幸せへのまわり道のレビュー・感想・評価
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何人思い出せました?
父親と確執のある雑誌記者が、不思議な人気者司会者と出逢うことで心のわだかまりが解けていくドラマ。
始まりから、トムハンクス演じるロジャースが、教育テレビでやっていそうな番組風の演出で話をする。なんだか懐かしい気分に。
主人公は恨みをもつ父親を許すつもりがないようだが、うまく取材ができないロジャースにペースを乱されていくうちに、その憎しみさえもくるわされていくようで…さらに妻とのやり取りからも、その心に変化が始まり…。
本筋としては、人を許すことの難しさや大切さを伝えるものだけど、ちょくちょく挿入される子供番組風の演出が特徴的であり印象に残る。子供の頃のような純粋な気持ちに立ち返れということか。
沈黙のシーン、皆さんは誰か思い出せましたか?
観客も参加させてしまうような演出、そして何よりトムハンクスの演技はとても素晴らしかったですね。
自分も男の割には小学生くらいまでぬいぐるみとか好きだったタチなんで(そのことを親に怒られてたりもしたけど(笑))、パペット人形で話そうとするトムハンクスがなんか好きだった。
実際に大人向けとしてロジャースが司会のああいった番組があっても良いんじゃないかなぁと思った作品だった。
来年はお姉さんの結婚式が開催されないことを祈るばかりです。
トム・ハンクスの新境地
この映画を観て感じた事は、まず何と言ってもトム・ハンクスの名演技。感情の起伏を抑えた演技なんて初めて見た。流石にアカデミー並びにゴールデングローブにノミネートされるだけあると思った。
話は、良くも悪くも、まぁ、オーソドックスな展開。
特筆すべきは、映画の風景が実景ではなく街並みや車、電車などをミニチュアセットで撮影していたこと。これによって特定の場所における特別な物語という印象が薄れて、どこででも起こりうるありふれたお話なのだという気分になれた。もし実景だったらリアルな時代考証で製作費もかさんだことだろう。アイデア賞ものの演出だった。
タイトルなし
この作品、観るリストに入れてなくて
先日、映画館で初めて本作の予告を観たら、好きな俳優さんが出てるとわかり鑑賞。
雑誌「エスクァイア」に掲載された記事
「Can You Say...Hero?」を原作としているお話し
アメリカのテレビ司会者フレッド・ロジャース。本作で初めて彼を知りましたが、アメリカでとても有名な方なんですね。
聖職者でもあるそうです。
彼のお話しかとばかり思っていたんですが、なるほど、、こういうお話しなのか。。
なかなか面白い構成だなぁ。
新聞記者ロイドをフレッドを通して描き、
ロイドのセラピーを通してフレッド自身を描く。
正直、ロイドについてのお話しはさほど珍しい内容では無いかなと思いましたが、ロイドの心や考え方にフレッド・ロジャースが寄り添い、真摯に向き合う姿は心を揺さぶられちゃったなぁ。
フレッド・ロジャースもアンガーコントロールを色々試して自分のアンガーマネジメントを身に付けたんだろうな。
奥さんも言ってたし。
フレッドさんもちょっと怒ったよね、最後の方ピアノで。あれは何に対してだったんだろう。思い出せない笑
そのフレッド・ロジャースを演じたのはトム・ハンクス。表情や語り口が優しいけど力強さも感じるのは、やはりトム・ハンクスならではの演技だと思った。
そして好きな俳優の1人でもあるマシュー・リス。少し陰のある感じが本作でもよく出ていたなぁ。映画だとあまり主役は多くないけど、ドラマシリーズでは結構出てるかな。
好きなドラマシリーズ「ブラザーズ&シスターズ」にも出てたし、味のある俳優さんなんだよな。
若干の宗教色を感じつつも、観た後は心が落ち着く不思議な作品でした。
これがTrue Storyだったと改めて驚く作品
最初のスーパーでTrue Storyと出てはいるのですが、エンディングまで観終わった時、『あっ、これっ、True Storyだった』と思わせる、フィクションじゃない驚きがありました。
この映画は心を揺さぶられる映画です。
誰しも感じる怒り。これをゆっくりアプローチしていきます。そして気づきを与え、その怒りが溶けていきます。
幼児番組のアンカー。でも幼児の問題ではなく、大人にも当てはまる問題。これを真剣に向き合う。これは人としての問題なのです。だから、途中からフィクションなら成立すると思ったです。
ただこれはリアルストーリー。こんな考えの人がいるという驚きがあります。
私たちは少なからず悩みがあります。そんな悩みがある人は観て頂ければと思います。少しの元気がもらえると思います。
【"長い間、軋轢を抱える親子にフレッド・ロジャーズは優しく語りかける。"そろそろ"心のご近所さん"になりませんか?"】
