「山本大将の考えを読み、彼の次の動きを教えろ」ミッドウェイ shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
山本大将の考えを読み、彼の次の動きを教えろ
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映画「ミッドウェイ」(ローランド・エメリッヒ監督)から。
戦争も含め、あらゆる戦いは、情報部の役割が大きい。
太平洋戦争前半、攻撃力では優っていた日本が負けたのは、
この「情報戦」に負けたから・・という他ならない。
作戦の指示を出す役割の日本連合艦隊司令官「山本五十六」を
徹底的に調査研究し、こんな場面では、きっとこう考える、
こんな状況なら、こういう作戦に出る・・と推測した。
それはたぶん、将棋などを通して、彼の思考回路を分析した、
そういうことなんだと思う。
情報部の役割について、こんな台詞があった。
「大将、私は結婚パーティーの招待状を見なくても、
業者が料理を準備し、生花店がバラを揃え、バンドが雇われたと知れば、
その事実を手がかりとして報告します。それが情報部」
どんな細かいことでもデータを収集し、分析すれば、
行動(考え方)にも必ず癖とか、傾向が見つかるはず。
そんなところを、戦争の作戦に生かすところが、アメリカらしい。
「まだこの戦いを制すことは可能です」と意気込む部下を、
山本五十六が叱咤する。「君は将棋のやり過ぎだ。
我々のメンツのために、残りの艦隊を失うわけにはいかない」と。
日本幹部の彼らが「将棋」ではなく「囲碁」を嗜んでいれば、
戦況は大きく違った、という人がいたのを思い出した。
最後に一つ、アメリカから見れば、終戦は8月15日ではなく、
日本降伏調印式だった9月2日と、再認識されられたテロップ。
この辺りのズレ、いつまで続くんだろう。
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