ジョゼと虎と魚たち(2020・アニメ版)のレビュー・感想・評価
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夢を追う青年と下肢不自由な女性との出会い
原作は田辺聖子氏の小説、
青年と下肢不自由な女性の出会いと別れ、
自立と成長譚を描くクール&シャインな物語、
そして今アニメ
シャイン&ポップライトな筋立てと映像、
序盤のファンタジーシーンなどアニメ作画ならでは、
終幕まで高揚す軽やかさと眩しき光溢る作品と相成り、
ジョゼはキャラ可愛く、声もバッチリ!
BGMなども良い感じでしょう、
昨今の世況返す如き、障害者だからと身構えず、恋愛群像劇の陽に絞りし筋書、心軽やかにす良作でした( ^ω^)
ツンデレ(笑)(デレはないか、、、)
何となく鑑賞したけど、面白かった。
昔邦画があったのは知ってるけど、ストーリーや設定は少し違うみたいだ。
恒夫がメキシコに飛行機で向かうんだけど、マスクしてないので、今の時期だとあれっ?と思った。映画のテーマは夢を諦めないことかなぁと思ったけど、コロナ禍では諦めた人が多そうだ。
祖母が亡くなったのは驚き。結構、健康体だった。亡くなることで、ジョゼの自立へと話が進む。
ジョゼは可愛いが、性格はツンデレ、いや、ツンツン。人とあまり接してこなかったのか、人付き合いが苦手そうだ。
映画をざっくり解説すると、山村クミ子(ジョゼ)と鈴川恒夫の恋愛物語だ。
鈴川恒夫は大学生でダイビングショップでアルバイトしている。小さい頃に鑑賞した熱帯魚の群れを観ることが夢なので、メキシコへの留学を希望している。(メキシコの海にその魚が沢山生息しているそうだ)。ダイビングショップの同僚、舞から想われている。
ジョゼは足が不自由で歩けない。両親はいないので祖母と二人暮し。祖母による過保護もあって、社会との接点はほとんどない。社会を猛獣がいる危険な所と認識している。
ある日、恒夫とジョゼは出会った。(ジョゼが坂上から制御不能となった車椅子が猛スピードで下って、途中投げ出されたジョゼを坂下にいた恒夫に衝突する。)それから恒夫はジョゼの祖母の依頼でジョゼの介護をする。時給は良いようだ。
ある日、道路で立ち往生しているジョゼを救おうとした恒夫は交通事故に合う。足の骨折により、もしかしたら足が不自由になってしまう。この事故により、決まっていたメキシコへの留学の話は頓挫した。恒夫は絶望する。
ジョゼは恒夫のために絵本を描いた。絵本を子供達に読み聞かせる際に恒夫も同席した。
翼を失った青年が、心の翼で夢を叶える、という内容の絵本に恒夫は感動して泣いた。それから恒夫は再び希望を持った。
初めて出会った時のデジャブが起きる。車椅子から投げ出されたジョゼを恒夫が受け止めると、二人は告白してキスをした。
やがて恒夫はメキシコへの留学を実現し、ジョゼは夢見ていた絵を書く仕事に挑戦する。
ジョゼが以前話していた桜の場所で、ジョゼは帰省した恒夫と再会する。
キュンときました
その後も観たくなる作品
ジョゼと管理人の話をずっと観ていたいです。
上手く言葉に出来ないぐらい感動した。
正直この映画を見ていた98分、鳥肌が止まらなかった。
何故もっと早くに観に行けなかったのか後悔するほど、良い作品でした。
尊いという言葉がピッタリと当てはまるこの映画は、ジョゼと恒夫の2人の様な甘酸っぱくて綺麗で、そして純粋な恋をしたいという気持ちにならないハズが無かった。
ジョゼの「健常者にはわからん」という台詞が、深く胸に突き刺さった。普段自分が当たり前に出来ている事がどれだけ幸せかということを今一度考えさせられた。
根っからのEveさん信者の私なのですが、主題歌・挿入歌の「蒼のワルツ」「心海」無しではこの映画を語れないぐらい良い曲です。
絵も映像も主題歌もどれが欠けてもこの感動は生まれなかった様に思えるぐらいに完成されたものでした。
映画が終わって直ぐに原作小説、コミカライズ作品、主題歌・挿入歌を買ってしまうぐらいにはオススメしたい作品です!!見なきゃ損なので是非!!!
