星の子のレビュー・感想・評価
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芦田愛菜、天才子役から本格派女優へ
こういうシュチエーションは本当にある。
医学の進歩と並行して宗教活動を行なっていると結果どちらにも助けられた、あるいは宗教の方に助けられたという感覚に陥ることもある。そのためにやめることもなく無尽蔵に宗教に投資してしまう。
信仰の自由といっても子供の立場じゃありがた迷惑だ。
それに対して自分を信じるマーちゃんは家を出る。一方両親をこの道に走らせることになった原因でもあるちひろは両親を信じ続けるしかない。わかってるけど両親を裏切れない。その葛藤を含む心情を天才芦田愛菜は完璧に表現します。
宗教絡みの世界はジャッジがくだせない。大森監督もラストはファジーに落としたね。
しかし日曜日のテアトル新宿、かってないくらいに客入ってなかった。コロナ禍のミニシアター本当に心配だ。
「信じる」ことの葛藤~天才女優の演技
少し前、主演の芦田愛菜さんの「信じる」ことについての考察が、日本や中国で話題になった。
この映画は、未熟児で生まれ体の弱い娘を奇跡の水で救ってもらったと「信じた」夫婦が、その後その奇跡の水をプロデュースする宗教団体に入信し、恐らく奇跡の水などの商品購入や布施の為に家計が苦しくなる中、すくすくと育った娘が、姉や両親の屈折した行動に翻弄され、自分を見つめ、成長していく物語である。
そんな娘を演じる中で、「信じる」ことへの考察を深めた芦田愛菜さんのそれは、幼少から文学に親しみ感性を磨いてきた彼女ならではの深みに満ちたものであることは想像に難くない。
それは、彼女の演技から容易に想像できるのである。
この映画の良し悪しは、『良くもなく悪くもない』というのが正直なところであるが、演技陣の印象は心に残るものがあった。
特に、芦田愛菜さんのそれは、本当に存在し悩み葛藤する少女そのものであり、映画を観終わって時間が経っても、その少女のその後に想いが馳せられるのである。
人にとって「信じる」とはどういうことか。物語の夫婦は、自分の命よりも大事な我が子の命を助けられたことで、一つの「教え」に生活の全てを捧げていく。
これは誰にでも起こることで、人は自分が救われたと感じるものを「信じる」
宗教に限らず、音楽、文学、哲学、映画、絵画、人物、企業、そして国家まで。あらゆる他事を対象に「信じる」行為がなされる。
それは、自分の心のバランスを取る大きな要素であり、それゆえ「信じた」ものが他者から否定されることは心の大きなストレスになる。
人が「信じる」ものは人それぞれであり、人に迷惑を掛けない限り自由であるはずだが、人は自分の理解を越えるものに対して案外許容しない生き物であり、それも自分の心を守る一つの傾向なのだろう。
集団からの抗力。
個と集団の関係によって、個が「信じる」ことには、安定と不安定の両面があり葛藤が内在する。
少女は、無条件に自分を愛してくれる両親を慕いながら、両親に注がれる世間の眼差しに戸惑い、悩み、葛藤する。自分が両親の側に立つか、世間の側に立つか。かつて幼い頃は、両親を信じて疑わなかった少女も、客観的な価値観が備わり、心が揺らぐ。
主観と客観の狭間で思い悩む姿は、思春期の只中で自己のアイデンティティーの確立に思い悩む姿と重なり、二重の苦しみに掛ける言葉もない。
そんな息が詰まるような思いの揺らぎを、本来の天真爛漫な性格を微塵も感じさせず観客に静かに伝えてくる彼女は、天才子役から天才女優への階段を確実に登っている印象だ。
宗教の話ではなく、少女の成長物語だと思います。
信仰宗教を信じる一家に育った少女の物語です。生まれつき病弱だった次女ちひろの為に始めた信仰宗教。両親はドップリつかり、家はドンドン貧しくなるが、両親は純朴で二人の娘にありったけの愛情をそそぐ。でも長女のまーちゃんは、そんな宗教が嫌でなのか、家を飛び出してしまう。次女のちひろは、純粋に真っ直ぐに成長し、中学3年生になる。そんなちひろのお話。
