵るマサオのクズさが話の深刻さを中和する。リンも負けずに『あんたの回りブスだらけやね』と負けてはいないところも笑わせる。カフェでのキャットファイトというのも何か可笑しい。④焼肉レストランでの隣の席の親子連れ(娘のこしゃまくれぶりのウザさをよく捉えている)やマサオが空き巣に入った家の主婦と婦人警官との噛み合わない会話。マサオが空き巣で盗んだ時計を持ち込んだ盗品屋の主人と並んだ女の顔。マサオの就職先の運送会社の女事務員を始めとする社員たち。みんな、どことなく可笑しい。⑤最初、マリに焦点を当てた児童虐待・育児放棄を描く社会派ドラマ風だったのが段々マサオの人生を綴る人間ドラマにシフトしていく。その切り替えに当たるような、焼肉レストランで我知らず涙をこぼすマサオにリンがビールを初めて注いでやるシーンが秀逸。⑥決して技巧的な、また端正な映画ではない。前半はなかなか快調だが後半やや平板に流れたところや生硬なところが散見される。しかしどのシーンも丁寧に描かれており、その丁寧な積み重ねが映画の最終部分の盛り上がりをしっかり支える構造になっている。⑦最初は最低の母親にしか見えなかったマサオの母やリンか、後半は段々哀れに思われてくる。親の愛情を知らずに育った子供は、親になったとき自分の子供への接し方・愛し方が分からず、それが育児放棄や児童虐待の温床になっているという問題提起(やや通俗的ながら)はしているが、この辺りは殆んど人情ドラマの趣が強くなっている。⑧ラスト近く、疑似家族になろうとマリの誕生祝いに駆けつける寸前で刑事に逮捕されるところなど誠に予定調和でベタベタである。ラストのラスト、出所したマサオを迎えたマリ・リン親子に加え、車椅子姿のマサオの母親まで登場するところは人情もの以外の何者でもない。でも、それまでの丁寧な描写の積み重ねのお陰で泣かされてしまうのだ。⑨あんな刑事が本当にいるのかわからないが、マサオが空き巣犯だと判りながら捕まえず就職先まで世話する老刑事がいい味。マサオ逮捕のところで、所轄警察と殺人課の刑事との違いをさりげなく描き分けているところも面白かった。⑩育児放棄され虐待を受けていても母親を捨てようとしないマリを演じた小南希良梨の好演も忘れてはいけないだろう。
カネマサはなぜ面会を断り続けたのか
それは、同じ過ちを繰り返したくなかったからではないか。
その過ちとは、替わりのきかない家族を否定し手放してしまった過ち。
過去のその過ちを悔いながら、どうしようもない毎日を繰り返す中、偶然にも救いのように目の前に現れたマリ。
どうしようもない過去を償うようにマリに接するカネマサは、マリにとっても救いだった。
殺人の罪で連行されるカネマサと、それを見送るマリの、「カネマサー」「マリー」と声の限りに呼び合う場面は、余りにも切なくやるせなく胸を締め付けられる。
『人間なんて屑だもの。神様なんて信じない。神様なんていないから。
それでもいつか、あなたを抱きしめたい』
そのために、カネマサは、自らの罪を償い終えるまで新たな家族との面会を断り続け、自分と新たな家族だけを信じてその日を迎えた。
そんなカネマサを出迎えたのは、傷を癒したマリとその母、そして、カネマサを苦しめ続けた実母。
アイスの入った袋を振り続ける実母にカネマサが呼び掛けたのは、「くそババァ」ではなく「かあちゃん」だった…
マリとカネマサを双頭に、圧倒的な熱量で演じられ、一瞬も目が離せない演出と構成で築き上げられたこの映画は、文句無しの圧倒的傑作だ。
現実をしっかり描いたダークヒーロー物です
前から観たかった作品。気がついたら終わってて、復活上映見つけて、やったー!って感じで鑑賞。
まず作品の感想の前に・・・。
渋谷ユーロスペースでラッキーにも監督のトークショー付でした。知らなかったから嬉しかったです。でも・・・事務所の人が司会進行しないからかな?なんだか盛り上がりにかけました(笑)
観客が参加していーのか?わるいのか?この時節柄しゃべっていいのか?悪いのか?
