「「たかが世界の終わり」を観てから3年。 たかが世界の終わりが...」ジョン・F・ドノヴァンの死と生 ワイルドとみまるさんの映画レビュー(感想・評価)
「たかが世界の終わり」を観てから3年。 たかが世界の終わりが...
「たかが世界の終わり」を観てから3年。
たかが世界の終わりが消化不良だった自分にとって、期待より不安が大きくて…
観終えてみれば、某PRONTOであったかいポテりこをつまみ酒を飲みながら余韻に浸る心地よい金曜日の夜になりました。ドラン様、ありがとう
それでもあるシーンまでは、ちょっとのりきれずにいたんですよね。
N.Yのビルを見ながら、あぁドランがなんだか違う世界にいるって感じて。
ジョン・F・ドノヴァンが放った2回目の
「I can't」
何故だかは、今も解らないんだけど、このシーンで自分のなかのドランが目覚めた感じ。もうそのあとは冷静な自分ではいられなかった。
一つのシーンだけ観て違う世界にいるなんて狭い考えしかできず、ほんと、ドラン様ごめんなさい。
アップで録るカメラワークは健在だし、スローで流れる映像や色彩は、こちら側の感性までも高めてくれるような美しさ。何よりも劇中で流す曲の良さとそのシーンの良さ。「Stand by me」のシーンは一生忘れないし今思い出しても泣ける。
そしてセリフ一つ一つが印象的で、それはキット・ハリントンであったり、ナタリー・ポートマンであったり、ジェイコブくんであったりとキャスティングの良さと相まって、心に刺さる言葉。
先生の言葉も忘れられない。。
ドラン初の英語作品とあってキャスティングがより豪華になったわけだけど、
キャシー・ベイツ、スーザン・サランドンの目で語る演技。彼女達がメインキャストではない所にこの作品の深みがあるのかも。
ジェイコブくんは思っていた以上に凄い
セリフも佇まいも素晴らしかったけど、「ルーム」でみせてくれたあの「目」を再び見られるとは。ジェイコブくんを観るだけでも、この作品を観る価値はあると思う。
サラ・ガトンと、のむコレで観た「Boys ボーイズ」のヘイス・ブロームくんが出てるのが個人的には嬉しかったけど。ダンブルドアには本当に驚いた😲
全てのキャスト陣について書きたいくらい素晴らしかったんだけど、長くなるからやめときます。でもジェシカ・チャステインについては書いちゃう。本作のキャスティングが発表になった時、一番嬉しかったのはジェシカが出ることだったから。だからジェシカのシーンがカットされると聞いた時はショックだった。
当初の作品が4時間あって本編を短くする必要性から関連のシーンを削るしか無かったそう。多分、完璧なものを求めるドランは苦しかっただろうし、ジェシカもしかり。
ジェシカの写るシーンを少しだけ観たけど、やはりいつかは4時間の全編を観たい。
「母と息子」ドランのフォーマットの一つだけれど、二つの視点からそれぞれの母親との関係性を描き出したのはドランならではな気がしたし、それを文通という観点で見せるセンスが凄く好きだった。大切なものをつかむのは自分次第なんだよね。ルパートはもう手に入れてたからね