ストーリー的に、考えさせられる映画。ヒロインのちひろにとっての関心事は、宗教ではなく、家出したお姉ちゃんの事、一目惚れした数学教師の事、親友が彼氏と喧嘩している事。こういう思春期の少女の話なんですね。
ちひろは小五の頃からイケメンに目覚め、ともかくイケメンなら直ぐに気になってしまう。一目惚れの数学教師も、信仰宗教のお兄さんも、親友の彼氏も、背が高くてシュッとした顔が大好物。「イケメン教」なんだな。で、今は一目惚れの数学教師にゾッコン。
ここでのメタファーは「授業」です。無駄に数学の授業が細かく何度も繰り返します。でもちひろはノートに教師の顔を描いて授業を一切聞いていない。つまり「顔」だけで中身には興味ない恋愛をしているってこと。
それが教師の正論だが心ない言葉に熱が醒めて、馬鹿だが優しい親友の彼氏の言葉に救われる。それで「イケメン教」に頼らず、自分の価値観を認めてくれる男を良いと思えるように成長する。
家出した姉との間のメタファーが「コーヒー」です。宗教一家は体に悪いとコーヒーを飲まない。でも、それに反発する姉から、こっそりコーヒーの味を教えてもらう。「苦い」と閉口するも、姉は「いずれ分かる味だよ」と言われ、中学になってコッソリ飲んでいる。
ちひろにとって、家族の外の世界はコーヒーのような苦いもの。背伸びして飲んではみたものの、やはり苦い世界。それが叔父さんとの喫茶店のシーンなんだろう。コーヒーを飲んで背伸びはしてみたが、自分はまだ両親の元を選ぶ。
う〜ん長女の家出の理由は本当に宗教なのかな〜?叔父さんの策略に一度は加担するも母親を守ろうと対決する訳で、本当は恋愛なんじゃないかな。それがコーヒーの苦味なのかも。
家族と宗教の関係がタイトルにもある「星」なんでしょう。ラストで両親は三人一緒に流れ星を見たいと、ちひろを連れ出す。両親は流れ星を三人で一緒にみたいと言うが、ちひろは「そんなことよりお風呂の時間は?」「風邪ひくから帰ろうよ」と言い、姉の出産の連絡に「元気で暮らしていて本当に良かった」と涙して、流れ星が見えない。
つまり、もう宗教は家族を照らしてくれない=必要がない、というメタファーかな。
病弱な次女を懸命に愛す故に宗教に頼った両親、自分の見た目に自信がなくイケメンへの憧れにすがった次女。信仰宗教もイケメン教も、そういう逆境に立った時に支えとして頼った存在に過ぎないのです。で、そんな家族が家族を頼りに生きていこうとする話、じゃないかな〜。
主演の芦田愛菜は、この純粋で真っ直ぐ育った少女の役にぴったりです。愛敬はあるが美人でも可愛い訳でもない等身大の中学生を好演しています。
姉のまーちゃん役の蒔田彩珠も流石ですね。万引き家族や志乃ちゃんは〜、の女優さんで存在感あるな〜。ちひろの両親が永瀬正敏と原田知世、宗教にお姉さんが黒木華、とがっちり固めています。
で、意外と好きなのが、この映画はとても「静かな」映画です。みんな小さな声で話し、物音も静か。それが急に大きな音を立てたり、怒鳴りだすと、すごく緊迫感がでる。なんか、ちひろの世界を壊さないで!、と感情移入してしまいます。
数学教師に親の宗教儀式を見られた時の、ちひろの疾走と、アニメ表現も上手いです。あそこは、あくまでもちひろの心情描写なので、商店街を駆け抜ける実写も含め、ああいうデフォルメがぴったり。
地味なので一般受けはしないでしょうが、良い映画でした。
https://hoshi-no-ko.jp
愛菜ちゃんから芦田愛菜さんに✨・・・健気な姿が切なかった
子供思いの優しい両親、妹思いの姉、そんな家庭で育ったちひろのピュアで繊細な思春期の揺れ動く感情を、
芦田愛菜さんが丁寧に演じられていました。
共演者の皆さんが適役で、冒頭から惹き込まれました。
叔父一家が、ちひろを心から心配する場面に涙が溢れました。
何かを信じる事はとても大切な事だとは思いますが、
ちひろが、この家族が、そして信者達が、幸せな人生を送れる、そんな宗教であって欲しい。
この作品の主演を引き受けられた芦田愛菜さん、他出演者の皆さん、監督に、深い思いと強い信念を感じる作品でした。
芦田愛菜さんの今後の出演作に期待しています ✨
青春も謳歌されますように 🌱
映画館での鑑賞
子どもって
