ミッドウェイのレビュー・感想・評価
全292件中、241~260件目を表示
実にエメリッヒらしい作品
良い点。CG大味でなく素晴らしい。記録映像で見られる高射砲の一発一発がリアリティを与えている。音響も然り。
ダメな点。舞台劇のよう。戦争映画なのに死の香りがしない。硝煙も機械油も。
搭乗しているキャラクターの顔に、綺麗の照明が当たっている。唾は飛ばない、南洋なのに汗もかかない。画面に映っているものしか音を出さない。痛くても、咳するだけで、悲鳴はあげない。すでに死んでる人が、天国で戦争ごっこをしているようだ。
英雄の個人的な活躍に焦点を合わせている。なので、艦隊の位置は座標や距離で表されるが、位置関係は全く分からない。南太平洋以外の戦況も全く関係ないらしい。日本が無敵なのを超人的な頑張りで逆転したことになっている。
銃後の妻や写真が出てくるが、単純に心配しているだけ。家族の葛藤とかはない。写真はお約束だから置いてあるのでは。
そんなんなので、Annie Trousseauが歌ってるのに何お意味があるかわかりません。スカイ・クロラでキルドレが戦っている様な映画でした。
戦争映画はドカーンをくればいいやという人に、オススメです。
おおむね史実
おおむね史実に忠実な内容ですね。勝敗を決めたのは「諜報力の差」+「南雲が悪い」ってことで、納得できる筋立てでした。まあ、日本軍の邪悪さを表現するために、必要のない創作シーンを入れていて、そこは作品の完成度を下げているとは思います。それ以外は、良く出来ているので見て損はありません。
急降下爆撃シーンを初めとして、映像の迫力が素晴らしいので、映画館の大スクリーンで鑑賞することをおすすめします。
あと蛇足を一つ。
日本語のセリフには英語字幕が付いてるんだけど、どう見てもニュアンスが違うセリフがいくつもあった。そこからの類推で、「気づいてなかっただけで、英語セリフの日本語字幕にも、こんなのがたくさんある!?」なんて不安になったり。
いや、翻訳が簡単じゃないのは分かりますよ。「翻訳者は裏切り者」って格言があるくらいだし。まして、映画の字幕ともなると、普通の翻訳には無い制約も加わって余計に難しいんでしょう。
でもさ、もうちょっと、なんとかならんかったのかなぁ、と。
期待したのに…
娯楽作品としてなら
史実を忠実にだけど
日本人なら観るべきだと言える作品
20年生きてきて、初めて戦争映画を観た。
終始戦闘中のシーンが多く、刺激に弱い人にはオススメしない。
ここからは個人的な意見になる。偉そうに言っているかもしれないが、ご了承頂きたい。
学校で習ってきた歴史では「東京大空襲」や「日本は核爆弾被害国」という言葉を多く聞いてきた。私は勝手に「アメリカが日本をコテンパにやっつけたのか、やり過ぎではないか」と思ってきた。もちろんこれらの事実を否定する訳ではない。
ただ、日本は被害者ではなく加害者でもあり、アメリカも被害者なのだということを目に見えて知るきっかけになった。
学校の歴史の教材にしてもいいのではないか。
これは海外作品ということもあり、自国(日本)の考えとはまた別の視点から歴史の事実を観ることができる。
日本が犯した過ちに目を向ける良いきっかけだ。
ドキュメントタッチで描かれる日米開戦
安倍晋三と山本五十六
過大評価の代表例。
安倍政権成立から退陣まで一人当たりの国民所得が100万円減ってます。
他国が軒並み所得を伸ばしてる中、日本だけが減っているのです。
国民をこれだけ貧乏にした総理は歴史上例がありません。
にも拘らずマスコミは大絶賛。
大日本帝国を滅ぼしたのは山本五十六だと言って過言ではありません。
ヒトラーはアメリカにどれだけ挑発されてもドイツ軍に反撃を許しませんでした。
アメリカを敵に回してはならない。
このことがよく分かっていたからです。
ところがこれが分からないのが山本五十六。
真珠湾攻撃という有り得ない暴挙に打って出ます。
真珠湾攻撃さえしなければアメリカは参戦できませんでした。
何故なら当時のアメリカ世論は戦争反対。
しかもルーズベルトは戦争をしないことを公約に掲げ当選していたからです。
自国が攻撃されない限り『アメリカは絶対に戦争ができない』状況だったのです。
アメリカに参戦の口実を与えた山本五十六。
後世の人間は山本五十六に対して最大限の罵声を浴びせるべきではないですか。
ミッドウェイ海戦についてニミッツ提督は、
日本が全兵力を挙げて来たら勝てなかったと語っています。
山口多聞は全兵力を挙げるべしと具申しましたが山本五十六は聞き入れませんでした。
山口多聞が連合艦隊司令長官だったら。
アメリカは国難に際して少将に過ぎなかったニミッツを抜擢したのに対して、
日本の人事は年功序列。
山口多聞という逸材がいたにも拘わらず抜擢できませんでした。
これが勝敗を左右したのです。
エンタメ度よりリアリティー度が高い作品
これは観て正解だった作品。
面白いとか感動したとかは無し。
戦争とは何かを感じさせてくれた作品。
日本人とアメリカ人の双方の立場を上手く表現した展開が素晴らしい。
どっちが勝ったとか負けたと言うより、戦争が終わった時のホッとした感じが良い。
戦争シーンと人間ドラマ的な展開を交互に表現していて、その緩急するストーリーで飽きることも無し。
戦闘機が空母を攻撃するシーンの迫力が半端無い。
空母から放たれる弾丸の数が凄すぎ!
