「全ての生き物に捧ぐ」ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方 masamiさんの映画レビュー(感想・評価)
全ての生き物に捧ぐ
さて毎度私のレビューを読んで頂きありがとうございます。
この映画は映画製作者のジョン・チェスターとその妻料理研究家のモリー・チェスターの8年間に及ぶドキュメンタリーです。
夫婦は殺処分寸前で1匹の犬を保護します。名前はトッド。印象的なブルーアイ。思慮深い表情。ところが夫婦がいなくなると鳴きやみません。かくしてLAのアパートを引き払い郊外へ引っ越します。それは夫婦にとって運命だったのです。
と、いきなりあらすじから始まりました。馬鹿みたいに広い関東平野の海よりで生まれ育った私にとって共感の嵐でございます。
小学生の遠足の時です。バスガイドさんが歌います。
♩おかーをーこーえ いこーよー♩
丘って知らないよ❗️平面な土地だからね。もちろん山もないしトンネルもないし坂もない。
川はある。でもドブ川。くさい。
冬の晴れた日は、稀にだが遥か遠くに筑波山が見える時がある。そんな時は同級生が声を上げる。
「凄いぞ!山が見える!」
もうビッグニュースである。その後はみんなで廊下から飽きるまで山を眺めるのである。地方の方は山があるのが普通だろうが下町のクソガキなんてそんなもんだ。
だから私は未だに地方都市が舞台の映画が大好きだ。単純だね。住むとなると色々あるんだろう。それでも、それでもだ。山に囲まれている場所は永遠の憧れだ。
さて無駄な枕が終わりました。今から田舎好き、生き物好きな私の映画の感想です。この先はネタバレが含まれている可能性が有ります。気になる方は読まない方が良いですよ。
邦題はビック・リトル・ファームです。大きい小さい牧場❓
どっちやねん❗️
原題は、Biggest littie Farm です。偉大なる小さな牧場と翻訳するのが良いかと思います。
さてチェスター夫妻は理想の牧場を作ろうと思いました。しかしそこはアメリカの西海岸です。極端に雨が少ない土地柄。
アメリカの映画産業がハリウッドになったのはこの雨が極端に少ないと言う理由からです。
ほぼ砂漠。不毛の地。果たしてここに農場を作る事が出来るのでしょうか?
痩せた土地にまず大量の土を入れます。その後ダーウィンが言うところの人間にとって最も有益な生き物。ミミズを入れます。
土地は少しずつ豊かになり近隣の生き物が集まってきます。そしてその生き物の糞でさらにその土地は生命力を得ます。
うーん 土は生きているんだねえ❗️立松和平か❗️
まずは被膜作物です。例えばクローバー。シロツメグサです。和名では苜蓿(うまごやし)
その名の通り馬の牧草になります。その馬が糞をしてさらに土地に栄養を与えます。そこからまたクローバーが生えます。そして・・・
終わらないよ❗️PPMの「花はどこにいった?」か❗️
はい。終わりません。夫婦の目的はそこです。
殺虫剤、除草剤、化学肥料、等を使用せず自然の摂理に任せます。
そして池を作ります。池と言う言葉の由来は
【生け】です。土地を生かし、様々な生き物を
育む。と、言葉検定で林先生がそう言ってました。
なんでえ❗️伝聞かよ❗️
その土地に沢山の生き物を放ちます。ニワトリ、カモ、牛、山羊、豚、池には魚、そして果実として林檎やプラム、桃。多種類の野菜。
しかし、しかしです。無農薬な作物は人にとって安全な食物。ということは人以外にとっても安全な食物。そうです、害虫や果実を啄む野鳥まで呼び寄せてしまうのです。うまく折り合いを付ける事が出来るのでしょうか?
私のレビューとしてはストーリーの紹介が長くなってしまいました。ごめんなさい。
birds of prey (猛禽類)が登場します。なんと美しい生き物なのでしょうか。
生態系の頂点に立つオオタカは自然が健全である証拠です。東京23区内では明治神宮、皇居、水元公園、葛西臨海公園くらいにしかいません。会いたいね。
humming bird
(はちどり)はなんと愛らしいのでしょう。鳥好きはたまりません。一度見てみたいです。
私はご満悦な表情をしていたでしょう。羽生結弦の演技後のオーサーコーチのように。
観てよかった。満足しました。
全ての生きとし生きる生き物に感謝します。
こんな長い文を読んで頂き多謝でございます。皆様どうかご自愛ください。
「犬を飼ったら…」というこの映画の始まり、いいですね〜。
あらすじ、楽しかった。この映画、ある程度、知っておいて観れば、いっそうよいと思うので、素晴らしいです。