他の方々のレビューに同感。
奇妙で面白い。
新興宗教について、どうして怪しいと多くの人が思うのか、その理由はこの映画をみてもわからないが、この映画を観ていて怪しいとやはり思ったし、怪しいを通り越して滑稽ですらあった。
笑わせる気などないのだろうが笑える。
物心ついて自分の家がおかしいと思い始めた少女が、親を信じるか世間を信じるか。
ましてや両親ともに娘に対しては非常に優しく、心から愛情を持っている。
とすればこれは大変難しい。
ただ、本作で、親友とその彼氏に両親のことを打ち明けたとき、親友はたった一言「知ってる」で済ませたのは、子どもの柔軟性の凄さを感じた。
さて、全く別で気になったこと。
みなみ先生が最後にちひろに対して授業中に似顔絵ばっかり書いてると怒ったが、正直、ちひろが描く似顔絵はなかなかのクオリティだった。
正直みなみ先生の授業はクソつまらなかったし、彼女の画力はこれから先、彼女の人生を必ずや何度も助けてくれる場面があるだろう。画力は彼女の才能であり、個性だからだ。
平方根の足し算も相似比もほとんどの人の人生に直接役立たない。
なかなかうまく描けてる。でも今は数学の時間だから数学に集中しなさいね。
そうは言ってくれない教師が不寛容で偏見に満ちた世の中を象徴しているように見えた。
つまんない…
芦田愛菜に期待して行ってみた。うまかったのは蒔田彩珠と新音っていう子。芦田愛菜ちゃんはちょっと子役時代の演技が抜け切れてない感じ…予想を超えては来なかった…
それはそうとセリフが最悪。ダサい。脚本家誰だ?
登場人物の言動がおかしいから集中して見れなかった。
特に岡田将生の役。
予告は見たいと思えたが、予告以上のことが何も得られない映画。
星空が合成丸出しでげんなり。
海が見えるホームは良かった!あれはどこだろう。
イタいし切ないけど温かい
昔に「教団X」読んで自分の期待とは違う内容だったので、「星の子」はどうだろうと思い見に行きました。
「星の子」の方が自分が求めてた感じに近い内容でした。良かったです。
イケメンだけど器のちっさい男教師による不審者発言。これが金八先生みたいならこの話成り立たない笑笑
同級生男子のカッパ発言
私は「エアー銭湯」と名付けてたのでカッパと聞いて妙に納得笑笑
あのジャージは教団の指定品ですか?
これらを受けて、ちひろの当たり前な日常はかなり奇異なのだと再認識したのかな
ちひろの揺れる心がなんとも切ない。
教団のお姉さんが「自分の意志でここに来ているのではない」要は来ることは必然だったと言いたいのかな?逆にちひろが揺れるのも必然だよね
施設で両親とすれ違いシーン、3人で星空眺めるシーン、これからも3人一緒同じ考えというのは難しいかもしれないね。ということかなと思いました。
ちひろの将来は、、、
このような宗教問題を扱う映画は珍しいですが、なかなか面白かったです。(大森立嗣監督といえば「日日是好日」や「マザー」など大胆な脚本と構成で個人的にですが大注目の監督です。)
もちろん宗教の自由という原則があり、どの宗教を信じようと無宗教であろうと本人の自由です。ただ金儲けのために人を騙したり、テロなど犯罪行為を行うことはどんな宗教であろうと許されないことだと思います(この映画の中の宗教のことではありませんが)。
「信じるものは救われる」という言葉の通り信者はそれで幸せなのかもしれませんが、この映画のようにその家族などが振り回されてしまうことは現実によくありますね。
宗教には少し疑問を抱きつつもでも親は信じているちひろ。はたしてちひろはどのような大人に成長するのでしょうか。
ひとつ心配なのはかなりメンクイで中身を見ないので宗教に騙されるより男に騙されないかのほうが将来心配です(笑)。
天才子役だった芦田愛菜ちゃんもすっかり少女となりましたが、かわいらしいのも演技が上手いのも健在でした。ですがこのような純粋な少女を演じてハマるのは想定内なので、今後はもっと様々な役柄を観てみたいです。
※平日の昼間ということもあるかもしれませんが、映画館内はお年寄りがとても多かったです。芦田愛菜ちゃんってお年寄りに人気が高いのでしょうか?