-生きていれば、理不尽な事、赦せない事、思うように行かない事が沢山ある。ある程度、経験を重ねれば・・。そしてその相手が、大切な人であれば尚更だ。-
・フレッド・ロジャーズの存在は全く知らなかったが、劇中地下鉄の中で乗客達が嬉しそうに、番組の歌を歌う姿が素敵であり、彼が如何に皆に愛されていたかが、良く解る。
・幼き頃の父ジュリーの諸行に怒りを抱えながら、記者になったロイドの態度は頑なだ。
だが、フレッドから寛容な気持ちになる方法を教わり・・
ー私は目を閉じて、"暫し相手の良い所を考える"フレッドとロイドのシーンが心に残った。目を開けたロイドの目が涙で滲んでいる・・-
徐々に父を赦そうと悩み、考えるロイドの姿。
-そんなに、簡単には赦せないよな、ロイド・・-
・午前4時の病床の父とロイドのウイスキーでの乾杯のシーン。
〈赦しがたき人間はいる。だが、まずは、隣人だと思って接する所から始めてみようか・・、と思わせてくれた作品。〉
■ラスト、フレッドが、ビアノの鍵盤を一瞬だけ激しく弾くシーンで、彼は決して"聖人"ではなく、"彼も努力しているんだ・・"と私は解釈した。
■地域的に近くに上映している映画館がなく、仕事で疲れていたのだが、わざわざ"都会"まで、足を運んで鑑賞した作品。けれども、後悔は全くなかった作品でもある。
違和感しかない
完璧ないい人、つまり仏様とか菩薩様みたいな人には一度も逢ったことがない。そんな人は多分この世にいないのではないかと思っている。だから如何にもいい人然とした人を見ると、裏の顔があるんじゃないかと疑いたくなる。
本作品の主人公ロイド・ボーゲルがまさにそれで、不遇な幼少期を過ごしたことから、簡単に人を信じないし、他人に対する評価は自然と厳しいものになる。このタイプの人は決して少なくないと思う。ロイドの場合は他に女を作って病気の母と自分を置き去りにしていった父親が許せない。
子供の人権を蹂躙する親はかなりの確率で存在し、児童相談所の職員の手が回らない主要な要因となっている。日常的に頭を叩くなどは一番軽い方で、酷くなると実の父親に毎日のように強カンされたり、極端な場合は殺されたりしている。事件が明るみになって報道されるのは氷山の一角であり、大半は狡猾な親によって隠蔽されているのではないかと、当方は睨んでいる。
こんな実情を踏まえていれば、簡単に父親との関係修復を説くフレッド・ロジャースのことをロイドが不審に思うのは当然だ。しかし映画では悲惨な子供たちは登場せず、フレッド・ロジャースの手に負えなくなるシーンはない。ロイドの父親についても、なぜか許されてしまう。父親の発言には差別意識が色濃く滲んでいるにもかかわらず、それは問題にされないまま許されてしまうのだ。
フレッド・ロジャースは人を非難せず、問題は心のなかにあるとして、自分を許し、他人を許すことを説く。怒りの感情は他人を傷つけるだけではなく自分をも傷つける。だから怒りを感じたときは様々な行動をすることで怒りの感情をしずめることをすすめる。それは無意識を意識的にコントロールするという意味では間違っていない。ただ、子供ならそれに従うかもしれないが、親は一番傷つけやすいもの、つまりは自分の子供に怒りを向ける。それはフレッド・ロジャースには解決できない。
親が子供に怒りを感じるのは自分が上で子供が下だと思っているからだ。支配する者とされる者の関係性、つまり封建主義の精神性が世界中に遍在している。世界中の殆どの親は「親に向かってなんだ」という言葉で、口の聞き方や態度、果ては表情までを断罪する。断罪された子供たちは親になったときに子供を同じように断罪する。親が上で子供が下という差別の意識は親の自尊心に支えられて、時代が変わっても連綿と続いてきた。
その有史以来の封建主義の精神性を断ち切らない限り、子供たちは蹂躙されつづけるのだ。黒人が白人警官によって殺されるのも同じ図式である。黒人差別の問題に矮小化するのではなく、世界中に行き渡る封建主義の精神性に原因があることを知らねばならない。一方で封建主義的な教育をして差別を継続させながら、一方で子供の人権蹂躙や黒人差別に反対するのは明らかな矛盾である。アメリカで主流の家族第一主義も一種の封建主義であることを理解する必要がある。
完璧ないい人に見えるフレッド・ロジャースだが、彼に対して感じる不信感は実は根深いものなのだ。家族を大切に、親を尊敬してという言い方は正論であり、彼に反駁すると集中攻撃を受けるかもしれない。しかしそこに異を唱えない限り、完全に平等な人間関係の社会を実現することは難しい。そのあたりを全部棚に上げて、ロイドの家族の平穏を喜ぶことには違和感しかない。
ストップモーションがかわいい
茶色いトラ?と思っていたら縞模様が剥げていた。
町や空港のストップモーションがかわいい。
シリアスな家族の問題にはあまり深入りせず、
そのことはもうロイド次第だった。
ロイドが父の事情?弱さ?身勝手?を許せるのか?
