「CGも割と綺麗で迫力の有る戦争映画でした。」ミッドウェイ アレックス・マーフィーさんの映画レビュー(感想・評価)
CGも割と綺麗で迫力の有る戦争映画でした。
中国資本の入ったMidway海戦を題材とした戦争映画なので、日本とアメリカを公平には描いていませんでしたが、CGも割と綺麗で迫力の有る戦争映画でした。
当然、ハリウッド映画なので日本軍を残虐で卑怯な民族と言う描き方も多少しています。
アメリカと日本のガダルカナルの戦いを描いた「シン・レッドライン」の様に日本人の事を「この悪魔は何処からやって来たのだろう…」なんてメチャクチャ日本人の事を悪くは描いていませんでしたが、Midway攻撃の情報を傍受、ある程度解読していたアメリカ軍の優秀さと、開戦当時はアメリカの戦闘機の方が零戦より性能で劣っているにも関わらず、アメリカ人パイロットの勇気と優秀さを全面に押し出したアメリカ人が喜びそうなストーリーになっている。
数の上では、大日本帝国海軍の方が上回っている戦いだけ有って、それを情報戦とアメリカ人パイロットの勇気と優秀さ、司令官の采配で見る見る内に戦局が好転し、真珠湾攻撃(開戦)から振り返れば逆転勝利して行くと言う戦争映画だ。
それは、チャールトン・へストン、ヘンリー・フォンダ、三船敏郎らが出演した1970年代に描かれた「ミッドウェー」と描き方としては同じかな!?と感じた。
迫力の有るアクションシーンや音響効果は、お金をかけて作ったハリウッド映画らしさを感じ素直に良かったと感じた。
今回のローランド・エメリッヒ監督のMidwayは、よりアメリカ人パイロットの勇気と優秀さを全面に押し出し、マシン性能で零戦に劣るにも関わらず、アメリカ軍がある程度正確な情報を傍受していたのも有るが、少数精鋭で勇敢に日本の空母に急降下爆撃を果敢に仕掛けていくと言うところが見所かな。と感じた。
太平洋戦争は、情報戦と物量に敗北した戦争なんて言われているが、決してそうではなく、個人主義のアメリカ人が結束して勇気を出して勇敢に真珠湾奇襲攻撃を仕掛けてきた卑怯な日本軍を叩くと言うハリウッド映画のお決まりパターンの描き方は、今迄のハリウッドの戦争映画とあまり変わらないと思った。
ハリウッド映画の売れるアジア一の先進国は日本なので、豊川悦司、浅野忠信、國村 隼らの日本人俳優を起用して日本からの視点でも多少描かれている。
そもそも論は、イタリア、ナチスドイツの世界的なファシズムの拡大とアジアにおける大日本帝国の軍国主義の拡大を恐れたアメリカ合衆国大統領ルーズベルトが日本に石油などの輸出を止め、大東亜戦争で獲得したイギリスとかヨーロッパ諸国の植民地を変換しろ!と日本に経済制裁をして来た事が真珠湾攻撃の元で有り、当時の日本は、石油の輸入はほぼアメリカに頼っていたので、経済制裁すれば日本は必ず攻撃してくる。と言う思惑でルーズベルトがファシズムと軍国主義の世界的拡大を恐れて戦争に参戦する為のきっかけ作りとして仕掛けてきた罠だったと私は近代史を勉強して感じているので、そう言う視点の戦争映画も観てみたいものだと感じた。
真珠湾攻撃の時も宣戦布告はしていたが、解読が遅れたなんて言われて、わざと解読を遅らせて奇襲攻撃を仕掛けてきた卑怯な日本人と言う報道を意図的に行い、アメリカ人を戦争へ導いて行ったと言うのか真実なんだろうと個人的には思っているので。
ベトナム戦争の時もワザと北ベトナムを煽って攻撃させ、攻撃してきたから軍事支援ではなく軍事介入して世界的な社会主義の拡大を恐れ本国のアメリカを戦争へ導いていくと共にアメリカ軍需産業から利益を一部の政治家が得ていた。なんて黒い噂の有る戦争だったし、イラク戦争でも大量破壊兵器は見つからなかった訳ですからね。
又、アメリカは、先住民のインディアンを排除、同化させインディアンの住んでいた土地に国を建国し(先住民のインディアンは国家だと名乗っていなかったので、アメリカ大陸は当時誰の物でも無かったと言う主張)、国と名乗っていたハワイも1898年にアメリカ合衆国に併合しているので、アメリカ人の正義と言うのは、アメリカの、アメリカ人による、アメリカの為の正義で有り、世界のどの国も認める正義とは違うので、アメリカと日本の太平洋戦争を描いたハリウッド映画は全て、多かれ少なかれアメリカ人のアメリカに都合の良い正義の押し付けの映画だと言う事は間違いないと感じました。