一度も撃ってませんのレビュー・感想・評価
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ハードボイルドな装い中に滲む哀愁とユーモア
昨年は「半世界」に激しく感動した阪本順治監督の新作。まさに映画に愛をこめてといった趣の作品。
石橋蓮司、大楠道代、岸部一徳、桃井かおりという四人のレジェンドたちをメインに据え、佐藤浩一、豊川悦司、江口洋介、妻夫木聡などが脇を固めるフォーメーション。肩の力を抜きながらも面白い作品を作ろうという『熱』が十二分に伝わった。
蓮司さんが裏の顔を持つ売れない小説家を演じた。ヤクザな弁護士の依頼を受けてメキシコの麻薬カルテルにいたという男に殺しの仲介をしていたが、ヒットマンと対決せざるを得ないを状況に。
そう、彼は一度も撃ったことがなかった。
ハードボイルドな装い中に哀愁とユーモアが滲み出す逸品。何しろ蓮司さん、御年78歳であります。
渋すぎる世界
石橋蓮司、大楠道代、桃井かおり、岸部一徳、佐藤浩市、江口洋介、豊川悦司、妻夫木聡、井上真央など豪華俳優人がわんさか出てくる。
石橋蓮司がとにかく渋い🚬いわゆるハードボイルドなんだけど笑いありホッコリあり。桃井かおりと大楠道代ここにあり❗みたいなはまり役。長くなくちょうどいい時間で良い。
エンドロールでトヨエツの名前をみてトヨエツ?ってなり、サイト調べたらまさかのガッツリ出ていた。まったく気づかず💦
原田!!!
50歳台までには、この映画の空気感、鳥肌がたつほどの痛懐かしさを感じることはできないだろうな。さらに、あの時代のゴールデン街を知らないとね。残念ながら若い批評家には不評な作品らしい。しかし、僕は作品の全体像を絶賛したい。故藤田敏八や長谷部安春に監督してもらっても素敵だろう。この場に必須の原田芳雄は、確かに作品に存在感を示している。桃井かおりが独白する!市街で機動隊相手に石投げて、逃げて...のくだり。中学生時代に彷徨ってた新宿で遭遇した。その記憶の同時代性に泣く。
「ザ・映画」
今年40本目。
エンターテイメントとして非常にいい。ザ・大人の映画。しかし若い人が見ても全然面白いと思います。こう言う映画は登場人物を事前にあまり調べず、こんな人も出てるんだと楽しむ映画。
お客さんはおじさん比率が高いですが、若い人も2人位。
石橋蓮司こんなおじさんになりたい。酒も煙草もやらないから無理かなあ、いや目指します。
なにこれ
なんかねー、観客にどう思ってほしくて作ったのか全くわかんないよ。
有名な俳優が画面に映ってて、
石橋蓮司がウロウロするだけ。
俳優が飲み会で酔っ払って、その場で即興の芝居を始めたのでカメラ回しました、みたいな映画。みんな相当酔ってるから、当人たちは盛り上がってるが、他人から見たらそこまで面白くない、って感じ…
途中の、アドリブで撮ったであろう桃井かおりがノリノリのシーンとか、恥ずかしくて観てられなかったわ。
極上の味わい
「団地」を観てから観に行きました…重厚な蓮司さんもいいですねw 今回も音楽がはまってます。桃井さん登場で笑いましたw 途中からこれはあのひ…(ズ)とか、ま…(簿)なんかとは別作品だと割り切って観ていましたが、やっぱりここまで雰囲気と期待を盛り上げたんですから最後はカタルシスか奇想天外くらいでまとめてくれればなぁーw テレビや舞台だと充二分の内容ですが、劇場版なのですから続編や次回作はドラマの刺激性をより強めてほしいですね。特に蓮司・一徳・道代・かおりの諸氏には中毒性があるのですから阪本監督お願いしますよ本当にw 見終ったら少し元気が出て来ました…これは観た方がいいですよ。
観て損のない佳作
