フード・ラック!食運のレビュー・感想・評価
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想定外に面白い
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ライターのNAOTOは雑誌社の石黒の紹介で部下の太鳳と知り合う。
そして本当の味の焼肉の店を探すという企画で共に食べ歩き開始。
NAOTOは過去に家を飛び出してたが、母がガンで入院したと知る。
見舞いに行く勇気は持てなかったが、母のぬか漬けを再現し始めた。
それが完成した時に、それと共にお見舞いに行くつもりだった。
NAOTOは自分の記事がきっかけでつぶした店があり、自分を責めてた。
しかも子供時代に母の店もつぶしてた。ぬかに洗剤を入れたのだ。
それにより食中毒が発生し、母の焼肉店はつぶれたのだった。
母は気風のいい人で、競合相手の力になりまくってた過去があった。
その恩を受けた人達の協力で雑誌の企画も軌道に乗り、ぬか漬けも完成。
しかしその時には既に母は死んだ後だった。
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寺門ジモン監督。なかなか内容もテンポも良くて、面白かったわ。
土屋太鳳ってかわいいな。こんなにかわいかったっけ?
全てが我流過ぎるNAOTOに振り回される、真面目な編集者。
しかもNAOTOに代わって密かに彼の母のお見舞いに行ったりしてくれる。
また母から逃げ続けるNAOTOに発破をかけてくれる、本当に優しい人。
どこか荒んでたNAOTOの心も人との交流を通して柔らかくなっていく。
暗いけど食に対して強い敬意を持ち、心底おいしそうに食べてたNAOTOが、
心からほぐれて人生そのものを楽しめるようになったらいいなと思った。
高額所得者の為の食文化にはなっている
ありきたり?
そうでもない。
かなり厳しい現実を自分の力だけで乗り越えようとする姿に共感が持てた。突っ込み所は沢山あろうかと思うが、食に対する考えが、うまく描かれていると思う。但し、やはり高額所得者の為の食文化にはなっていると思う。
私は食文化を語るなら、やはり『食の安全』を全面に出すべきだと考えている。世代的には『美味しんぼ』世代になる。『美味しんぼ』は全巻読んで、アニメは全話見た。そのくらい食には興味あるが、未だにフランス料理を食べた記憶が無い。もっとも、日本でのフランス料理は食べたいと思えない。勿論『高いから』が理由になる。アナクロ昭和世代はそう考えるのが一般的と思う。
キャビア、トリフ、フォアグラも食べた記憶が無い。のにもかかわらず、山岡さんが『フォアグラよりうまいあん肝』と言うのに同感して、凝って食べ歩いた事を思い出す。残念ながら風評被害(?)で、今は食べる気にならない。
今までで一番感動した食べ物は、
○武ストアで買ってきたカラスミ(なんと780円だった)と、山崎(たまたま、マル○ツ新鎌ヶ谷店で原価で買えた)で作ったハイボールを一緒に、チビチビやった時かなぁ。
食文化と言うよりも、安い物を見つける変な霊感見たいな物が私にはある(そんな訳無いね)。
寧ろ、私がうまいと思った店は何件もつぶれている。勿論、無責任な食レポは入れないようにしている。何故なら、決して食通ではないから。
追記
映画のレビューを書くのも本当は控えるべきと思う事はある。しかし、私の映画レビューが世の中を動かしているとは思えないし、私にとって評価出来ない映画は、世間様が評価している映画を、基本的に対象にしている。勿論、例外は多くなった。がしかし、基本的に私の評価は加点式と思って貰いたい。従って、マイナスを付けられない事に不満を持っている。だから、0点の多くはマイナス5点以下の物が多いと思う。
最高の調味料とは。
焼肉をテーマにしてはいますが、家族や人のつながり、食そのものについて、その根本にある心を描いた素晴らしい作品でした。
監督の寺門ジモンさんは食通としても有名でいらっしゃいますが、食を通じて人に美味しく食べてもらうことに多くの愛情を注ぐ料理人さんの気持ちもしっかりと汲んでおられるからこそ、この映画が出来たんだろうなと思いました。
ラスト、主人公の願いも虚しく、と言うシーンも人生って、そんなもんだよねと共感出来ましたし、そこからの展開もあって良い締め括りだったと思います。
