「だからWAVE "S" だったのか。」WAVES ウェイブス kumiko21さんの映画レビュー(感想・評価)
だからWAVE "S" だったのか。
この監督、テレンス・マリック監督の撮影アシスタントだったんですね。溶けそうな光が主役の映像美、しっかりと継承されていて既視感を覚えました。ストーリー自体は一歩間違えばとてつもなく泥臭い方向へ流れそうなのですが、どの部分を切り取ってもvideo art作品として成立しそうな美と音楽に相当助けられていると感じました。
予備知識なく見たから、悲しいだけの初めのWAVE が去った直後は虚しいだけでした。男って、どこまで馬鹿なの?子どもなの??自分中心なの???(怒)・・・・・・
マッチョな父、人一倍マッチョを貫かないと黒人がある線以上の水準を維持して生き抜くことが、BLMが叫ばれる今以上に難しかったのではあろう世代。でも子どもは自分のカーボンコピーじゃないんだよね。なのに、子どもは親を失望させたくなくて、悲しくも隠し事を続けて、取り返しのつかない位こじらせちゃう事って、万国共通なのだと思います。成功している親だって、人として絶対的に不完全な存在なのだと気づける年齢はせいぜい20代半ばかしら。
予備知識なく見たから(しつこいですね)、SECOND WAVEがあって、本当に救われました。エミリーは、まるでみんなのお母さんみたいでしたね。兄をフォローして抱きしめ、父を慰めて抱きしめ、ボーイフレンドの死に行く父親の最期も抱きしめ。継母も、夫よりは遥かに大人でしたね。男って、とにかくお子ちゃまなんです〜、っていう通奏低音を感じました。
それにしても、高校生の飲酒運転、ドラッグ、なんとかして!!
コメントする