怖いけど怖いだけじゃない世界
予想通りのエンディングだった。
が、
そこに至るまでの物語は素晴らしかった。
生まれつき足の不自由なジョゼ。
限定された世界しか知らないジョゼ。
そんな彼女の心が解放されていく様を、清原さんは見事に演じていた。それに付き添う管理人の中川氏も、第1声から声優さんと遜色ないくらい馴染んでる。
物語は案外シビアだった。
彼女の置かれている環境もそうだけど、介添人の逝去や、就職。また彼女への視線やら態度が描かれる。
舌打ちされるような事を彼女はしていない。
鼻で笑われる程、他人は彼女を知らないはずだ。
容赦ない偏見の眼差しが彼女を刺す。
よく歪まなかったなと、祖母の教育方針に胸を撫で下ろしたりもする。
好奇心の海へ管理人と共に泳ぎ出すジョゼ。
そんな彼女の変化を1番喜んでいたのは祖母なのだろうと思う。
祖母の死も、管理人の事故も衝撃的だった。
現実では充分起こりうる。
なぜアニメでは起こらないと思っていのだろうか?
突然の不幸を目にした時、頭に浮かんだのは「ジョゼ…どうやって生きてくの?」だった。
おそらく俺が抱いたその疑念を、現実に抱え続けている人達はいる。主人公に感情移入する事で、そんな当たり前の事を失念していた自分に気付く。
ジョゼと管理人の立場は一転する。
支えられる者から支える者へ。
そして、お互いがお互いを支える者へ。
出来過ぎたラストだなと思いながらも、ジョゼの笑顔を祝福せずにはおられない。
ただ…色んなとこで転ぶジョゼを見て、冒頭の下り坂もそうだけれども。もう少し体の傷や、痛さも表現はして欲しかった。かすり傷1つない状態に「あー、2次元の話だった」と片付けてしまえる。
一人の女性の成長ストーリーとも言える
アニメーション、演技、演出、音楽どれも高水準で
特にジョゼの表情の変化、海の中、街の風景などはとても美しく
心を揺さぶられました。
ジョゼの心情の変化や成長する姿を細かくフォーカスしていて
どちらかというと主人公はジョゼの方なのかな? という
印象を持ちました。 また、ジョゼと主人公を取り巻く人間の
立場や状況、やり取りが抜群に良く、人間臭くて、
ただのわき役ではないとわからされました。
足が不自由で、且つ祖母の考えからあまり外に出られず
社会知らずで我儘で、頑固で、幼稚な部分が多かった彼女が
恒夫と出会い、外の世界に出て、色々な人に触れ、
様々な葛藤の中で成長し、時には恒夫に救われ、
時には彼女が救い、お互い失敗しつつも
成長 という要素をもって進んでいく姿が、
強く印象に残りました。
たとえ手が届きそうにない夢があっても、
心が打ち砕かれても、心の翼ともいえるものをもって
少しでも実現できるように進め、という
我々へのメッセージも込められているように感じました。
同名異人
ネットで評価が高かったので観に行きました。
高評価だけあって、今の日本のアニメーションらしい作品であり非常に良かったのですが、今の観客に合わせた作品のようにも思えました。
しかし、2003年版の犬童一心監督作品の方もリアルタイムで観ているのですが内容はすっかり忘れてしまっていて、でも本作とは印象が全く違っていたので比較のために無性に観返したくなり、丁度私のDVD録画コレクションの中にあったので早速観返しました。
そして、観返すと同じ小説のアニメ化・実写化なのかと思うほどに、(大まかな設定やあらすじは同じだが)まるで別物の作品になっていました。
となると、未読の田辺聖子の原作自体がどんな作品なのかが気になって、これも無性に読みたくなり短編という事で、近くの本屋で立ち読みしてしまいました。(本屋さん本当に申し訳ありません)
そこで原作と2003年版実写化映画と本作のアニメを簡単に比較して、最終的に私の好みはどれか?という事を考えてみました。
まず、ここから原作を①、2003年版を②、本作アニメ版を③と表記します。