あと、とにかくお肉が美味しそうに映像化されているので、飯テロ映画でもありますね(笑)
食物をいただくという事
焼肉へのリスペクトに溢れた作品だった。
異色といえば異色だが「焼肉」に特化しているだけで、食事や料理、またそれらへのリスペクトにあたる作品はなくはない。ただこの作品が異色だと思うのは、画面から焼肉愛が肉汁の如く溢れだしてる点だ。
おそらくならば監督は、肉を目の前にする度に、料理人への敬意を忘れないのであろう。美味い肉が自分の目の前に出てくる出来事に感謝するのであろう。
ともすれば
「凄くないか?お金を払うだけで、こんな美味いものが食べれるんだよ?俺、お金払うだけだよ?後は全部、料理人がやってくれるんだぜ?仕入れて仕込んで手間かけて…俺何にもしてないよ。凄いよこれって。なんで皆気づかないの?とんでもなく幸せだよ!!」
なんて事を思ってそうだ。
最後のサイトの紹介文が全てなのかと思う。
オーダーをすれば美味しい料理が出てくる。それにお金という対価を支払っているのだから当たり前といえは当たり前。でもその当たり前を当たり前であるように尽力してる人がいる。
その料理人達があらゆる手間をかけて、その料理は皿に盛られ当たり前のように目の前に現れる。
その最高の仕事をしてくれて、出て来た料理の仕上げを自分がやる。
「焼く」
間違えてはならない。
今までの仕事が全て台無しになる。それは偏に料理や料理人への冒涜に他ならない!
そのくらいの意気込みを感じ、それへの感謝をドストレートに映像にぶち込んだような…ある意味寺門監督にしか撮れない作品なのかもしれない。
料理にまつわるアレやコレやの造詣は、確かに深く、評価サイトやカリスマレビューアーなどのくだりには信憑性も感じてしまう。母の仕事が料理人達へ受け継がれてるという展開もいい。「料理は人と人とを繋ぐ」のだ。
…そう。
料理に関するものは全て良かった。
ただ、映画としてみると粗も目立つ。
芝居は全て役者任せだったのではなかろうか?肉に懸ける情熱は確かに非凡なまでの熱を感じるのだが、その外周にまでその熱が及ぶ事がなかったように思う。
ひょっとしたら遠慮と呼べるものなのかもしれないが、役者への演出はあったのだろうか?
それだけでは無いが、あちこちに綻びが目立ち残念だった。
竜さんと白竜さんがいい仕事してた。
竜さんのシーンで泣きそうになった。
余談ではあるが…
今回のスタッフロールでも「MEGUMI」さんのコールがあった。あのMEGUMIさんだよな…。
あのMEGUMIさんじゃないのかな?
今回も見つけられなかった。
コレで何本目だろうか?
スタッフロールで初めてMEGUMIさんを認識するのは。思い返してみても出てこない。
今回も損した気分だ。
それは幸せの呪文
それを一口っっっ?
アン?肉だけおかわりぃぃ???
アカンやろ、そんなに食わせたら。おかあさん、おかあさん、おかあさんってば!
と、言わずにはいられない冒頭部。と言うよりも、予想通り「焼肉食いたい」欲求爆発ですよ。ドアタマから。よだれ、よだれ、よだれ、っすよ。おそらくは、観客全員パブロフの犬。三人しかいなかったけど。
「美味しんぼ」感で主役二人のキャラを立てる冒頭部は、肉肉肉の匂いを漂わせるコメディタッチ。割と楽しい。登場人物の人間関係や過去の繋がりが明らかになって行く中盤。尺の関係からでしょうか、ここがかなり早足になってしまい、編集の雑さも気になります。ぶっ込み過ぎ感があります。もう、いっそのことパン屋さんのエピソードは外して、母親との関係の描写を丁寧にやった方が良いのに、ってのは、映画を見終わってから思いました。
しかしながら。EXILE関係者の出演作の中では、これ一番好きかも知れないです。
EXILE NAOTOさんの芝居は、さすがに、ちょっとクサイですけど、バディの土屋太鳳で帳消し。周囲を取り巻く役者さんは、結構、地味に豪華です。母親の人間関係を辿る先々で、全くシラケないのは、待ち受ける役者さんのお陰。と、何と言っても、肉が旨そうでね、これがw
母の「根岸苑」は、多くの人の心を動かし、ゆえに多くの人達に引き継がれていた。「おいしくなあれ」と言うおまじないは、肉への愛、お客さんへの愛、息子への愛の呪文。「幸せの全て」だと思える存在があると言う幸せを胸に抱き、旅立つ安江さんは、本当に幸せだったんだと思う。
いやぁ、なんか。
良かった。かなり!
