「かなり偏った立場の人が撮った作品。批判する気はないけど・・・」娘は戦場で生まれた お抹茶さんの映画レビュー(感想・評価)
かなり偏った立場の人が撮った作品。批判する気はないけど・・・
アラブの春と呼ばれる政治運動当初から活動していた方の作品で、かなり偏った立場の人が撮った作品。
シリアは少数派の政権が多数派の民衆を支配する国家体制だけど、さかのぼれば植民地支配の方法として宗主国(フランス)がもたらした国家体制。
支配される側が政権を不満に思うのは当然なんだけど、歴史的な背景には踏み込んでない。
また、スクリーンでは主人公側には武器がほとんどないように描かれてないが(一瞬だけ画面に映る)、戦闘員と民間人が混在するなかで戦闘員も負傷しているはずなのに、不自然に省かれてる。
というか、一旦国外に出たのに生まれたばかりの赤子連れて包囲されてる都市に戻るのは普通の人間ではありえない。それだけ反政府活動に思い入れがあるのだろうけど、だからこそ偏った立場の人が撮った作品と言える。
安全な立場にいる人間が気安く作品を批判する気はないけど、少し割り引いてみた方が良いのではと感じた。
ついでにいえば、最後のドローンによる空撮は完全に蛇足。後から撮影したことが丸わかりで映像全体が嘘っぽく見える。
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