「モルタルとコンクリートの違いがわかっただろ!なっ!」子供はわかってあげない kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
モルタルとコンクリートの違いがわかっただろ!なっ!
“子供”をメインにした物語なんだろうと勝手に考えてしまったけど、それにしてもちょっと謎めいたタイトル。“わかってあげる”という上から目線の言葉だと感じるのに主語が“子供”なのだ。「こんなに大きいのに?」というじんこちゃんの言葉がその答えを出してくれた気がする。また、「教えられたことは人に教えることができる」考えも意味してるのか・・・
冒頭からアニメ「魔法左官少女バッファローKOTEKO」で笑わせてくれるし、古舘寛治の踊りにも爆笑。立て続けに斉藤由貴の「やぶからスティック」ときたもんだ。こんな愉快な家族はないやろ!てなくらい楽しい。そして、このコテコちゃんが最重要アイテムとなり、主人公美波ともじくんの出会いに繋がっていく。
とにかくユルい!ユルくて笑える映画監督といえば山下敦弘作品が強烈な印象を与えてくれたが、それを上回るほどのギャグ。到底思いつかない台詞や設定のオンパレードで、核となるストーリーはマトモ(教祖以外)なのです。これは是非とも原作漫画を読みたくなりますね!
離婚の原因や笑う癖の原因については語られないけど、そんな疑問をも吹っ飛ばしてくれるほどの演技力。特に上白石萌歌は日アカ主演女優賞を獲ってもおかしくない。オタク心と乙女心を兼ね備えている希有な女子高生像を見事に表現できたと思う。そして、まじで日焼けしてるのがわかる、感動の屋上ラストシーン。今まで萌音と萌歌の区別ができなかったけど、これで完璧記憶しました。
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