なお、「おわり」でブチ斬る様に終わるのも、尺の関係でしょうか?
もう一シーンか二シーン、無いっすかw
焼肉とぬか漬けの愛が漂う、美味そうな作品です。
前からなんとなく気になってた作品ですが、どんな内容でどんな着地点を着けるのが分からない感じで、ちょっと食指が動かなかったけど、観ない事には始まらないと思い、肩の力を抜いて観賞しました。
で、感想はと言うと、普通に面白かったw
観たら、焼肉…いや焼肉定食(古漬け付き)が絶対食べたくなりますよw
原案となるのが寺門ジモンさんのルポ漫画「ネイチャージモン」かと思いますが、単に焼肉屋の紹介や通な焼肉の焼き方・食べ方だけでなく、普通にドラマ性もあって楽しめました♪
何よりも焼肉美味そう!!
観たら、焼肉屋に行きたくなります。
特に劇中に出てきた「川崎苑」のキャベツの浅漬けと焼肉の食べ方はめちゃくちゃ美味そう。
また、ぬか漬けとご飯のシンプルかつ日本人のアイデンティティに訴え掛ける様な和食がたまりません。
古漬けを刻んでご飯の上に乗せて食べれば、そりゃあ美味いに決まってるわ!
そこにお茶漬けバージョンもあれば言う事無しだったけど残念。
最初のミックスフライ定食はなんだったのか?と言うぐらいにその後が怒涛の焼肉攻めになります。
元気に"いただきます!"と言う事って良いですよね。
食への感謝の気持ちを表すとなんかご飯も美味しく感じるし、もりもり美味しく食べれる。
片手を上げて"美味しいー!"と言う気持ちが気持ち良いです♪
キャストは主演のお二人以外にもなかなかなラインナップで、特に特別出演の大泉洋さんは結構贅沢な使い方。
…あっ!そう言えばカレーも出てたなぁw
そう思うと、焼肉一辺倒で劇中に出てきたミックスフライ定食やパン、カレーライスはあんまり意味の無い様な出し方で、ちょっと勿体無い使い方です。
土屋太鳳さんは大人の女性な感じでめちゃくちゃ綺麗になってた。
グルメ評論家の古山役の松尾諭さんは良い感じで嫌みな役ですw
石黒賢さんはすっかり中間管理職の上司が似合う様になってたw
焼肉・粋の店長役の筧美和子さんは贅沢な使い方です。
SNSでいろんな批評が原因で実家の焼肉屋が潰れて、母親が心労で倒れた原因もグルメ評論家の古山のせいかと思いきや、一番の原因で悪い奴はEXILE NAOTOさん演じる主人公の良人の子供頃とはビックリw
母親の安江の良い人っぷりが凄くて、良人の無邪気や悪人っぷりが酷すぎるw 子供の頃の行いで寂しさ故とは言えどなかなかな悪童で、その後ろめたさに家に寄りつかなかったって、それで良いのか?