贅沢な役者陣を惜しげもなく各シーンに鏤めて、それぞれが大真面目に馬鹿を演じる。邦画のコメディはこうでなくてはいけない。どのシーンをとってもドラマがあり、登場人物の思惑や見栄や恐怖や、ときには優しさが見える。
主人公の作家市川進のハードボイルド趣味に合わせて、銃器の店があったり、その店の閉店の挨拶が「The long good by」(多分レイモンド・チャンドラー著「長いお別れ」より?)だったりする。わかる人だけわかればいいという粋な演出である。
石橋蓮司の存在感がいい。重々しくなく、軽すぎず、女子高生からカワイイ!と言われそうなおじさんである。役としては74歳、石橋自身は78歳だが、まだ微妙に現役感がある。バランスが取れていそうでいないところに人間としての位置エネルギーがあるのだ。それがそのまま物語を牽引する力となっている。
同じようなことが他の登場人物についても言えるので、本作品は不完全な人間たちの群像劇として見事に成立している。佐藤浩市親子の直接のやり取りや柄本明親子の共演など、ほんの僅かなシーンもやたらにケッサクで、観ていて兎に角飽きない。
ノリが完全に昭和だから、中には受け入れがたい人もいるかもしれないが、通信が発達したこの時代にあっても、技術が進んだだけで人間の本質に変わりはない。小賢しくて悪辣で剽軽で人情に厚いという複雑怪奇で面白い人間は確かにいる。そういう人々の情けない喜劇だと思えば腹も立たないだろう。観て損のない佳作である。
最後
そんな風に終わるの?
コメディのような、コメディではない内容で、全編、ブラフのような駆け引きがある殺し屋の話なのかと思いきや…。そして、途中から、いわゆる闇世界の話となり、シリアスになったかと思いきや…。
いろんな肩透かしをくらいました。
評価が分かれる気がする。
主人公は、結局、何を目指していたんだろう。
あの世から悔しがる松田優作w
阪本監督、完全に遊びましたよね?!と言いたくなるくらい、否、演者みんなふざけやがってっ!!と苦笑したくなるような作品。
もちろんシリアスに観たっていいのだろうけど、
完全に松田優作を意識した主役の石橋蓮司さんが、
もうカッコいいやらダサいやらで、もう、とにかくサイコーwww
新崎人生がとてもいいキャラを演じている。
今後もちょいちょい出てきて欲しいな。存在感すごくいい。
こういう演者が楽しんで演じている作品は、
こちらもとっても楽しくなるし、ほこほこする。
引きずるものを何時か整理したいが…。
初老あるあるを交えながらサスペンス?は進む。
映画の中の人々はYの閉店と最後のドタバタで昇華出来たんだろう。
色々身につまされる。
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ずっと一線にいる役者ってすごい。
朝のゴミ出し爺さんから御前零次へ変貌する石橋蓮司。あの年になったら御前零次を見習いたい。カッコ付けたときには帽子が脱げないのがかわゆくもある。
70年代から変る事無く桃井かおりを続けている、桃井かおり。こちらも一緒に年食ってるのせいか何の違和感もない。すごい。
色男豊川悦司は変貌しながら存在感を吐き出してる感じ。別の意味ですごい。
あの定年編集長は昇華できたかな。
総じて笑わせてもらった
映画comでの酷評ぶりにびっくり。コロナのせいで今年5本しかみれてないが1番面白かった。ただ観客はアラフィフの私より皆年上で中高年にコメディはキツく、客を選ぶ映画なのでは。
石橋蓮司の一見マジメだがキメきれないキャラはいつもの安定感、桃井、大楠の私の想定より若い現役感に惹きつけられた。前情報無しの方が愉しめたので、岸辺さん以外のキャストは、それなりの演技はしているがオマケと思って視た方がいいかも。筋もこなれていて要所は押さえており良かった。欲をいえば大楠演じる妻の優等生キャラはステレオタイプで相応しいと思わなかったので、もう少し掘り下げても良かったと思うが、総じて笑わせてもらいました。