ここで何をするのか?の説明もなく、かなり戸惑いました。
監督が進行とトークをやられていらっしゃったので・・・気の毒でした。
せっかく渡辺いっけいさんもリモート参加していただいたのに、、、残念感。
・・・さておき。
児童虐待、育児放棄がテーマになってます。オープニングから胸が痛いシーンです。
つらい。辛すぎます。子役の女の子の演技が素晴らしく、オープニングから辛い涙を流すことに。
全編にわたり虐待シーンや暴力描写がありますから殺伐としています。苦手な人はいるんじゃないかな?と思えるくらいに「しっかり」と描いています。子供の泣き叫ぶ声、鬼気迫っていて耳に残るほどです。本当に辛い・・・。
けど、トークショーで監督もおっしゃっていましたが本作品エンタメ作品です。
僕は「傷ついた心を持つ人物の救済エンタメ映画」と名付けたいです。
虐待される子供(だった人も含め)を救うダークヒーロー物と言ってもいいかもしれません。ヒーロー物のカタルシスがあるんですね。困った時にやってきてくれる・・・みたいな。
重罪人、ギャンブル好き、社会不適合者、不労者、コミュニケーション最悪、優しいわけじゃない・・・けど、、、、、ただ一点・・・「同じ痛みを知る」ヒーロー。
同じ痛みを知る人はそれと同じ痛みを誰かに与えてしまいがちになる(確率が高いそうですね)・・・しかし、しかし、あんな想いをさせないためにはどうしたら良いのか?を考え行動することが負の連鎖を止める唯一の方法なんだと思います・・・言うのは簡単ですが・・・本作のダークヒーローはひょんなことからその連鎖を止めるきっかけを得るわけです。
そしてダークヒーローは救い始めます。同じ痛みを持つ子供を。
そして、それはヒーロー自身の救いにも繋がっていっていると思うのです、僕は。過去の自分への救いですね。確かに、まさかね・・・と言うような展開はあります。ご都合展開。けど、これは(きっと)ヒーロー物なんですからいいんです。事実・現実を(辛いけど)より正確に見せるシーン、エンタメ作品の高揚感を得るシーンのバランスがとてもよくできているなぁと感心しました。
児童虐待、育児放棄の事実をこのような作品にして世間に拡げるって監督の考え方は賛同です。目を背けたくなるようなドキュメント映画だったら。多くの方々が「観よう」と思わないかもしれません。足が向かないかもしれません。間口を広げるためにこのような仕上がりにすると言うのは大賛成です。お話としては大変よくできています。ぜひ多くの方々にご覧いただき、スクリーン内に映し出される子供たちが「珍しくない現実なのだ」と言うことを知って欲しいと思いました。
ダークヒーロー(カネマサ)の存在は、もしかしたら虐待を受けている子供たちの願いなのかなぁ?なんて思いました。助けて欲しい、けど叶わない・・・こんな存在がいてくれたら・・・が具現化されたのかもしれません。
もしかしたら、それは僕たちへのメッセージなのかな?とも思いました。救える人が救うべきだと。
劇中でカネマサが学校の先生に言います。
「お前たちは口ばっかで何にもしねぇじゃねーか!お前はこいつん家の電気代払ってやれんのかよ!」と。傍観者、意見者ではなく、一歩踏み込んで行動して救うことが必要なんじゃないか?とふと思いました。僕たちに言ってるんじゃないかと?