曳光弾の数からすると、その数倍の弾丸が飛び交っていると思うと恐ろしい。
人間ドラマの部分は登場人物が多過ぎて把握するのが困難だったのが残念(汗)
戦争は情報戦。
敵の暗号を解読して先手を取る事が勝利を導く感じ。
そして空母が戦争には不可欠なんだと思わせてくれた印象。
戦闘機の空中戦も生々しい。
メッセージ性のある作品に脱帽。
観賞後、何気にミッドウェー島をストリートビューで見たら鳥の多さが半端無かったのにはびっくり(笑)( ´∀`)
今見たい戦争映画
エメリッヒの戦争群像劇は吉と出るか?
SF大作の印象の強いエメリッヒ監督だが、歴史物や社会派物の方が彼の手腕が冴えると思っている。この『ミッドウェイ』もその期待を裏切らず、真珠湾攻撃からミッドウェイ海戦に至るまでの経緯も含め、太平洋戦争の激戦をドキュメンタリー映画のように描いている。
最も意外だったのは人物描写の構図だ。エメリッヒ作品と言えば物語の中心人物が明確で、絶対的な主人公がいたのだが、本作では群像劇スタイルで司令塔、パイロット、待機する兵員、そして日本艦隊などの様々な視点で物語を動かしていく。故に特段誰かに感情移入することなく、観客は日米の一進一退の攻防を固唾を飲んで見守ることとなる。
「戦争に勝者はいない」と監督が述べていたことからすれば、観客をあえて傍観者にすることで、ミッドウェイ海戦を中立な視点で見てもらいたかったのだろう。だが、私にはこれが裏目に出たように思えた。登場人物が多すぎるのだ。結果的に戦っている現在位置と各々の人物の現在位置の把握がしづらく、誰が、どこで、どの空母を標的に攻撃しているのかがわかりにくくなってしまった。日米双方の視点で物語を描いた点は好感が持てるが、アメリカ側の主要人物が8名近くであるのに対し、日本側は3名とバランスが悪く思えてしまうのだ。
しかし、太平洋戦争の戦況を変えたと言われるこの激戦の現場にいれば、正にスクリーンに映ったような状況だったのだろう。上空には無数の戦闘機、響き渡る爆撃音や銃声。どの敵機が自分たちの艦に向かって攻撃しているのかも分からない混乱した状況こそが監督の描きたかったものなのかもしれない。戦闘中に甲板から上空を見上げると、落ち葉が舞い散るかのように数多の戦闘機が黒煙を上げて墜落していくシーンは、美しくも虚しさと恐ろしさを感じずにはいられない。
終戦から75年となる現在、太平洋戦争について知る機会はめっきり減ってきてしまっている。ややアメリカ視点の強さは否めないが、太平洋戦争がいかにして始まったか、真珠湾攻撃がいかに許されざる行為だったのかを知る上でも本作を観る価値は十分にある。
見事にエメリッヒチューニングされたミッドウェイ海戦
エメリッヒ御大はさすがだね。真珠湾から持ってくるあたりでアメリカ人のハートをしっかりつかんじゃってる。しかも敵役の日本海軍の強さの強調しかたがうまい。苦戦続きだが英雄的行動したアメリカ軍人によって華々しい勝利がもたらされたってストーリーにしてるもんだから、アメリカでヒットしたのもわかる。
司令官、パイロット、情報将官のそれぞれの描き方がうまいもんだから、日本人の俺までアメリカ側に感情移入しそうになった。
米英の挑発にのって国際連盟を脱退しときから大なり小なり日本の敗戦は運命づけられていたし、国力を総動員する世界大戦においては、局地的な戦に勝ったとしても最終的な勝利を日本が得ることは、ほんの僅かだったと思う。いうなれば、豊臣秀頼が徳川幕府に戦いを挑んだようなもんだから。
だからこそ山本五十六は、ミッドウエイ攻略に賭けたんだろけど、暗号が解読されている時点で勝負あったよね。日本軍の行動がバレバレなのは、真珠湾からなんだけど。
基本的にアメリカ国民向けの映画だけど、中国や日本にも目配せしているところがまた、エメリッヒ流。山口多聞のシーンでは、思わず泣いちゃた。宇宙戦艦ヤマトの沖田艦長の最後を思い出した。
この戦いから学ぶべきことは何か
ミッドウェー海戦は、「太平洋戦争の戦局はこの一戦で決した」と言われるsymbolicな戦いである。
戦争映画に公平中立的な視点など存在するはずがない。が、日本側の計画過程などかなり調べたうえで描かれている。
戦争もゲームスポーツも、互いの意思と目的の実現を競い合うもの。「(ゲームにおいて)自分たちらしさを出しきることができるか」とよく言うが、戦いは相手が存在するもの。
競合相手は逆に自分たちの持ち味を消しにかかる。当初の思い(ゲームプラン)通りに事が運ぶほど簡単なゲームは殆どありえない。