また、最終的に焼肉屋を再開させるのか、ライターとしてやっていくのかが曖昧です。
ストーリーは「美味しんぼ」の焼肉版みたいで、良人と土屋太鳳さん演じる静香のコンビはもう山岡士郎と栗田ゆう子。
最初の良人の焼肉・粋の結構なイチャモンも初期の山岡士郎を思い出しましたw
ただ、この作品の良い所は焼肉をテーマにしてますが、きちんと親子の絆を描いていて、ストーリーは普通に楽しめました。
また、焼肉がメインなのにぬか漬けに焦点を置いたのも個人的には良いです。
また、実在のお店も紹介していますが、川崎苑は多分「孤独のグルメ」でも紹介された、あのお店かと思います。
良人と古山がそれぞれのウンチクと言うか、定義を語る時に文字スーパーが出るのは面白いし良い。
こういう遊び心も好きですね。
りょうさん演じる安江の大きな度量の広さと母親としての愛は泣かせます。
商売をしている家の子供が親の商売に嫌気が刺す時も分かるし、丹精込めたぬか漬けを台無しにしたけど、それを許した所の描写はぬか漬けって一朝一夕で出来ない物なだけにガツンと叱って欲しい所もありますが、子供への無償の愛情が泣かせます。
良い作品なんですが、EXILE NAOTOさんの演技は少し他のキャストさんに比べて薄さを感じるかな。
食の映画としては物凄くドストレートで思ったよりも面白かったので、思わぬ拾い物な作品で、観終わった後はお腹が空きますよw
結構お勧めな作品です。
キョヒキョヒ
グルメ番組として観に行きましたが予想外に面白かったです。
親子とか師弟関係とかのミームを感動につなげるという、まさに食文化の縮図を描こうとしてたんではないでしょうか。
テーマがぼやけるからか演技に恋愛表現がないところもよかったです。
邦画って役者でキャラクターが決まっちゃう面がありますが、そういう意味でキャスティングは完璧だったと感じました。
りょうさんがとても可愛いです。
でも一番想ったのは、よっぽど取材拒否の店を映像に残したかったんだろうなと
寺門ジモン監督、その光と闇
ただの焼肉グルメ映画(?)かと思いきや、親子愛がテーマの一つとなっている意外とイイ話!
(褒めてます、褒めてますよ?)
食べる人のことを思いやりながら、心を配る作り手へのリスペクトという作品を貫く主題が素敵。
それの対極にあるのが、グルメうんちく合戦や「おいしくない」発言など…。寺門ジモン監督の光と闇がそのまま映画になったところも、またたまらない。
(「味を盗んでいけ」という寺脇康文店長は、ジモン監督が、実際に飲食店で目にした光景だそうで…笑)
そして、まさかの豪華キャスト!大泉洋以外にも特別出演いっぱいいらっしゃるような…。EXILE系だけれど、難しい役にしっかり入っていたNAOTOくん含めてよかった(いつまでも、何演じても同じで演技力成長しないEXILE役者より、余程起用すべき!)
何より、土屋太鳳ちゃんの美味しそうな食べっぷり!
これだけで一見の価値あり!…あ、もちろん太鳳ちゃんのハキハキしてるけど心細やかな役柄の演技も堪能できます。
しかしながら、細かい難点がいくつか…
「お見舞いの花が何故か鉢に入っているやつ」
「『今度は逃げないで』という太鳳ちゃんの台詞、本人がフレームアウトしていて捨て台詞みたいに聞こえる」
「『キャベツがうまいのは』…って、おかみさんが前に説明してなかったっけ?」
…などなど、ちょっと粗が目立ったのが残念。
想定外の傑作でした!
あまり期待せず観に行ったら、とても丁寧に作られた映画、なおかつ豪華出演人を観ることができ、正直言って驚かされました。
土屋太鳳ちゃんがめっちゃかわいいし適役、NAOTOさんは思った以上に男前だし、役柄の良人が成長する過程をいい感じに演じて、りょうさんに至ってはさすが女優!の一言につきます。泣かせる演技が凄い!りょうさんのシーンはとにかくハンカチ必須!
それ以外にも寺門監督ならでは?の驚きのキャストも出てきて、見応え十分!なんと言っても、とにかく肉が美味しそう!
本当に失礼だと思いますが、芸人さんが監督とは思えない、本物志向の映画でした!