結論は出ないが、芦田愛菜だよ!
信仰宗教にハマる一家の娘。
洗脳されてる訳ではない。
既に自分が世間から少し怪訝な目で見られている事は
自覚している。
多分、両親がそうなった原因が自分にあるので、
申し訳ないと感じてる。
しかし、あからさまに言われると反発してしまうんだな。
自分は、宗教を主宰している方に関心がいってしまう。
本当に、信心しているのか?
あんな立派な宮殿を建てて、活動出来るほどの
経済的な余裕がある。
経営側の本心は、どうなんだ?
バカ信者だまして、楽な生活できて、満足してるのか?
それとも、自分を、自分で洗脳して、世の中の為に
活動していると本気で思っているのか?
信仰なんだから、どっちでもいいと思う。
見分ける基準は、金銭的に信者を、
金銭的に破綻に追い込むかどうか?
だと思う。
それさえなければ、勝手にどうぞって感じ。
だましてろうが、そうでなかろうが。
高い水、とかいろんなもの買っても、普通の生活送って
いられれば、それでいいじゃん。と思う。
少し変だ、と思うけど、幸せそうな家族じゃん。
自分で、自分の為に、どれだけ何に、お金使うかって、
本当に個人の価値観だからさ。
何百万のロレックスの時計とか、
何千万のフェラーリとか、完全にひとつの「宗教」だぞ!
時計、車、あと、靴、服、
白いTシャツが一万とか、いいのか?
宝石だって、言ってみれば光る石ころだし。
そんなもんに、何百万払うのは普通か?
テレビドラマのマザーで、芦田愛菜見て、
スゲーと思った。
今回の演技は普通によかった。
でも、舞台挨拶での信じる事の話の方がスゲーよ。
新興宗教に傾倒する両親と、翻弄される家族の、よくある話。
世間一般によくある、非日常のような日常を、淡々と描いた、掴み所のない作品。
芦田愛菜の可能性は引き出したのかも知れないが、彼女の魅力を十分に引き出したとは言いにくい。
感動的な場面もなく、盛り上がりに欠ける、非常に残念な作品。
信仰というか
こういった環境に置かれたことがないので、どこをどう捉えてよいのか迷う映画の題材ではあった
新興宗教の家庭に生まれた二世の視点であり、過剰な演出があるわけではなく
ごくごく普通の学校生活が描かれているところにゾッとするものを感じた。
水で治ってしまったという現実が家庭の絆を生み、逆に絆を揺るがすものでもあるジレンマ
見えないものや感覚的なものはカタチにできないものでとても不気味だけど
それは愛情や友情も一緒でカタチのないものだけど不気味と感じはしない
信仰の行動を異常と感じる岡田将生演じる先生がインフルエンザになるならないの違いについて語るシーンは何事も紙一重だと感じる印象的なシーンだった。
ラジオ人生相談を聴いてる感覚に近い視点で観ていた気がする。
38.5℃ならPCR検査受けてください!
