劇場公開日 2020年9月11日

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「ま、こんなもんでしょ」ミッドウェイ kita-kituneさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ま、こんなもんでしょ

2020年9月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

予告編から推測して、ほぼ想定通りの展開と結末。
やはり、日本的に溜飲の下がる伊号168号潜水艦によるヨークタウン撃沈は、なかったな・・・・

日本側のストーリーは正直なくても良かった。あの程度の描写なら。
南雲中将、あんなにテキパキしてたら、真珠湾でもインド洋でもヘマをしていないんじゃなかろうか。
影では源田艦隊と言われていたそうで(源田参謀が航空戦を仕切っていたとか)。
作戦立案の黒島亀人も出てこないし、空母がやられていたときに、山本五十六は取り乱すこともなく将棋を指していたとも。申し訳程度に日本側を出すなら、完全カットで良かった。

ただ、ビッグE(エンタープライズ)とドーントレスの映像は楽しめた。
形を変えたスタートレックとして見れば、あるいはぴったり来るかも。

日本艦隊の描写は・・・・せめて実写再現で、きれいに丸く回頭する空母(赤城だったか飛龍だったかは失念)とかが欲しかった。まるで、宇宙戦艦ヤマトの艦隊戦・・・

予想されたことだが、ミッドウェイに至るまでの前置きが長い。
本来、ミッドウェイだけでも相当な話になるはずなのに、本題に入ると、大幅省略表現でちょっとしらける。

それでも邦画の戦争映画よりマシには思う。
日本側視点で掘り下げても、良い題材なのに、その気配すらないし。
(架空戦記やガールズが出てきてどうのこうの、あるいはヤマトかゼロセンか)

ちなみに日本側のヒコーキが増槽つけっぱなしのゼロセンばかりなのは、なぜ?。
楕円翼の99式艦爆は見なかったような。

日本海軍艦艇が大和以外でも見られたのは、収穫。
金剛型戦艦はなんとなく機動部隊に随伴していない、比叡にも見えたが・・・・

駆逐艦 嵐での捕虜殺害はソフトな表現になっているようだ。
(日本の残虐行為は漏れなく描写するところがアッパレ?)

昔のミッドウェイよりは見どころありだが、実際の内容については関連書籍の再読が必要と感じる。

なにかの対戦ゲームを見たような気分で、「父親たちの星条旗」のような感慨というものはない。

kita-kitune