残念ながら、2点、気になってしまったことがあります。
1点目、壮絶な子供時代を過ごし乱れた生活をしていたカネマサがなぜ鞠を助けようと思ったのか?そんな心が残っているのか?動機は作品内で描かれていますが、少し足りないかなぁ?って思いました。くずが人を助けるなんて・・・そんなことがすぐにできれば負の連鎖は起きないはずですからね。カネマサが「どういう子供(人物)だったのか?」の根っこの部分を描いて欲しかったかなぁ。
そうすれば、短絡的な方法を選んでしまったが数多くの行動にも説得力が出たかな?って思います。
<<<<<以下、若干ネタバレしますのでこれから観る方は読まないでください>>>>>>
2点目はラストなんですよね。
エンドロールっぽいのが流れた後のシーンは良いです。あれはいいんです。あの親子が見れたことは、カネマサの不恰好だけど注いだ愛の結果です。良かった。でもね、僕が蛇足かなぁ?って思うのはなぜあの人を出したのか?ってことです。
監督はトークショーでは「カネマサはあれで救われた」っておっしゃってましたが、僕は違うかな?って。家族(みたいなもの)が手に入ったことが救いになっていたと思うからです。
頼りにされて、求める物手に入れてさ。
あの涙はなんだったんだ?りんが肩にそっと頭を乗せた仕草はなんだったんだ?って。(「家族にならねえか?」のところですね)監督が泣ける、感動する作品です。って言ってましたが、泣かせるつもりで作った場面なのかなーって思ったらちょいとがっかりしました。もし監督が「泣ける=エンタメ」と言う認識なら勘弁して欲しいかな?って思います。また、泣けるから何回も見てくださいって監督がおっしゃってましたが、なんだろなー、それ求めてたの?って。冷めちゃいましたね。こーすると泣くでしょ?って言われてるようで、冷めます。やめて欲しいです。
まぁ色々書きましたが、観るべき映画だと思います。傑作です。
心に染み入る。
本日素晴らしい映画を見た。単なるドメスティックバイオレンスを題材にしたドキュメンタリーではなく、それを超えあらゆる意味で心に染み入る作品です。非常に短い間限られた映画館でしかやっていません。しかし絶対足を運ぶ価値があります。辛いだけではない。闇の中に瞬く束の間の幸せ。美しい。生きててよかったと思わせてくれました。
日本のみんな(より多くの方)に見てほしい映画
人には隠したい過去が何かしらある?隠し続けても生きるのはつまらない!動機と機会と正当化の三つの条件が揃えば、誰もが誤ちを発す可能性が出てくる、しかし、何かの新しいきっかけによって動機と正当化が無くなります。その時は誤ちに気づき、新しい一歩を踏み出す時である。過去の誤ちは恥ずかしいことであり、一生隠せない傷になるかもしれません。しかし誤ちを口に出すことで傷を消すきっかけになります!過去の誤ちは決して恥ずかしいことではありません。そこで学んだことを活かせばカッコいい人になります。誤ちは人生で1番辛い時を必ず起こします!その試練を乗り越えることによって、それより辛いことはなんてありません!乗り越えたときが伝える側であり、助ける側になるでしょう!