予想外の不測の事態に陥ったときに、すぐに軌道修正や適切な対処ができるか。
その際にも指揮官と配下のメンバー(実行部隊=プレイヤー)との間において、行動の意図や目的は事前にしっかりと共有できているか。
圧倒的に経済力や軍事、リソースで劣後する日本にとって、仮にミッドウェーで勝てたとしても、どこかで戦況の日米逆転が起こることは必定だったと思われる。
奇襲作戦は一度きりだから成功するのであって、いずれ総合力のある相手に行動の意図を読まれ、その勢いはいずれ止められる。
情報収集能力や相対的総合兵力の差から、太平洋戦争の結末は必然的なものであったのは明らかだ。それよりも、想定外の状況のなかでの戦略実行における臨機応変な行動力、組織の柔軟性やresilienceなど、日本はこの戦争から何も学んでいないのではと日本のビジネスやチームスポーツをみて感じてしまうのは自分だけだろうか。
歴史ものとなった戦争を扱った大作、という感じ。
日本を対等な敵として描いた戦争映画。
日米双方から見たミッドウェイ!という予告を観て気になっていたので鑑賞。
つまらなくはないけれども、まぁよくある戦争映画だなぁという印象の作品でした。
戦略とかのお話はほぼ無しで、登場人物の背景と映像の迫力で押す感じ。
予告で日米双方の視点からミッドウェイの戦いを!と言いつつも8~9割はアメリカ視点でしたので
日米で頻繁に場面が切り替わって進行するような知能戦的なのを期待すると拍子抜けかもしれません。
また、幹部以外の日本語のシーンがなんというかちょっと惜しい感じなのは気になるかも。
ただ日本側の視点は少ないですが、日本を対等な敵として描こうとしてる感はあり、
一方的に日本を悪者にするような嫌な感じはありませんでしたので
そういうのが苦手な方でも割と楽しめるタイプの作品ではないかと思います。
が、そこはやっぱりアメリカから見た日本の負け戦が主題なので、ある程度の覚悟は必要かもしれません。
見た目以上に薄味
久しぶりの太平洋戦争ものと言うことで観賞
エメリッヒ監督には薄味のエンタメ作品的イメージが
あったのでまあそんなに期待もせず
感想としては
各キャラクターの掘り下げが不十分
ワンパターンな戦闘描写
CGもどこかチープ
何故かへたくそな日本人側演技
など印象に薄い感じで終わりました
太平洋戦争というと
物量工業力に勝るアメリカに日本が愚かにも
挑んでしまった戦争というイメージを相当植え付けられて
いますが当時に日本の軍事力は相当なもので
真珠湾攻撃自体も当時の航空能力からして常識外れの
作戦だったそうです
ただミッドウェイに関しては
その航空機は燃料の関係から空母によって
なされており航空爆撃に弱い空母をいかに
敵に位置を知られないよう運用するかという情報戦で
日本軍はアメリカに出し抜かれてしまった現実が
あったようです
映画では日本海軍総司令山本五十六と実際に会った
こともある米海軍情報部のレイトン少佐がその山本の
米国に対する戦闘意思を感じ取りながら真珠湾攻撃で
損害を受けた状態から再起して打って出るプロセスを
描いています
ただ前述の通りあんまりそれぞれのキャラクターが
細かく描かれていかない
特に日本人側の山本五十六や南雲忠一に山口多聞
らも典型的な日本海軍の人達みたいな域を出ておらず
しかも台詞回しがなんか不自然で違和感ありました
結局ミッドウェイ海戦はアメリカの諜報力をなめてた
日本海軍が本来最も守るべき空母をミッドウェイ島攻略に
突出させてしまい全部筒抜けのアメリカ軍にそこを叩かれて
空母を失ってしまったことでそれまで優勢ですらあった
海軍力の低下が戦況悪化につながったのですが
映画を観ているだけではあんまりそこまで
わかる感じはしません
奇襲もやって日本海軍の力を示し早期に講和に持ち込む
と言う割には参戦の口実を探してたアメリカに自分から
ケンカを売るなど山本五十六の意図もまだハッキリと
していないところはありますがそこはそう掘り下げずに
結局アメリカが家族や戦友のためにパールハーバーの
仕返しをしました的ないかにもな内容でした
CGもなんか重量感無いしエメリッヒ監督特有の
ギリギリのあり得ない間一髪シーンのバーゲンセール
でさすがにリアリティも感じません
歴史をあんまり知らない人向けの薄味作品でしょうか
「パールハーバー」に比べれば日本軍が描けている
という意見もありますが自分は同等にどちらも
描けてない印象がしました
全292件中、241~260件目を表示