ちなみに、とっても焼き肉が食べたくなります。
勿論私、焼き肉を食べに行きました(^-^)
なぜかこの日は、昼夜美味しい焼き肉を食べることに恵まれ、映画を観て感じた優しい気持ちのまま、食運にも恵まれ、お腹も満たされて幸せな1日になりました!最高↑
熱い想いが一番大事
オープニングへんてこなんだよね。キャベツ切るシーンからなんだけど「広告の続きかな?」って本編はじまったのに気が付かなくて。それから子供のころの主人公が「わー!」って石階段あがって来るんだけど「あり得ねえよ、こんなシーン!」って思うの。
さらに「18年後」のタイトルのあと、街中の人混みで主人公だけがこっち向いて歩いてくるんだけど「これも無えよ、いまどき」って思うのね。
そこからのキャラ紹介も説明セリフ連発なんだけど、そこは、まあ大丈夫だったかな。
それでNAOTOと土屋太鳳が最初の焼肉店に行ったところは、笑いのシーンなんだよね。ここはうまい。さすが寺門ジモン、呼吸が解ってる。
それでNAOTOは多分、寺門ジモンに言われたとおりに演じてるだけだと思うんだけど、合いの手いれる土屋太鳳がうまいね。コメディはうまい俳優でないとスベるんだけど、土屋太鳳で良かった。
そこから、NAOTOのお母さんが倒れたり、芝居が入ってくるんだけど、芝居のパートは、まあ全滅だね。「いや、そこはもっとこお、あるでしょ」って感じで脚本も演出も足りてない感じがする。
でも話はうまくて、ちょっと泣かされそうになるところもあんの。「笑いがいちばん難しい」って言うから、そこをずっと考えてる寺門ジモンは、人を泣かそうと思ったら簡単なんだろうなと思ったよ。
冒頭の主人公登場シーンからなんだけど、ハズすシーンは思い切ってハズすから、逆に可笑しくて笑っちゃうのね。ハズし方が清々しいの。
それでも全編通じて観るとすごく面白い。熱いんだよね。「この話を撮りたいんだ!」っていう作り手の熱さが伝わってくるの。拙い脚本や演出も、逆にその熱さを伝えてるかもね。
「この話、最後はNAOTOと土屋太鳳が結婚して焼肉屋再開させんだろ」と思って観てたら、全然違うラストにもっていったのも良かった。そこまで甘い話は書かないんだね。
畑の違う人が監督をやると「手慣れた監督ならもう撮らない」っていうシーンが連発して、でも底に作品に対する熱さがあると、そこが逆に面白かったりするから、寺門ジモン監督には次回も是非、焼肉の話を撮って欲しいと思ったよ。
監督・寺門ジモンの人間としての「熟成度」の高さにちょっと驚いた👀
予告編を見たら、焼肉に芝居をさせたらとか言っていたし、太鳳がお預けをくらいながらも焼き肉のお作法を体得してゆくのかな? 彼女の日女体出身の身体的アドバンテージを全面に打ち出した焼肉サバイバルコメディ? 寺門ジモンの初監督作品だから、スベりまくりだろうけど、楽しい映画だろうからまぁ観てやるか?みたいな感じでした。
一番気にしたのは、空腹で見て辛くならないように、腹六分目ぐらいで見ること。レイトショーを観たあと、もの凄く肉を食べたくなるだろうから、国産黒毛和牛を事前に買って準備することでした。100グラム780円のサシの入ったイチボと100グラム680円のトモサンカクをそれぞれ125グラム買いました。
もちろん、肉は旨かったのですが、そのあと無性に食べたくなったのは・・・・古漬けと銀シャリでした。それを実感し、ほんとうに感心しました次第です。
泣けるストーリーで、NAOTOとりょうの芝居がとても良かった。母親の無償の愛。素晴らしかった。母親の大切な糠漬けの甕を割ってしまうのは、ちょっと酷いとか、漬物に中性洗剤をかけてしまうとかありかよ?と思いましたが。りょうという女優さんを起用したのもすごい良かった。
太鳳ちゃんはまじでいっぱい食べたらしく、けっこう顔パンパンでした。
良人の実家は夕焼けだんだんの富士見ホテルのそばの根岸苑という焼肉店。
大和田伸也の店、寺脇の店、白竜の店、竜雷太の店、それぞれのシーンがすごく良かった。白竜の店川崎苑は女将さんの東ちづるがメインで、白竜は両手をズボンのポケットに突っ込んでちょっと態度悪かったが、インチキグルメ評論家の古川をぎゃふんと言わせる啖呵がよかった。溜飲が下がりました。やはりこの布陣はテレビドラマでは無理で、ザ・映画でした。