星の子といえば、カービィやチョビンしか知りませんでしたけど、今作では芦田愛菜が演じています。宇宙から授かったかのようなイメージで、特に途中のアニメーションでは浮遊感さえ覚えてしまいました。そんな主人公ちひろは未熟児として生まれ、アトピーなどで悩まされる病弱だった幼少期。それを新興宗教の勧めにより水の力によって元気な子に育ったのです。
もしかして宇宙人?などとも考えてみたのですが、友人のなべちゃんを演ずる新音は『まく子』で宇宙人だと言ってたし、南先生役の岡田将生は宇宙飛行士も演じたことがあった。父親・永瀬正敏は宇宙人ジョーンズと同僚だったこともあるし、母親・原田知世は時をかけることもできる!そんな新興宗教。両親が頭にタオルを乗せて水をかける奇妙な光景によって、それが当たり前だと思っていたちひろが南先生の目を気にして宗教に疑問を抱くようになる。
一見して平和で幸せそうな家族なのだが、ちひろが授業中に描いている南先生の絵(エドワード・ファーロングともいう)は母が綴っていた分厚い日記帳だったし、終盤になってちひろの修学旅行費は伯父の雄三(大友康平)が支払ったという驚きのエピソード。林家は生活が苦しかったんだ。と、ようやく気付いた。コンビニの水よりちょっと高いだけだと思ってたのに・・・
新興宗教の信者とはいえ、誰にも迷惑をかけるわけじゃないし、なべちゃんや新村くんだって宗教によって差別はしなくて、ごく普通に接しているのだ。「風邪ひかないんだよ」には勧誘の意味も多少あるけど、なべちゃんには聞き流すだけの才能があるように思えました。南先生の言葉は強烈だったけど、もちろん、作品自体も宗教批判してるわけじゃないし、黒木華が催眠術を使えるという噂があるだけで、超能力を用いたカルト教団でもなさそうだった。個人的には高良健吾の作る焼きそばには何か薬が混入されてるように疑ってしまいましたけど。
両親のかけがえのない愛情。5歳上の姉まーちゃんだけは宗教を毛嫌いしてたみたいけど、病弱だった妹に両親の愛を奪われた気がしてただけかもしれません。恋愛観、結婚観、それに新婚旅行にこだわりを持つところだけはさすがに親の教育方針が奇異に映りましたが、まーちゃんもそれに逆らったのかもしれません。そんな気がします。
15歳という多感な年頃の少女。両親の愛をそのまま受け入れて、宗教も信じ続けるのか。流れ星をみつけることで親元を離れないよと応えた形になるほど、ちひろは成長し、宗教と実社会を使い分けていけるんだろうな~などと、しんみり。と、宗教にはほぼ無縁の者が語っても重みがありません・・・そして、なぜか思い出す歌。
あなた 私のもとから
突然消えたりしないでね
過去も未来も星座も超えるから・・・(「時をかける少女」作詞:松任谷由実)
あ、そういえば、歪み矯正メガネはどうなったんだ?欲しい気もするんだが、最後に助けようとしたメガネの子がかけてたのは・・・
何を言いたいのかよくわからない
お水を飲むことは健康にいいんだよね。糖分たっぷりのジュースより。プロテインと筋トレすればもっと風邪ひかないのにな…
えっ、そのテーマの映画じゃない?
芦田愛菜の演技がいいこと?
岡田将生はかっこいい?
似顔絵が上手い?
学校は学ぶ所でHRは静かにしましょう?
どれがテーマだっけ?
合宿の弁当はもっとお金をかけてあげて欲しい
これがテーマだった!やきそば食いてーー!
