「流れるは血、血、涙!」ブレイブ 群青戦記 ONAKAMAさんの映画レビュー(感想・評価)
流れるは血、血、涙!
PG12が付いている時点で原作にあったような生首ぶらんぶらんくらいするんだろうな〜と思っていましたが、想像以上に生徒を殺しまくる武士がいて、商業的なものを無視して血流描写満載で良かったです。(漫画が元なので何故武士がいきなり生徒を無計画に殺していくのか、何故突然タイムスリップできたのか、は放っておきます。)
初っ端からスポーツ最強高校生の名前通り今手にある武器もしくは体で武士に正面衝突していく様はかっこよくシビれました。ただ友人が殺されて死ぬたびに泣きじゃくって囲んでいるのは敵に背中を見せて殺されかけないのに殺されない、なんだかご都合主義の匂いがします。屋上からの煙幕ペットボトルロケットは好きです。
この物語の軸として、攫われた仲間を助けるというのがありますが、数人なのでその為の尊い犠牲が大量に出てしまったというのもなんだか腑に落ちません。結構連れて行くといった過程で殺しまくってる敵サイドにも問題がありますが。
欠点ばかり書いてしまいましたが、三浦春馬さん、松山ケンイチさんのどっしりと構えた演技はお見事でした。大河の世界からやってきたような強さを醸し出していて良かったです。主人公がピンチの時に元康が駆けつけるのもカッコ良かったです。(信長の活躍ももっと見たかった…)
野球ボールに火をつけて敵陣にぶっ飛ばしたり、ラグビーボールに灰を詰めて敵陣にぶっ飛ばしたりと撹乱する動きが独特でとても良かったです。原作の良さを上手く引き継いでいるあたり好感が持てます。道中だいぶお別れシーンがありますが、ベタながらグッときてしまいました。足止めになったかは分かりませんが…
全員の殺陣のレベルが高く、とても見応えのある殺陣が見れて良かったです。終盤の主人公VSラスボスの殺陣もお見事で、長槍を使いこなす渡邊さんの身のこなしも素晴らしいです。
やけに全員致命傷だけど死ぬような傷じゃなくないって感じで死んでいくのはいただけなかったです。真剣佑が家康と化した時の面構えが三浦春馬さんそのものだったのがゾクッとしました。似てる…
ツッコミどころは結構ありますが、嫌いになれない、むしろ好きに傾くような映画です。
鑑賞日 3/12
鑑賞時間 13:50〜16:05
座席 C-19