劇場公開日 2020年2月21日

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「メディアの裏側を暴け!」スキャンダル bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0メディアの裏側を暴け!

2021年11月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

アメリカの大メディア企業であるFOXニュース。華やかな舞台の裏側に蔓延る、上司による女性キャスターに対するセクハラ騒動の真実を暴き出した、史実を元にした社会派ドラマ。政治家やキャスターも実名で、実際の映像も織り混ぜて演じ、それが大統領選の昨年の公開というのもアメリカならでは。日本映画では難しい内容だと思う。

FOX自体、共和党よりのメディアであり、あのトランプ大統領を生み出したのも、FOXによる力も大きい。また、企業体制においても、保守的な職場であるとも言われ、そこには、自由の国アメリカにおいても、男尊女卑的な考え方をする経営陣や女性に対するセクハラが蔓延していた全貌が描かれている。

嘗ての人気キャスターのグレッチェン・カールソンが、FOXのドンであるCEOのロジャー・エイルズに不当解雇されたことを機に、それまでのセクハラ事実を提訴した。そして、同じような被害を受けた女性に賛同を求めるが、人気キャスターに伸し上がるためには、女性同士の駆け引きや足の引っ張り合いもそこにはあり、直ぐには賛同は得られない。

現在の看板キャスターであるメーガン・ケリーも、グレッチェンの真意も理解するのだが、ここまで来るのには、ロジャーの力を借りながら、伸し上がってきたのも事実。葛藤の日々が続く。そして、意を決して、声を上げていく。

女性が、こうした理不尽で古い社会体制によって、辛い目に合っているのは、アメリカだけの問題ではなく、むしろ、日本の企業においては、もっと差別化があるように思う。それまで虐げられていた女性が、こうして声を上げ、女性自身の誇りを取り戻そうとする動きは、これから世界的にも進んでいくだろう。

そうした意味で、FOXとトランプ元大統領を引き合いに出して、本作を描いたのは、そうした強い社会的なメッセージを訴えているのだろう。

主役の3人のキャスターを演じた、シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、そしてマーゴット・ロビーの3人がなりきりメイクで、演じているのを観るだけでも、見応えはある。

bunmei21
bunmei21さんのコメント
2021年11月20日

NOBUさん(^^)その通りですね。自分も若手を指導する事を生業としてますが、指導の言葉も熱が入ると、ツイツイ厳しくなる事もあります。気をつけたいです。

bunmei21
NOBUさんのコメント
2021年11月20日

今晩は
 本日、「ずっと独身でいるつもり?」という映画を観ました。
 いつの世になっても、男性の自覚なきモラハラ、セクハラは無くならないのだなあ、と思いながら鑑賞しましたよ。
 自分自身の普段の会話も含めて、根本的な意識改革が必要なのであろうなあ、難しいけれど・・。と思いました。では、又。

NOBU