劇場公開日 2020年7月17日

  • 予告編を見る

「親子愛に涙」ステップ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0親子愛に涙

2020年8月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

「泣くな赤鬼」以来に鑑賞する重松清さんの作品。予告から、感動の親子物語が描かれるのだろうと期待して鑑賞してきました。その期待どおり、心温まる素敵な作品で大満足です。開幕後、わりと早い段階から涙がにじみ始め、乾いた頃には次の涙、その間隔が徐々に短くなり、終盤は目が潤みっぱなしの2時間でした。

シングルファーザーとして、仕事と家事・育児の両立に奮闘する中で、どんな時でも娘を最優先に考え、父親としての愛を注ぎ続ける父親役を、山田孝之さんが好演しています。熱く感情的な愛し方ではなく、悩み、戸惑いながらも、誠実に娘に向き合う姿がすばらしかったです。

その良き理解者として、時には実の父親以上の存在として彼を支える義父役を國村隼さんと、その妻役の余貴美子さんが、貫禄の演技で脇を固めます。さらに、娘の通う保育園の保母さんを伊藤沙莉さん、職場の同僚として広末涼子さんと、これまた演技派を起用し、キャスティングに一分の隙もありません。そして、最も重要な娘役を、子役の三人が抜群のリレーでつなぎ、それぞれの年頃の微妙な心情を見事に表現していました。中でも白鳥玉季ちゃんは秀逸。山田孝之さんとの間が絶妙で、本当の親子のようでした。

作中、部屋の壁の落書きが何度も映されます。母が倒れた時に、カレンダーから床まで引かれた線は、家族の絶望を表すかのようでした。その後、ここに娘がいろいろと書き足していきます。これが、母の死により一度は地に落ちた家族が周囲に支えられ、互いに励まし合って、形は違えど、もう一度幸せを取り戻すさまを表しているようで、じわじわと心に染みてきました。

親子とは、家族とは、死とは何か。日本人の心の機微に触れる、すばらしい作品でした。

おじゃる
rin*さんのコメント
2020年8月10日

こんばんは!
フォローまでして頂き、ありがとうございますm(_ _)m
伊藤沙莉ちゃん。大好きです!
主演をやった獣道も良かったけど、これ位の役が本当にお上手(*>▽<ノノ"パチパチ
先日ムロツヨシのIGTVでゲスト出演していました。めちゃくちゃ笑いました。
機会が有れば見て頂きたいです!
長文失礼致しました。これからも宜しくお願い致します( ¨̮ )♬

rin*
くろすけさんのコメント
2020年8月9日

赤い線に注目して、また観たいです。

くろすけ