「訳わからなくなること、あるんだよね。」
私の大好きな蒔田彩珠さんのセリフです。
この映画から最も感じたことは、「家族の大切さ」。
それはもちろんストーリーから感じましたが、それ以外にもいろいろとポイントがありました。
まず、非常に長いカットが多い。カット割りが少ないことで、俳優さんの演技が見えないシーンがいくつかありましたが、それ以上に纏まりを感じ、それが家族へつながるシーンがいくつもありました。
特に、蒔田彩珠さんと少女時代の芦田愛菜さんの非常に長いカット。2つにしか割ってませんでしたし、部屋全体のカットでセリフOFFで別シーンを挟む。これは親からの目線を感じるようで非常に良いシーンでした、、本当に蒔田彩珠さんが出るとシーンが引き締まる、、、最高です。
次に、ラストの星空のシーン。ここは本当に感動した。見ればわかると思うので細かくは書きませんが、親の本心が非常に重く、ストレートに伝わってくる。親も、宗教に入っている自分たちに飽き飽きしていたんだろうな。それを感じたところで涙が流れた。
軸として宗教が取り巻く家族があるので、周りからのバッシングとか内からくる嫌気のようなものをどのように演技するのか。出演される俳優さんたちの演技を非常に楽しみにしていました。
ただ、芦田愛菜さんの演技にはあまり感動を得ませんでした。というのも、ふたを開けてみると芦田さんの役は周りからも内からも静かに対抗する時間が長かったので、見たい演技を見ることはできなかった。瞬きも多いし。表情は豊かだが、目はずーっと一緒だった。たまにピークが立つときはあるが、もう少し見たかったし、ひとりで海へ行くシーンは感情震わせる表情を見たかった。もう少し多くの作品を見てみたい。
ほかの生徒役の子たちもちょっと、、、という感じだったので、芦田愛菜さんの演技が変に立つところがあった。これはわざとなのだろうか。。。
“信教の自由”を理解しながらも、差別や偏見にまみれる社会の縮図
「星の子」。
主演映画は「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」(2014)以来となる芦田愛菜。
まだ16歳なので“マナちゃん”と呼んでも差し支えないはずなのに、時折、垣間見える知性と、子役からの実績が、すでに“芦田愛菜さん”と呼ばせる空気感を纏っている。
前作の頃(10歳)は、“ザ・子役”のルックスであり、この世代における6年の大きさを物語る。芸能ニュース的には、この間に慶應義塾中等部に通常入試で合格した才女である(現在、慶應女子高)。
そして6年ぶりの映画として、彼女が選んだのが主演作品であり、しかも大森立嗣監督作品というところが、またその大物感に箔をつける。実力派俳優がこぞって出演を望む監督のひとりだ。今年も大森監督は長澤まさみ主演の「MOTHER マザー」を送り出している。
さて本作の原作は今村夏子の同名小説で、第157回芥川賞候補になっている。
主人公の中学生ちひろ(芦田愛菜)は、愛する父母に大切に育てられた。幼少期に病弱だったちひろを救ったのは、藁にもすがる想いで、両親が頼った宗教と、その団体が提供する怪しい“水”だった。
いぶかしがる叔父の家族は、ちひろと姉を引き取って、両親から引き離そうと試みるが、ちひろは愛する両親を裏切れず思い悩む。
中学3年生で受験を控えたちひろは、新任の先生に一目惚れするが、夜の公園で両親が頭にタオルを乗せ、“水をかける”怪しい儀式を先生に目撃されてしまう。
結果、片思いの先生には激しく拒絶され、避けられてしまう。揺れ動く心の葛藤を演じる芦田愛菜の演技が見どころだ。
本作の完成報告イベントで、「信じる」ことについて聞かれた芦田愛菜が語った答えが、日本国内だけでなく、中国版ツイッターWeiboの記事にも取り上げられ大反響を呼んだ。
「『その人のことを信じる』ということは、その人自身ではなくて、『自分が理想とする、その人の人物像みたいなものに期待してしまっている』。だからこそ人は『裏切られた』とか言うけれど、それは『その人が裏切った』とかいうわけではなく、『その人の見えなかった部分が見えただけ』。その見えなかった部分が見えたときに『それもその人なんだ』と受け止められる、『揺るがない自分がいる』というのが『信じられること』なのかなって思った。」