友だちが将来いいパパになるを面接中に言っていました。家族というのは決まった形であり、決まりきった形ではないです。いつも一緒にいる人が大きな支えになっていることがあります。今の関係と新しい出会いを大切にするべきです!いいパパママとは簡単です。子どもを守ることができ、今の仕事や人生が子どもに自慢ができ、いつか子どもが自身が話し出す。この二つの条件が担えばいいパパママであると僕は思います。
【”カネマサが”嫌な事を忘れることが出来るから・・”と言いながら虐待を受けていた女の子マユにアイスを食べさせながら、自分は口にしなかった訳・・。】
ー上西雄大さんが、ご自身の辛い経験を基に、今作を製作され、世に児童虐待の事実を伝えようとした姿勢には、素直に頭が下がる。ー
■沁みた点
・若き日の”カネマサ”が愚かしき母親の愛人に虐待を受けながら、健気に耐える姿。
(というか、病院関係者を含め、時代的に虐待に気づかなかったのだろうか・・。気づいていても、申し出る機関がなかったのであろう・・、もしくは世の中に児童虐待と言う観念が薄かったのかもしれない・・、と推察。)
何しろ、実際に経験している上西雄大さん自らが脚本を書いておられるのだから、事実だったのであろう。
現在も含め、どれだけ多くの子供たちが、今作のマユさんのような、辛い目に会っているのだろう・・、と考えただけで・・。
・カネマサの粗暴な性格形成の理由と、それでも自分の幼き日をダブらせたマユを”何とかしよう・・”という思い。(多分、深い理由はない・・。)
マユからの小さな声での ”有難う” という今までカネマサが聞いたことのない言葉が引き金になったのであろう。
・カネマサが、初めて、”家庭を持ちたい:独りはもう嫌だ・・”という思いに駆られていく過程。
◆一点だけ述べるが、幼き日に児童虐待を受けながら、それをバネにし、社会的な成功を収めた方、市井人として細やかな幸せを掴んだ方はいる。(複数、知っている。)
なので、幼き日に辛い思いをしても、今作の”カネマサ”のように、”一滴”の人間の善性を保ち、マユに救いの手を差し出す男。及び、カネマサと同じく、親の愛をキチンと注がれなかった、マユの母親の人物造形が”少しだけ、類型的ではないか・・”と思ってしまった作品でもある。
ー 児童虐待をした方全てが・・、と言うように見える部分があったためです・・。ー
◆劇場公開の映画として、気になった点。
・無理やり抒情的な雰囲気に持って行こうとする”昭和枯れすすき”的な、大仰な挿入曲。
・カメラワーク。特に暗い部屋のシーンの撮り方。
・大変、申し訳ないが、マユさんを演じた子役の方以外の演技が・・。
<劇場公開作としては、粗さが気になる点が幾つかあるが、それ以上に上西雄大さんの強い想いが伝わって来た作品。
初期衝動とまでは言わないが、観る側の心に響くモノを齎した作品である事には間違いない。
現代でも、大きな問題になっている”児童虐待問題”に、正面から向き合い、真摯に世に問いかけた作品でもある。>
<2020年12月20日 刈谷日劇にて鑑賞>
是非見てほしい映画です。
脚本は素晴らしかった。
ただ1点気になったのは木下ほうかが出てくる
女性に借金の責任を取らせるシーンがよくなかったと思う。
程度の低い人間が行う行為なので少し引いた...
でも他はよかったと思います。
ずっと心の中で反芻している
児童虐待がテーマのとても重い作品。
虐待に繋がる負の連鎖を、じっくりと見せつけられるのが本当に苦しかった。
しかしその連鎖を断ち切ろうと、どうしたら?ともがいていく様に心を奪われます。
愛された事がないから愛し方がわからない。誕生日を祝ってあげたいエピソードなど、なんて寂しいのだろうか。
この作品は虐待される子どもだけでなく、虐待をする大人側にもアプローチしている所に深みを感じました。
メイン三人の演技が実に生々しく、特に子役の小南希良梨は本当に素晴らしかった。
歌やメイクにギラっとした色味等、どこか昭和の匂いがする世界も物語にマッチしていたと思う。
演出や小物などもリアリティがあり、音が荒かったのも狙っているのだろう。
物語の締めくくりは最初予想していたものと違い、それが何だかとても嬉しかった。
正直子を持つ親が観るとかなり辛いです、でも絶対観てほしいとも思うんですね。
私は終始震えるように涙しながら、絶対目をそらすまいと観ていました。
上映館が少ないのが残念ですが、できるだけ多くの人の目に触れる事を願ってます。
今でもずっと心の中で反芻している、本当に素晴らしい作品でした。
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