ミスター・ロジャースはアメリカの超有名人のようで、その人を演じるのはプレッシャーだったと思う。しかし、私はこの映画のおかげでミスター・ロジャースを知ることができた。
素直に良い映画だった。
温かい気持ちになれる
トム・ハンクス演じるフレッド・ロジャースがとにかく良かったです。
表情や話し方がとても魅力的で途中からはフレッドを見ているだけで涙が出てしまうほど…
この人ならきっとどんな自分でも肯定してくれる、と思えるような包容力がありました。
1分間のシーンでは自分自身がフレッドに問いかけられているような感覚に。
本当に場内が静寂に包まれて不思議な感じでした。
みんなそれぞれの人を頭に思い浮かべたことでしょう。
とてもいい映画なのにあまり話題になっていないような気がしてもったいないです。
最近しんどいな疲れてるなって方はこの映画をぜひ!
令和のメアリーポピンズ?
終始ファンタジーとリアルが混在していたので、集中できませんでした。
主役がどっちつかずの構成なので、感情移入が中途半端になってしまいました。
登場人物の一人一人に物語がありそうな感じだったので、人物をもっと深掘りしてほしかったです。
ロジャーの言うことやることが新興宗教じみていて、胡散臭いなぁと思ってしまった。
私も故障しているのだと思う。。。
大人になると不器用な喧嘩しかできなくなってしまいますね。
私も思いを言葉にする努力をしたいと思います。
あのセットと歌を聞くだけで楽しくなってしまう
雑誌Esquireに書かれた記事を元にしている。主人公である記事の記者ロイド・ヴォーゲルはミスター・ロジャースについての短い記事を書く仕事を担当させられ、インタビューのために会いに行くことになる。
記者はミスター・ロジャースの友達として、彼のストーリーはMister Rogers' Neighborhoodの一エピソードとして紹介される。あの音楽とミニチュアのセットでオープンするのだ。私が見たのは対象年齢の幼い子供時代ではないが、正直番組を見た人間だったらそれだけでもう大興奮して十分満足すると思う。とりあえず私そうだった。
大人になってから見た方が、ミスター・ロジャースの優しさと誠実さと言葉の強さを感じた。ミスター・ロジャースを知らない人は知るために見に行ってもその価値がある。
変わった家族ヒューマンドラマです。
幸せへのまわり道
トム・ハンクス主演と思ったら今年のアカデミー助演男優賞にノミネートされてました。
子ども向け番組の司会者として人気のフレッド・ロジャースを熱演していますが、かなりファンタジー要素も強く
通常の実話物とは違う感じの作品でした。
父との間で致命的な悩みを抱える新聞記者ロイド・ボーゲルがフレッドとのインタビューを無理やり会社から任され、渋々会って話してみると・・・。
成人君主的なフレッドの人柄に徐々に心を開いていきラストは感動の・・・。と言いたいところですが私には少々難解でした。
フレッドが怒りを抑える訓練を日常的に行っていて人間離れしている事やロイドの暴力的で壊れた人間性や妻の考え方はどうも受け入れがたく、感情移入がしにくかったです。親子間で悩みのある方にお勧めします。
派手さは無いけれど
たまにこういう作品に出会えるので嬉しくなります。やっぱり劇場巡りはやめられません。
当初、てっきり2015年公開の「しあわせへのまわり道」のリメイクと思って観ていたら全く違う作品。こちらはしあわせが漢字表記の「幸せ」でした。ややこしい。そう言えば2015年作品の原題は“Leaming to drive”ですから全く違いますよね。
作品の出来はとても良いです。トムハンクスのちょっとしたしぐさでフォレストガンプを思い出す人も居るかも。癒されます。お勧めです。
子供の頃を忘れずに生きる
ワンデーフリーパスポート、第3回目です。