でまずは、(書かれた、制作された)それぞれの時代が舞台設定となっているので、時代性の違いが一番大きく感じられましたが、私は全ての時代を生きて来たので、その違いによるギャップは無視できました。
共通するのは、全作品がジョゼと恒夫の恋愛物語であることなのですが、結末が全て違っています。①のラストは同棲継続、②は決別、③はとりあえずハッピーエンドという形で終わっています。
で、③が好きな人は②は受け入れられないかも知れませんし、①が好きな人は(結末は違うが)②も受け入れられる様な気がします。
そして、①、②が好きな人は③に対してだけでなく、全てを綺麗ごとで描く、現在の大衆娯楽の表現に対しての違和感を感じてしまうかも知れません。
例えば、恒夫の本来持つだらしなさや姑息さなどを含む人間臭さや感情の機微などの表現が、①でそれとなく漂わせて、②で強調されて、③で消しさられてしまった様に個人的には感じられました。
私も③を観終わった直後は、この作品の良さを素直に感じたのですが、②を観直し、①を読むことにより愛情の奥深さや感情のリアリティを更に感じ、原作の根底にあるテーマ(障害者の愛と幸福の形と、健常者の障害者に対する愛と幸福の形)の乖離を③に感じていました。
①のジョゼにとって完全な幸福は死というのは、③のジョゼの幸福とは決定的に違っていて、むしろ②のラストの方がそのニュアンスを表していた様な気もする。
なので、今では③は、①や②の深い部分での障害者にとっての愛の残酷さや喜びではなく、限りなく一般大衆に分かりやすく喜ばれそうな恋愛物語であったような気がしました。
まあ、なんにしろ③を観たおかげで、②を観返し①まで読むきっかけが出来たので良かったです。
畳の目を数えて、四つ葉のクローバーを10本集めろ!
ダイバーと絵描きの恋愛物語
実写版見て予習なんてするんじゃなかった。
結構気になっていたので期待して鑑賞。
原作小説を読んでいないのでどちらが原作よりなのか分からないけれども、アニメ版はこれでよかったのか?と思った。
貧困、障害、差別、いろんなものがジョゼを縛り、傷つけて形作ったはず。
特におばあの存在は保護者であり牢屋のような存在だった。
そんな閉鎖生活に平凡な恒夫が入ってくる。
平凡な恒夫と皮肉れ者のジョゼ。二人は互いを珍しがり惹かれあい恋に落ちた。
外の世界には虎がいっぱいいて、でも二人なら怖くない。虎なんて目に入らない、お互いに夢中だから。
だけどやっぱり虎はそこら中に居る。
実写版はこんな感じだった。
アニメ版は優しいおばあに見守られ、夢も希望もある恒夫が、絵の才能があってあんまり皮肉れてないジョゼと出会い、あっと言う間に恋に落ちてデートして喧嘩して、互いに支えあう。
なんて綺麗な話なのかしら。
外の世界には虎なんかいないし、実現したい夢、進みたい道も有る。
実写版は綺麗ごとじゃない恋愛だったけどアニメ版は綺麗ごとな恋愛だった。
いや綺麗な恋愛を否定している訳ではないアニメ作品だし、だけどなんとも味気ないというか、現実感とか共感とか少なかった。
アニメのクオリティは文句なし、絵も綺麗だし声優も違和感なし、ストーリーも実写版を見ていなければすんなり心にしみたと思う。
でも実写版を先に見てしまった者としては、不満が残る結果だった。
登場人物いい人ばっかりだったので、江口徳子とか新井浩文ポジションのキャラが出てれば印象が少しは変わったかも。
せめて初対面で包丁振り回すくらいはしてほしかったな。
劇中セリフより
「怖すぎて夢に出てきそうや」
虎のいる世界と虎のいない世界、我々が生きる世界はどちらだろうか。
鑑賞後に心洗われた気持ちになる、とても良質の作品でした。心の翼は、きっと誰にでもあるのです。
田辺聖子さん原作のアニメ作品。
どんな感じなのか興味が湧き鑑賞です。
「田辺聖子さんの」 と書いたものの
特段熱心なファンというワケでもなく
この作品も読んだことがありませんでした。
年明け最初の鑑賞
重苦しすぎるのは避けたいし、この作品が
ちょうどいいかな、との気分で観てきました。
◇
