「似た者同士の2人の異なる未来」ジョン・F・ドノヴァンの死と生 まだまだぼのぼのさんの映画レビュー(感想・評価)
似た者同士の2人の異なる未来
グザビエドラン監督らしい美しい映像。名曲のカバーが印象的に何度も使われていたり、とにかくアップが多用される俳優陣の表情も印象に残りました。また、監督のとてもパーソナルな部分が反映されてたり、主演のキットの現実のゲームオブスローンズでのブレイクと同じ設定で名前も「ジョン」だったりと、非現実的な物語なのに不思議なリアルさもあります。
歳の差19歳の親友、ジョンとルパート。2人は似た者同士でお互いを深く理解していて、歳の差なんて関係ない関係を文通で築いていた。一方で、2人にはお互いしかいなくて、孤独で、自分の存在に苦しんでいるように見えました。
そして偽りや過ちから、2人が選ぶ未来が異なっていく後半。ジョンとルパート、それぞれが過ごす母親との時間は、どちらも少しの幸せが感じられた気がしたけど、どうなのかなぁ。
分かりやすい作品ではないけれど、希望を感じるラストだったので、ほっとしました。
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まだまだぼのぼのさんのコメント
2020年3月16日
個人的に監督の前作「たかが世界の終わり」は、なかなか難しくて理解しきれなかったのですが、今作は少しは自分なりに解釈が出来たかなと思います。観る人やタイミングによって、感じ方が変わりそうですね。
共感頂けて嬉しかったです。ありがとうございました。