利用しまくりですね。いやだって、一日中映画見るのは楽しいしなにせよ安いもん。2500円で4本ってコスパ良すぎません??そりゃ何回もしたくなるよ
ちなみに、あと2回はする予定ですよ。
ということで、1本目は「幸せへのまわり道」です。
本来、ふりふらの2回目を見る予定でしたが急遽変更。予告がスゴく良く、面白そうだったのでこの作品を見ることに。こりゃ、面白くないわけないでしょう。
はい、最高でした。
トム・ハンクスの癒される演技。
考えさせられる内容。
胸に響く言葉。
何度泣いたことか。初っ端からすんごい良い映画見ちゃった
誰もが愛する長寿子供向け番組の司会者、フレッド・ロジャース(トム)。彼にインタビューすることになった新聞記者のロイド(マシュー)はフレッドの不思議な人柄に惹かれていく。
この映画は1ヶ月ほど前に公開された、山田孝之主演の「ステップ」に似ている。子供と向き合う難しさと育てる大変さ。それを乗り越えた先の喜び。
心の癒しになって、こういった映画は定期的に見たくなるな〜。
子供向け番組という題材をブラさない。
場面の切り替えや収録前後の様子、人形に歌。
たった2時間でこれほどまでフレッドの事が好きになるとは...。特に場面の切り替えは子供の頃に戻ったかのように、妙にテンションが上がってなんだか嬉しくなる。
フレッドの事も好きになったが、もちろんトム・ハンクスの事もより好きになった。彼の代表作といっても過言では無いだろう。
ロイド役のマシューも映画のインタビューで話していたが、トムはフレッド役をする為に役者になったのでは無いかというくらい、ハマっていた。
フレッドの言葉全てが胸に響く。
タイトルにもあるが、「子育てにおいて一番の失敗は?」と質問された時に「子供の頃を忘れること」と答えたのが最もグッときた。大人になったら子供の頃を忘れてしまうのは当然。だが、それで本当にいいのだろうか
理不尽に怒り、子供だからとバカにするのは正しいのだろうか。自分が子供の頃にされて嫌だったことをそっくりそのまま返していいはずが無い。昔の自分が嫌だったことは、今の子供たちも嫌に決まっているよ。
見たら分かるが、沈黙のシーンが凄まじい。
何故か早く終わってくれと思わず、トム・ハンクスに見入ってしまい涙がポロリと流れ落ちる。
これを見るためだけにも価値があると思う
欠点というか、ちょいと物足りないなと感じた点は過去。フレッドやロイドの母についてもっと深く掘り下げてくれたら、より泣けたと思うな。
この映画を見ている人達は60近いかそれより上くらいの人がほとんどだったが、子供や子供を育てる親御さんにも是非とも見て欲しい。
目も心も綺麗に洗われたよ。最高の映画をありがとう
ヒーロー仮面
父親との確執を抱える辛口雑誌記者が、誰もが知る子供向けTV番組の司会者フレッド・ロジャースと出会い変わって行く話。
毎年夏の楽しみ?とか言っちゃう姉の3回目の結婚式で、久々に父親と会い、話しがあると言われるも聞く耳を持たず喧嘩。
そんな折に社命でフレッド・ロジャースのインタビュー記事を書くよう命を受け、渋々取材をすることから展開していく。
公私に苛立ちを抱える主人公がロジャースに見透かされると共に、主人公も全てを受け入れる神がかったロジャースに気を惹かれる。
父親への怒りと憎しみは愛情と期待の裏返しだからね。
カウンセラーかメンタリストか、はたまた催眠術師かというようなロジャースだけど、本当の彼の性格を聞き、興味を抱き、時間を共に過ごして自身を見つめられる様になっていく様は、温かく優しくとても面白かった。
そして何よりトムハンクス演じるロジャースの怪演に、まるで自分が対話しているかの様な錯覚を覚えた。
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