ふとしたキッカケで出会った男女
足が不自由で車椅子の少女 = ジョゼ
車椅子から投げ出されたジョゼを助ける大学生 = 恒夫
ジョゼの祖母に雇われる恒夫
ジョゼの日常生活の相手役を努めることに。
外に出たい けれど 外は怖いジョゼ
恒夫と共に、色々なところに出かけるようになる。
海
図書館
動物園
共に過ごす時間が増える二人。
昔からの夢がある恒夫
新しく夢ができるジョゼ
夢を追いかけ前を向く二人
恒夫を襲うアクシデント… きゃぁぁ
夢を諦めかけた相手に
勇気を持って手をさしのべる事の大切さ そして
人と人との繋がりの素晴らしさ。
それを描いた、心揺さぶられる素敵なお話でした。
とても良い作品です。
満足です。
帰り道の足どりが軽く感じられたのは
私の心にも翼を貰えたから。 なのかもしれません。
◇
で、
帰宅した直後に原作を読みました。
短編なのですぐに読了。
原作のストーリーがとても気になったからなのですが
その結果、この作品が原作の内容を
相当ふくらませて出来ている事を知りました。
登場人物
原作ではほぼ3人。
・ジョゼ
・恒夫
・おばあ
この作品で増えた主なキャラクター
・恒夫の親友(?) = 松浦隼人
・恒夫に恋する後輩女性 = 二ノ宮舞
・図書館司書の女性 = 岸本花菜
(・ネコ = 諭吉)
この登場人物の追加で、人間関係がより複雑になりました。
けれど、ムダに思えた人が、一人もいません。
みんな、
ジョゼ あるいは恒夫にとって
とても大切な役割を果たしていました。
その点からみても
すごく密度の濃いドラマだったんだな、と思います。
◇ あれこれ
劇中劇(紙芝居)
これも秀逸な内容です。
原作にあるかと思ったのですが、オリジナルみたいです。
「人間になること」
魔法の貝にそれ以外を願うと、人魚はアワになってしまう という設定
瀕死の若者の命を救うことを願った人魚姫
最後は… だめだあぁぁ
こういうの、弱いんです…(泣) ホント
主人公二人の声
を演じたのが
中川大志君と清原果耶さん です
二人の実写での演技が素敵なことは知っておりますが
アニメの声優としてはどうかな?
と心配だったのですが
登場人物のイメージに合っていたと思います。
とても良かった。
◇ 余談
空飛ぶジョゼ
車椅子から投げ出され、宙を飛ぶジョゼ
その図を見て なぜか
「射出されるモビルスーツみたい」
なんて 思ってました。 (しょーもないネタですいません… 汗)
パンフレット
買えば良かった…。
売り切れではなく、単純に買い忘れです。
買いに行ったついでにもう一回観ようかな。 …逆 ?
◇ 最後に
この作品のような良質な作品の
上映機会がもっともっと増えるといいのに。
そう思います。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
素晴らしい!
結末には、いろいろ意見あるのもわかる。
現実は、そう甘くないよ。と自分も思う。
しかし、この映画は素晴らしいと思う。
登場人物が、すべて、個人の利益だけで無く、
友人の事を思って、行動している。
レビュー見ると、そこのとこ誤解してる人結構いる感じ。
ジョゼは、自分が別れる決意で絵本を書き、読み聞かせたのだ。だから、退院の迎えには来ない。
舞だって、告白してみて、
ツネオを立ち直らせることは、自分では無理だと
あらためて悟り、ジョゼを挑発に言ったのだ。
舞もラストではカップルになってる。
まあ、偶然過ぎもあるけど、
それを上回るストーリーの上手な展開。
人魚姫の物語で、今まで口に出来なかった感謝を伝え、
ツネオに心の翼の勇気を与えて、
自分は泡にならないで、
もとの自分に戻るだけだから、心配しないで、
あなたは、本来の自分に戻ってください!
て、事。
声優さんも、中川、清原、上手いじゃん。
めっちゃ良かった。
良かったです
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