「笑えたところはティッシュ箱の一か所だけ」老後の資金がありません! 熱帯雨林さんの映画レビュー(感想・評価)
笑えたところはティッシュ箱の一か所だけ
この春に観た「お終活」が面白かったので、老後をテーマにした邦画も良いものだなと思い、こちらを鑑賞。が、面白くもなんともない。どうだ、ほらここ可笑しいだろ、笑うところですよというのが透けて見える。ああ、ここで笑わせようとしているのだなというのがわかるけれど、それが面白くもなんともない。無駄なことしてるなぁと、しらける。特に、刀を持つ毒蝮三太夫の絡むところは笑わせようとしているのが丸わかり。ちなみに原作では、お爺ちゃんは行方不明のまま帰ってきてない。ただ唯一吹き出したのが、旦那がティッシュ箱を妹に差し出し、嫁にこづかれて嫁に渡し直し気まずくなるところ。コメディを名乗るなら、こんな笑える場面がもっと必要。
あと、天海祐希に生活感をまるで感じなかった。演技が悪いというのではなく、女優自体に金が無い切迫感や家庭の主婦を感じさせるものがまるでない。凛々しすぎる。所帯やつれ・生活臭をさせなければならない役は無理だと思う。キャスティングディレクターの責任。
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