「でも、その揺るがない自分の軸を持つのは凄く難しい。だからこそ人は『信じる』って口に出して、不安な自分がいるからこそ、成功した自分だったり、理想の人物像だったりにすがりたいんじゃないかと思う。」
小学生の時すでに年間180冊の本を読んでいたという読書家の彼女の状況理解力・考察力には感心するばかり。ただならぬ16歳である。
と同時に、記者の質問「信じることについて」は、映画のテーマである“宗教観について”を聞いたものであって、これまた絶妙に、はぐらかしているところが賢明すぎて恐ろしい。
この映画(原作)が描いているのは、ひじょうに日本的な風景であり、“新興宗教”をモチーフに日本社会の縮図そのものを表現している。
この映画を観る人も、“信教の自由”を理解しながら、差別や偏見にまみれ、加害者にも被害者にもなりうる。世界的に種や文化の多様性が叫ばれる時代に、“自分とは異なる異様なものを受け入れられるか”という課題も突きつけられる。
惜しむらくは、芦田愛菜のダダ漏れる知性のせいで、主人公のちひろが平凡な女の子に見えないこと。授業中に、片思いの先生の似顔絵をノートに落書きする姿は、どうしても芦田愛菜という才女イメージが邪魔をしてしまう。
大衆イメージというのは厄介だ。バラエティ番組への出演よりも、映画や舞台でもっと幅広い役柄をこなし、彼女のキャリアを積み上げるしかないのかもしれない。
いまから、こんなことを求めちゃいけないとは思いつつも、やがてオトナの女性を見せる役柄や、汚れ役にも挑戦してほしいし、女優・芦田愛菜の可能性は無限に広がっている。
(2020/10/10/ヒューマントラストシネマ渋谷 Screen2/ビスタ)
15歳の女の子の悩み?
大人っぽくなった芦田愛菜さんが、ときめいたり傷付いたり、迷ったりする多感な女の子を好演しています。宗教がからんでいて考えさせる場面もありましたが、演出過多だったり物足りなかったりで、全体を通してみると何を伝えたいのかわかりづらくなります。
不自然な点:
①娘との大事な記録である育児日記が、なぜ娘の落書き帳になっているのか。
貧乏でノートが買えないから、ではなさそう。宗教にのめりこむうちに、無駄なものという認識になったのでしょうか。
②南先生に車で送ってもらうシーン。先生の言葉がひどすぎる。
「ちょっと待て。不審者が、1匹、2匹いるな。危ないから」たとえ心に思ったとしても、教育者としてありえない。まして、女子から憧れられている自覚があるのに、自分の評判を落とすような事を言わないでしょう。(これは、次のシーンを作るため?)
③ちひろは数学の授業を全然聴いていない。全く理解できないならまだしも、補習を受けていないので、成績は悪くないのでしょう。普通は憧れの先生の授業なら真剣に聴いて、いい成績を取りたいはずです。ただ顔が好きなだけなんでしょうか。(これは、先生が怒鳴るシーンを作るため?)
④教団の本部(?)で親となかなか会えない。(不安な気持ちの表現にしても不自然)
⑤両親の宗教への傾倒のしかた
コーヒーが体に悪いと思うのに、ターミネーターを観るのは精神に良くないとは考えないのでしょうか。(私は大好きですけど)それに娘をどうしたいのかもはっきりせず。
宗教を取り上げるなら、架空のものとしているのだし、もっと踏み込んで欲しかったです。
私自身は信仰心を持ってなくて、20代頃までは初詣も渋々行くという感じでした。でも宗教はコミュニケーションツールと考えたらイベントとして楽しめるようになり、今では、信じてみるのもいいじゃないかと思っています。わりと最近の番組ですが、ある住職が、「悩みが無い人には宗教は必要ありません」と仰っていて、凄く納得しました。
昔子供の輸血を親が拒否した事件があり、また体を壊すまで搾り取られた人を知っているし、親の宗教のせいでせっかくのきれいなお寺を見学できない、とか聞くと(それぞれ別の宗教で、ある特定のものを非難したわけではないです)、本人が幸せなら良いとは私は思えません。
ただ、すがりたいものがある人を追い詰めるのは良くないのですね。あの友達は素晴らしいです。
映画をきっかけに二世問題がもっと議論されてほしい