女優に乾杯🍷
大楠道代(75)、桃井かおり(68)を楽しみました。セリフや歌など、一番出番も多かった気がします。
大楠道代の安田道代時代の映画では緒形拳との「セックスチェック・第二の性」がすごく印象に残っています。今も変わらぬ美貌で、色っぽくて、さすがですね。
桃井かおりは「幸せの黄色いハンカチ」「ええじゃないか」が印象に残っていますが、歌も旨いし、今のほうが素敵ですね。化粧品のコマーシャルも出てるし。さすがでした。
新崎人生(ポパイ)はこの話しの大事なコアでした。店は舞台でもありました。あの体重でバーカウンターを簡単に乗り越えるのはさすがプロレスラ―、まだ引退してないのかも。役者歴ほとんどないのに、旨かったですよね。存在感ありました。合唱捻りでしたっけ?得意技。
親子共演も二組楽しめました。佐藤浩市と寛一郎の「これってパワハラ?」なシーンはNG結構出てたのでは?と思いました。
トリカブトは強心剤?毒殺用?よく加熱すれば大丈夫?ホント?
妻夫木聡はこのメンツだと一番若いのか? スナイパーシーンは誰?
冷蔵庫の中の真空パックの大量のGUNは何かの映画のオマージュですか?
井上真央のシングルマザーの看護婦さん良かったなぁ。居酒屋のシーンが好き。すごく普通で。
朝まで飲んで、しじみの味噌汁が〆ですか?パワフル老人恐るべし。オレも真似しよう。
入っている具材(役者)が信じられない程の超豪華さによってそのハーモニーによって味わい強くなった鍋
ストーリー自体はあっさり薄口な仕上がりだけど, 入っている具材(役者)が信じられない程の超豪華さによってそのハーモニーによって味わい強くなった鍋のような印象。石橋蓮司さんはじめ、そもそもそこを期待しての鑑賞だったので一応の満足感。売れない作家、でも実は数々のお蔵入り事件となった殺人事件の闇のヒットマン。
スタンドオフ
表の顔は売れない小説家の、一度も人を撃ったことがない殺し屋の話。
裏の世界でサイレント・キラーと噂される殺し屋にして、同名ハードボイルド小説を表で書く主人公。
残念ながら物語を一切排除し、実際の事件を題材にして細かい描写のみに傾倒している為、全て没で出版には至らないけどw
殺し屋家業も裏取りと繋ぎを仕事をしている…いや、充分ですけどね。
一部の人物がハードボイルドを気取っている設定がスカしまくりで、そういう意味では確かにコメディ。
終始愉しく軽いつくりで、笑いという程のものはないものの、コミカルなドラマとして普通に面白かった。
石橋蓮司
大好きな俳優さん。
ちょっと滑舌は悪くなったけど、渋い声はあのNHKの人形劇「三国志」当時と変わらない。
近年、演じる役は間抜けなキャラクターが多いけど、立ち姿は年齢を感じさせずスッとしていてカッコいい。
物語自体は全編通じて流れるユル〜い空気感がいい。
豊川悦司のハンパ具合もうまくハマっていた。
桃井かおりも地のままで役に入り込んでて本当に楽しそう。
大楠道代が不審な行動を続ける夫を詰問するシーンもアドリブのようで過去にも夫婦役をやっている2人ならでは。
一応、殺しのシーンを何度か入れてハードボイルドの体を保っているのも、良い意味で想定外で悪くない構成だと思う。
「どうせ、セリフなど無いのだろう」と思っていた寡黙なバーのマスター・新崎人生のクライマックスシーンでの絡みにも意表をつかれた。
出演者はベテランばかりであり、おじさんとおばさんの戯れ言といった感じの作品だから、若い人にとっては食指が動きにくいかも知れないが、時間潰し程度に肩の力を抜いて見るには丁度いいと思う。
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