劇場公開日 2021年4月16日

「あくまでキャラ映画路線なら、ね」名探偵コナン 緋色の弾丸 ししまるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0あくまでキャラ映画路線なら、ね

2021年4月20日
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鑑賞方法:映画館

単純

まずきついことを言う前に、ここだけ褒めさせてほしい。アバン(OP前の映像)は素晴らしかった。あの演出から生まれる緊張感。あの雰囲気を持続させ、推理面を向上させることができていたら歴代屈指の名作となりえたかもしれないと勝手に思う。

しかしその推理面だがあまり良くはなかった。ミスリードかと思いきやの展開は面白かった。しかし犯人断定のシーンでの余計な動きや、何故犯人としたのかが比較的簡単であったことなど、他にもあるが推理物として面白く、まとまっていたものだったかといえばそうではなかった。犯人のカリスマ性も無く、冴えない。

しかし、だ。今のコナン映画が推理面で勝負していないということは周知の事実。映像美やキャラの見せ場を重視しているのだろう。そちらは良かったと思えた。特に見せ場の作り方やキャラの絡ませ方。多少難はあるものの、普通に上手である。過去作のネタを故意か偶然か使っていたのも面白い。

年々壊すもののスケールが大きくなっているが、キャラ映画なので、被害の規模は言わないでもいいだろう。

だからこの点数にした。
推理物として売り出すなら1〜2点である。

*キャラにこの台詞を言わせたいというのは分かるし良かったが、少しストーリーのバランスを考えて欲しい。詰め込んだ感覚で感情移入しきれない。

*拉致されていた〜が何故か証言しなかった等のシーンの存在理由が皆無。その理由ははたして語られただろうか。そうであったら申し訳ない。

*小五郎のひつまぶしのシーンは最悪。そこについては書きたくもない。コナンの狙撃許可シーンは急所に当てさせないよう行動することを赤井さんにちゃんと伝えていれば許容範囲だった。

ししまる