新宗教の二世を主人公にした話。社会問題としてとても大きな問題だが、メディアではなかなか取り上げられない。しかし、この問題に苦しんでいる当事者は相当な数で存在するはずだ。もっとこの問題が広く知られて、議論されれば良いと思う。
一世は信仰への強い動機、そして体験があるが、二世は無い。しかし生まれた時から宗教教育を受け、倫理観、常識、善悪の基準、そして自身のアイデンティティがもはや信仰と切り離せなくなっている。
そのため、二世は信仰への疑問が生じた場合、非常に苦しむことになる。信仰に離反することへの罪悪感と恐怖、そして家族や友人、コミュニティからの断絶を覚悟しなければならない。
主人公の姉のように家族と別れる決断をするものもいれば、積極的な信仰をせずに形だけ信者のままでいることを選ぶものもいるだろう。
終盤で家族と離れ離れになってしまい、不安にかられながら母親を探す主人公の心象は、信仰に離反すれば家族と会えなくなる、ということに加えて、自身のアイデンティティや心の拠り所を失ってしまう、という不安感も表しているように思う。
また、家族で流れ星を探すシーンでは、もはや家族で同じものを見ることはできない、しかし見ることを願わずにはいられない、という切なさを表しているようにも思う。
しかし、そうした宗教が引き起こす断絶を描いていながらも、家族の愛は不変である、というメッセージもあり、それが救いになっている。
この映画が秀逸だと思うのは、新宗教を一面的に悪いものだとはしていない点だ。科学的にはおかしいものたとしても、それを心の拠り所にして生きている人々も描いている。
また、新宗教を単にインチキだとして乱暴な態度をとる側(おじさんや数学の先生)も、実は自分の側が絶対に正しい、として相手への想像力に欠けている点では、強情な信者と変わらなかったりする。
信仰する者は信仰しない者への、信仰しない者は信仰する者への想像力を働かせ、お互いに尊重する態度が必要なのだろう(宗教の内部にいる人はそれができないから難しい、という話でもあるのだが…)。
ほ、ほ、保留!!!!
分からない、という台詞を
分かりたくない、に見せる必要のある映画だったのだろうな、と思う。
結末に賛否あるだろうが、私は納得がいく。
白黒つけるには難しいのだ、生まれてから現在までの自分の環境を否定する事なのだから。
未熟児だった自分が健康になったと聞かされて成長したら尚更だろう。
選べない環境や事柄を覆すことは、相当な覚悟が必要なのだと思う。
選択出来る機会や時期は一度ではない、その都度選択していけばいい、本人の自由なのだから。
芦田愛菜氏が叱られて机に諸々をしまう演技がとても良かった。
保健室で風邪だね、と言われたやりとりが良かった。
婚約までは良いよね、と無邪気に聞くところが良かった。
とにかく、キャスティングが素晴らしかった。
ブチブチ切れる映画だなと思った。
原作を読んでいないが、脚本が原作に忠実すぎるのかな、と思った。
もう少しバッドエンドなら、尚好きな映画となったと思った。
さて、ハズレくじを引いた時、当たってみたいと言ったのはどっちだっただろうか?
思い出せない。
揺れ動く少女の心
自分が信じてきたカルト宗教と両親を否定され、辛い経験を乗り越えていく少女の成長ストーリー。
カルト宗教を信仰していながらも、周囲は理解し、親友のなべちゃんは「この子と付き合ったら変な宗教に勧誘されて貧乏になっちゃうよ〜」とか言って、ネタにしたりする。新音が演じるこの役がとてもいい役だなあと思った。彼女の存在がちひろと周囲を繋げているという感じがする。
あと、岡田将生の演じる南のイヤ〜な感じもとてもよかった。中学生の先生でこんなエゲつないこと言ってくる先生がいたら、そら傷つくよね…という。
芦田愛菜は少女の心の機微を上手に演じていたと思う。子役時代の印象はあるけども、最近の作品は見たことがなかったが、素晴らしい役者なんだなと思った。
中盤の重要なシーンで、ひどく傷ついて助けを求めるように失踪してしまった姉のことを思い出すシーンにアニメーションが使われるんだけど、そこだけなんか他に演出の方法はなかったのかなあと思った。
唐突な新海誠っぽさ?にビックリした。
トータルするととてもいい作品だと思う。
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