「ストーリー以外のフックがすごい」名探偵コナン 緋色の弾丸 matutakeumeさんの映画レビュー(感想・評価)
ストーリー以外のフックがすごい
今回の舞台は、コナン世界のオリンピック的イベント、WSGの開会式と最高時速1000キロの真空超電導リニアの試乗会。
ストーリーとしては、ツッコミどころも多々あり、結局何の話だったんだっけという感じで、弱く感じました。
しかし、ストーリー以外のアイデアが異様に目を惹き、ただ弱い映画では終わらないインパクトがありました。
何気に私が一番衝撃的だったのは、沖矢昴が変装を解くシーン。この作品を見ている方はご存知のように、沖矢昴というキャラクターは、赤井秀一という人物が変装している姿です。事情により長らくその名前と姿で生活して、沖矢昴としての人間関係も築いており、既に一人のキャラクターとして立っているんですね。
この映画では、沖矢昴が変装をとき、赤井秀一になるシーンがあるんですが、特殊効果のマスクみたいなのを顔から剥がすんですよ。ベロンと。そして車の助手席に、ペラペラになった沖矢昴の皮みたいなもの(カツラ付き)がポンと投げられるんですね。
1秒くらいのシーンなんですけど絵面のインパクトがすごくて、ああ、沖矢さんは本当はいない人なんだなあと、なんだかザワついた気持ちになりました。いや、変装元の赤井秀一自体フィクションなんですけど笑
あとは、依頼人が誘拐されたすぐ後のシーンで悩み0%の顔でひつまぶしを食べてるおっちゃんサイコっぽいとか、阿笠博士グッズ無双とか、新国立。。じゃなくてWSGのメイン競技場、景気良くぶっ飛ばしたなとか、あのラストの事故で生きてるの嘘でしょとか、台湾の列車の脱線事故と時期が近すぎてあちらでの公開大丈夫かなとか、色々色々衝撃で、退屈しませんでした。
あと、今回の一番の見せ場と思われる赤井秀一の銀の弾丸でのリニア狙撃、真空トンネルという舞台やキャラクターが作り出すギリギリのリアリティと、ぶっ飛んでるアイデアが科学変化を起こしていて、素直に面白かったです。
でも、赤井さんは車内のどこにいつ弾丸が飛んでくるかなんて、どうやってコナン君に指示したんだろう?座標?
しかもコナン君は、メールの文章だけで、会長に犯人を誘導する位置を指定したり、完全に弾丸が飛んでくるタイミングを分かっていたけど、一体。。。?
まあ、ミステリー映画ということですかね!