「ハードボイルドな装い中に滲む哀愁とユーモア」一度も撃ってません エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
ハードボイルドな装い中に滲む哀愁とユーモア
昨年は「半世界」に激しく感動した阪本順治監督の新作。まさに映画に愛をこめてといった趣の作品。
石橋蓮司、大楠道代、岸部一徳、桃井かおりという四人のレジェンドたちをメインに据え、佐藤浩一、豊川悦司、江口洋介、妻夫木聡などが脇を固めるフォーメーション。肩の力を抜きながらも面白い作品を作ろうという『熱』が十二分に伝わった。
蓮司さんが裏の顔を持つ売れない小説家を演じた。ヤクザな弁護士の依頼を受けてメキシコの麻薬カルテルにいたという男に殺しの仲介をしていたが、ヒットマンと対決せざるを得ないを状況に。
そう、彼は一度も撃ったことがなかった。
ハードボイルドな装い中に哀愁とユーモアが滲み出す逸品。何しろ蓮司さん、御年78歳であります。
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