劇場公開日 2020年2月29日

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「つらいとわかっていても観ました」子どもたちをよろしく chikuhouさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0つらいとわかっていても観ました

2020年3月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

皆さんのレビューやサイトをみて、観ることがつらいとわかっているのに、ましてこのような時期に映画館に足を運ぶことにもためらいながらも観に行きました  寺脇さんの企画だからかもしれないし、散々批判されながらも物を言う前川さんの名前があったからかもしれない  大阪市内で1館の公開で、私が行ったところは1週目一日2回、平日日中ながらも30人くらいの実年層がマスクをつけて観られていました 家の経済状況、親の職業、ひとり親など子どもの力ではどうしようもない原因でのいじめと、子育てに向き合わない、関心のない親に育てられるネグレクト  学校の先生は学校での子どもたちの成長に専念して欲しいのに、給食費の支払いやネグレクトの気づきまで役割をもたらされている現場の実状があるのでしょう 同じ服を着ていても、汚れていても気にならない お金がないことよりも、女・酒・ギャンブルと自分の趣味が優先している父親  貧困な家庭から貧困な家庭が作られていくように、子育てに興味のないネグレクトの家庭からは愛された経験のない子が親になってネグレクトの家庭を作る、その連鎖に「地域の大人の役割」って何だろうと思います  各地の児童相談所の激務が伝えられ福祉職の大量採用がされている一方で、最近神戸市の児童相談所が深夜訪ねてきた子どもが委託していた職員に追い返された事件もありました  子どもが少なくなっているのに問題は重層化複雑化していることを思います
あの中学生、昨年の「長いお別れ」の男の子なんですね そして出演されていた大阪の俳優の上西雄大さん、近く児童虐待を描いた「ひとくず」、監督主演で近く公開です  豊かになっているはずなのに、貧困が今後拡大し、子どもがみえにくくなっていく心配が募って劇場を出ました(3月17日 テアトル梅田にて鑑賞)

chikuhou