「自然の美しさを改めて実感させられる」ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方 KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
自然の美しさを改めて実感させられる
よみうりホールにて試写会鑑賞。
見終わった率直な感想としては、素直に自然の美しさを心から感じ、とても感謝の気持ちで劇場を後にできる。そんな作品だ。
ドキュメンタリー映画のため映されたもの全てが現実として受け取ることができる。
この作品で登場する動物達は決して家畜ではないため食肉として育てられてるわけではない。
自然の一部として動物達を半ば野性的に育てる事で、農作物を育てるためにも彼らが必要なんだと説明があった時はとても興味を引かれた。
彼ら動物の糞は大地にある土や草、そして農作物の栄養源となる。
そして農作物を育てる上では欠かせない害虫害獣の対策。それらを農薬などで防ぐのではなく、これらを駆除するのもまた動物達に任せるわけだ。
例えば農作物の葉を食べてダメにしてしまう害虫は鳥に任せ、時には売り物となる果実を鳥が食べ荒らしてしまう場合は、その害獣たちより更に大きい鳥たちが彼らを食べることで果実を守る。
時には果実をダメにしてまうツチネズミをヘビが、狼ががネズミを食する事で果実が守られる。
そうやって自然の生態に任せて農作物を育てあげたのがこの作品のチェスター農家のやり方である。
人為的なもので農作物を守り、育てることももちろん素晴らしいことだと思うが、こうやって自然に任せて作り上げるものもまた素晴らしく美しい。
作物を育てることは決して簡単な事ではなくいろんな困難に遭遇する。
しかし困難を解決する事は意外と簡単だったりする。害獣と思われていたものが害虫を排除してくれた様に、困難と思われていた事が困難を救ったりする。
そうやって自然というものは絶妙なバランスで支えあってできており、作中でも語られていたがそのバランスこそがまた完璧なんだと。
そんな自然の美しさや自然に対する感謝の気持ちを改めて感じさせてくれる作品だった。
ただ感謝するだけではダメだ。今日この日から自分も自然を大切にできる行動をしていきたいと心から思った。