配信開始日 2019年11月29日

「日本未公開の大傑作」ザ・レポート ヘルスポーンさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0日本未公開の大傑作

2020年1月15日
iPhoneアプリから投稿

CIAによる非人道的な拷問の実態を暴く一人の男を描いたポリティカルサスペンス。

実話ベース!アダム・ドライヴァー主演!
Netflixではマリッジ・ストーリー、Disneyではスター・ウォーズ、そしてAmazonでは本作「ザ ・レポート」です。映画配信サービスの三大市場の大注目作でそれぞれ主演(スターウォーズは主演級かな?)を務めるドライヴァーの躍進は止まらない。

日本では劇場未公開のままAmazon primeにて配信になった。私の中では2019年TOP10に入る作品。

5年もの歳月をかけ630万ページにも及ぶCIA強化尋問の資料を精査し、非人道的な行いの数々をあぶり出し、巨大な組織へ立ち向かっていく姿に感動する。

尋問と聞いて頭に浮かぶのは「24」のジャック・バウアーによるテロリストへの尋問シーンだろう。(通称SJT:スーパージャックタイム)。
人間が何処をやられると痛いかを知り尽くしたジャックの行いに観てるこっちも痛くなるが、本作の尋問はそんなものではない。ジャックは尋問のプロだったが、強化尋問を行うCIAのメンバーは全くの尋問素人!(尋問経験0!)

素人が考え出した尋問(拷問)ほど怖いものはない。科学的、心理学的に効果があると自称しているが、印象に残っている尋問の一つが棺桶に大量のゴキブリと一緒に閉じ込めるといった拷問だ。

彼らの人を人扱いしない行いに怒りを燃やすアダム・ドライヴァーに感情移入していく。責任の所在がわからないよに隠蔽や揉み消しが繰り返されていく権力者達の話は決してアメリカの話だけではない。他人事ではない。

今観る価値のある作品だと思う。
Amazon primeに入っていて良かったと思える作品だ。

ヘルスポーン