寺門ジモンは変わったサバイバル芸人から一皮も二皮もむけて、人生の熟成期を迎えたのだなと、とても感心したのでした。サバイバル芸人としての寺門ジモンの凄さについては水道橋博士の著書、「お笑い男の星座」を参考文献にあげておきます。
高級黒毛和牛の雌牛が旨いのは当たり前だが、去勢牡牛をどう料理するかが、腕の見せ所だそうです。
以前、新潟の新発田市のブランド牛(冷凍ではない)を食べたのですが、
その牛さんの生年月日、去勢された日、屠殺された日が記載された立派な証明書が同梱されていて、確か、生まれて一年ぐらいで、去勢。3歳半ぐらいで屠殺されていました。生まれた月日が私の誕生日と同じだったので、せつなくて、仕方なかったです。命をいただくわけですから、大きな声で、いただきます🙏を言わないといけないですね。孤独のグルメでも、松重豊もキチンと手を合わせて、言ってますね。
冒頭、MEGUMIと筧美和子が出て来たのは、今、考えると雌牛、乳牛を想像させる為だったのでは?と思いました。良くできてる牛の映画でした。
ダチョウの二人の釣りアジのフライ、大泉洋のカレーも良かった。パン屋さんはかわいそうだった。
映画のレビューも気を付けて書かないといけないですね。
【”美味しくなーれ!” 焼肉を愛する人たちを描いたコメディ作品かと思いきや、母が子を想う深い愛を、多様な角度から描いたヒューマンドラマだった・・。】
ー 寺門ジモン監督には一本取られました。
だって、予告編を見たら、そして監督が寺門さんであれば、コメディ要素強めのお肉の映画だと思ってしまうでしょう・・。私だけかな・・。ー
■作品の印象
・肉を焼く様を、あそこまで美味しそうに撮った映画って、あったかなあ・・。
斬新なアングル。肉を焼く、手慣れて素早い、箸使い・・。
・が、焼き肉をメインに据えた作品かと思いきや、脇役の筈の”糠漬け”を主役に持ってくる巧みなストーリー展開。
・そして、それに絡めて、下町の人気焼き肉屋を切り盛りしていた若き日の母(りょう:久しぶりである・・)と、一人息子である良人(NAOTO)との現在に至る関係性。
ー ここで描かれる、幼き息子に食を供する母の言葉が印象的である。
”美味しいが来たら、飲み込んで良し!”
とニコニコ笑いながら、良人に話しかける母の姿。
そして、きちんと手を合わせて”頂きます!”と眼前の食べ物に告げてから、美味しそうに食べる良人の姿。ー
・大人になった良人が、冴えない表情で日々を送っている理由も、その後キチンと描かれるし、新米グルメライター静香を演じた土屋太鳳さんが美味しそうに食事をする姿も、魅力的である。
ー 個人的な意見であるが、美味しそうにご飯を食べる人に”真の悪人”はいないと勝手に思っている・・。
そして土屋太鳳さんが美味しそうに食事する姿が、とても素敵である。-
<”全ての作業は、お客様の笑顔のために・・”
料理人の矜持をしっかりと描いた作品。
現在は大変な状況であるが、いつかこの状況が改善されることを願いつつ、家路についた・・。>
■蛇足 <私の好きな料理映画の数々・・>
・「タンポポ」(定番中の定番)
・「幸せのレシピ」
・「かもめ食堂」(大好きである。何度見た事か・・。癒され系料理映画。)
・「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」(好きであります。ジョン・ファブロー監督、アメコミ映画だけでなく、こういう作品も是非!。)
・・まだまだあるなあ・・。
・「トスカーナの幸せレシピ」
→ ”お酒の神様”からのアドバイスを受け、追記。
何故なら、少し泣けるし、元気が出る作品だからです。
<2020.11.22 追記:鋭きレビュアーの方から指摘を受け、レビュータイトルを大幅に短縮しました。>
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